
テックジャイアントの巨大建造物 (60/365)
人間は古来より栄華を極めると、その証として優美で巨大な建造物を建てたくなるようです。パルテノン神殿やピラミッドのように。シリコンバレーのテックジャイアントも例外ではありません。
有名なクパチーノにあるアップルの本社は、Apple Park と呼ばれていますが、さながらUFOのような外観で、その威容は山からシリコンバレーを見下ろしたときにもよく見えます。
次はスケルトンのアーチが美しい、NVIDIA Voyager です。NVIDIAはパソコンマニアにはよく知られている会社ですが、もともとゲーム用のグラフィックボードから最近は、AIの計算基盤として急成長している会社です。
最後はマウンテンビューのGoogleです。本社は Google plex と呼ばれるのですが、その近くに、大きなキャンパスがあります Bay View と言います。まだ一部建築中です。
シリコンバレーは低層のビルが多いので、高く高くというよりは、独特な構造デザインのビルが存在感を放ちます。
Googleの Bay Viewはよく横を車で通るのですが、そのあまりの異様さに、新興宗教の本部かと思ってしまったほどです。
ここからは、まったくの自論なのですが、企業が派手な建造物に拘り出すのは、黄色信号だと考えています。特に、いまのシリコンバレーのように、レイオフの嵐が吹き荒れているときはなおさらです。
昔なら、豪華な本社で圧倒して契約を有利に進める、みたいな考え方もあったのかもしれませんが、いまはだいぶ価値観が変わってきているのではないでしょうか?
サンフランシスコではすでにオフィスビルの空洞化が始まっています。コロナの副産物でリモートワークが一般化し、豪華な社屋の必要性が疑問視されはじめており、賃貸契約が満了する頃にはゴーストタウン化が進むかもしれないと言われています。ひところのデトロイトのようになってしまうかもしれません。
シリコンバレーでも、アパートが建設ラッシュですが、入居者がいるのだろうか?と不安になります。不動産は建築のタイムラグがあるので、いつも不良資産のバロメータになりますよね。
こんなとき、ついバベルの塔を思い出してしまいます。権力の象徴としての巨大建造物は人類の性ですが、行き過ぎると神の怒りに触れてしまいます。
そうならないことを祈ります。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
番外編
シリコンバレーではないのですが、シアトルはアマゾンの一大拠点になってます。その中でも異彩を放つ建造物がこれ。

温室みたいなガラス張りのドームで、植栽が施され、社員が働いている様子も見えます。犬を連れて行くことができ、スタバ片手に犬のリードを引きながら颯爽と入っていくAmazon社員が見られます。
これも加えておきましょう。