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原点回帰・SONYの開発18か条 (7/365)
SONYの開発18か条というのをご存知でしょうか?原典は公式にはわからないのですが、ウォークマンの開発で有名な大曽根さんの開発チームで語り継がれてきたものと言われています。
まずは見てください。
第1条:客の欲しがっているものではなく客のためになるものをつくれ
第2条:客の目線ではなく自分の目線でモノをつくれ
第3条:サイズやコストは可能性で決めるな。必要性・必然性で決めろ
第4条:市場は成熟しているかもしれないが商品は成熟などしていない
第5条:できない理由はできることの証拠だ。できない理由を解決すればよい
第6条:よいものを安く、より新しいものを早く
第7条:商品の弱点を解決すると新しい市場が生まれ、利点を改良すると今ある市場が広がる
第8条:絞った知恵の量だけ付加価値が得られる
第9条:企画の知恵に勝るコストダウンはない
第10条:後発での失敗は再起不能と思え
第11条:ものが売れないのは高いか悪いのかのどちらかだ
第12条:新しい種(商品)は育つ畑に蒔け
第13条:他社の動きを気にし始めるのは負けの始まりだ
第14条:可能と困難は可能のうち
第15条:無謀はいけないが多少の無理はさせろ、無理を通せば、発想が変わる
第16条:新しい技術は、必ず次の技術によって置き換わる宿命を持っている。それをまた自分の手でやってこそ技術屋冥利に尽きる。自分がやらなければ他社がやるだけのこと。商品のコストもまったく同じ
第17条:市場は調査するものではなく創造するものだ。世界初の商品を出すのに、調査のしようがないし、調査してもあてにならない
第18条:不幸にして意気地のない上司についたときは新しいアイデアは上司に黙って、まず、ものをつくれ
第18条、しびれますねぇ。
私は以前メーカーの研究所に勤めていたのですが、その時すごく影響を受けた先輩に教えてもらいました。特に、第18条が気に入っていて、その先輩もよく、「いいんじゃない?やっちゃいなよ。第18条だよ。」と言ってくれました。
「ものをつくれ」は、「企画を出せ」でも、「売り込みに行け」でもなんでもよいと思います。「上司の承認が取れない」、「会社の方針と違う」というのは、自分自身の経験を振り返ってもたいてい言い訳で迷いがあるのだと思います。思いと覚悟があるならやってみればいいのです。会社員の挑戦なんて最悪でもクビですよ。大したリスクではない。
「You、やっちゃいなよ」
日本の企業は長らく元気がないと言われてますが、戦後焼け野原から、世界第2位の経済大国まで上り詰めた先輩方の驚くべき志と馬力を忘れてはいけません。企業も原点に立ち戻って、設立趣意やスローガンを再評価することが大事だと思います。
最後に有名なSONY(当時、東京通信工業株式会社)の設立趣意書を引用して終わりたいと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
会社創立の目的
一、真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設
一、日本再建、文化向上に対する技術面、生産面よりの活発なる活動
一、戦時中、各方面に非常に進歩したる技術の国民生活内への即時応用
一、諸大学、研究所等の研究成果のうち、最も国民生活に応用価値を有する優秀なるものの迅速なる製品、商品化
一、無線通信機類の日常生活への浸透化、並びに家庭電化の促進
一、戦災通信網の復旧作業に対する積極的参加、並びに必要なる技術の提供
一、新時代にふさわしき優秀ラヂオセットの製作・普及、並びにラヂオサービスの徹底化
一、国民科学知識の実際的啓蒙活動