経営日記2023年12月25日・Perfect Days 森羅万象が神様と考えるヨガ的な映画
上越新幹線から、おはようございます。2023年12月25日月曜日です。
今朝は夫と二人で日帰り旅行の往路です。
今の気分はわくわくです。
本日のスケジュールは下記のとおりです。
終日 プライベートで日帰り旅行
学生時代以来、20年ぶりくらいに、そして1型糖尿病になってから初めてのスキーに行きます。そのため上越新幹線に乗っています!
両親、親戚のおかげで子供の頃からスキーをする機会をもらって、学生になってからはスノーボードも始めたので、幼いころ、若いころは割と得意な方だったのですが、何しろ長年やっていなかったので、どれぐらいできるのかな?とワクワクする気持ちの方が大きいです。
同じように、数年前に20年ぶりにピアノを始めたら、指が覚えていて勝手に動いたので、同じ原理で大丈夫なのではないかと思っています。子供のころに身体の動かし方を学ぶことの大切さは、この40代のこの年齢になって実感しますね。
夫は北海道の出身で、北海道の人はスキーをみんなできるそうです。そりゃそうか!実家の裏手にはスキー場があります。
丸一日お休みをいただいて、プライベートの行動を一日というのは私たちには珍しいのですが、今日25日はミャンマーの祝日(クリスマス)なのです。なので、社員達はお休みをしています。(はりこは営業しています)
ミャンマーがお休みの日は、私たちはプライベートの予定をこなしやすいので、1月4日(独立記念日)や1月11日(カレン族の新年)も家族の外出の予定が入っています。
視聴した映像作品を紹介します。
Perfect Days
ずっと楽しみにしていた映画が公開になりました。
当初12月は日本に滞在する予定はなかったので見られないな残念だなと思っていたら、一転、日本に居ることになったので、見ることができてすごく幸せです。公開前から行く先々でポスターを目にし、夜明け前に通勤で歩く国道246号の池尻のジャンクション高架の下にある大橋バス停にもポスターが貼られたのです。光り輝くようなポスターが美しくて私の期待は最高潮に高まっていました。
俳優の役所広司さん
大好きで、すごくはまっています。どんな役でも、役所広司の個性があるのに役になりきれる妙なる素晴らしい俳優さんですよね。私はたくさんの俳優さんを知ってるわけではないのですが、役所広司さんは本当に好きです。作品をたくさん見たことがあるわけではないので、今後ももっと出演作を調べて見て行きたいです。最近ですとこのノートにも感想を書いた「The Days」福島原発での津波の災害があった直後の数日間を描いたドラマでの演技が素晴らしかったです。本作Perfect Daysでは、カンヌ映画祭で主演俳優賞を受賞されたとのこと、おめでとうございます。
渋谷の公衆トイレ
さて、役所広司さん演じる主役の平山は公衆トイレの清掃員を生業としています。早朝起きて、清掃員のつなぎのユニフォームを着て、バンに乗って、各トイレを回るルーティンです。私は若い頃から日本に居るときは渋谷区に住んでいて知っているロケーションが複数あったことも楽しく見ることができました。知らない場所もありましたので、どこにあるのかなとこれも、楽しく見ることができました。この自分の知ってる場所に役所広司さんが来て撮影したんだと思うと嬉しかったです。
代々木八幡神社はわたしの神社
その中でも最も嬉しかったのが、代々木八幡神社。公衆トイレが山手通の入り口のあたりにあるんですが、そのトイレを使ったことはなかったんですけれども、毎朝のランニングで代々木八幡神社に行くことが好きで、しめ縄がされている大木があるんですが、その大木に額をつけてお祈りをするというのがモーニングルーティンになっていました。
人生の中で最も訪れた回数の多い神社もこの神社です。一番大切にしている神社なので、ストーリーの中で何度もこの神社が出てきてすごく嬉しかったです。私が大切にしていることに光を当ててくれるということに感謝します。これまでも大切にしてきたのですけど、もっと大切になるなと思いました。
ルーティン
平山は毎日清掃員として同じルーティンで暮らしています。朝起きて出勤して、帰ってきて、毎日同じお店でチューハイを飲んで、本を読んでから眠りにつく。そんな静かな毎日でも外側から色々な出来事がやってきて、人もやってきて、少し心が乱れることがある。ルーティンが少し崩れることがある。でもまた同じルーティンに戻る。
毎日同じルーティンで暮らし、それが崩れることもときにはあるという人生の構図は誰においても同じなのではないでしょうか?その暮らし全体が美しいことだよ、と本作は全力で伝えてくれている。平山という人物とその生活をピックアップして、一挙手一投足に光を当てる。顔の表情ひとつに光を当てる。この映画では平山なんですが、誰の人生も美しいということを表現しているのではないでしょうか?
このことはすごくヨガ的です。
ヨガの目的は、「心の働きを制御することである」とヨガ哲学書ヨーガスートラでは述べられています。心はいつもざわついて、ネガティブになったり、苦しくなったりする。その原因は心です。外側にある出来事ではなくて、その出来事を見ている心が苦しみの原因だということ。
なのでヨガではその心を制御しようとする。
心がまっさらなお空だったとして、そこには雲が浮かんできたり時には雷雨を引き起こす黒雲が来たり、雪雲が来たり。だけど、空自体はまっさら。・・・そんな表現を使うことがあります。
毎日同じルーティンというベースまっさらな状態があって、そこに外側から人や物事がやってくる。それによって少し心が乱れることがあるけど、またまっさらな空の状態に戻ってくるという、平山の暮らしの描き方がヨガ的だなと感じました。
小さくて美しいことに光をあてる
毎日身につける時計、鍵、小銭、ユニフォーム。古いバン。古い自転車。小さな部屋にある最低限の持ち物。読書する際に手元だけ照らす小さな明かり。日々訪れる場所で名前も知らないけれども、会釈を返し合う間柄。ゆるい距離感。ほうきがけの音。この映画で一番大切にされているものは木漏れ日。これらがすべて美しいと全力で世界を肯定するストーリーでした。
本質的に美しくて、映画を見たあとに、自分の持ち物一つ一つが愛おしく感じられたり、日々名前も知らないけれども、見かける人の顔がより新鮮に見えたりすると思います。全ての物事が神様であると考えるヨガの考え方にも通じると思いました。
設定がちょっと不満
ネガティブコメントも一つ書かせてください。設定が少し極端すぎるなと感じるところがありました。監督が日本の美しさを強調しようとしてくれてる事もあり、設定が極端なのかなと思ったのですが、登場人物の社会的なステータスが少し極端すぎるような感じがしました。
ニーナシモン
最後に壮大にネタバレして申し訳ありませんが、感想書く上で避けられないので書かせていただきます。主役の平山は音楽が好きで、いまだにカセットテープで好きな音楽を何度も聞いている人物です。クラシカルな音楽がたくさん出てくるんですけれども一番最後に平山の感情が高まる時に聴いている曲はニーナシモン[Feeling Good]
https://youtu.be/oHRNrgDIJfo?si=VcJWAhdJMLZi1hGw
苦しくなるぐらい好きな曲なので、この選曲はすごいとおもいました。
この曲がかかった瞬間に涙腺が大崩壊しました。
今日もお読みいただいてありがとうございます。
それではみなさま今日も素敵な一日をお過ごしくださいね。