
2年目の鎌倉サーキュラーアワード(予定)とサーキュラーギャザリングの活動へ向けて
鎌倉サーキュラーアワード実行委員長の田中浩也です。
第2回鎌倉サーキュラーアワード(予定)へ向けて、市民部門、スタートアップ部門、事業者部門、それぞれどんなことができそうか、すでに1月から(!)、実行委員会(予定)のみなさんと企画立案や話し合いをはじめています。
(正式発表は4月を予定しています。しばらくお待ちください)。

昨年の第1回は「とりあえずやってみよう(やってみるしかない!)」のはじまりの年でしたが、毎年進化するアワードにすべく、昨年の経験を学びに変えて、第2回の今年以降は、より良く改善していく仕掛け・仕組みを取り入れ、アップデートしていきたいと思っています。
昨年の1年を通じて、私が学んだことは、大きく次の2つでした。
(1) 市民の部、スタートアップの部、事業者の部、と3カテゴリを実施した(これはカヤックCEOの柳澤社長のアイディアでした)ことで、3方面からの応募をバランスよくいただいた。この3部門同時開催は、サーキュラー系列のアワードやコンテストでも、日本で初めてのことだと思います。
他方で、「市民だけどスタートアップを目指している人」や「事業者だけど新規ビジネスを企画している人」などなど、3カテゴリの枠に収まりきらない、中間的な状態(?)の方々が、たくさんいらっしゃることをリアルに知り、学びました。
(2) 鎌倉サーキュラーアワードのみならず、鎌倉サーキュラーフレンズギャザリングにたくさんの方々が集まっていただいた。そこでの10組のプレゼンは大いに盛り上がり、ひろく湘南エリア(このアワードでは、「湘南」という言葉を、最広域の「相模湾全域」という意味で使います)から、サーキュラーなコミュニティに関心のある方に、集まっていただいた。アワードで受賞する/しないとは無関係に、常に励ましあっていける、「持続」のエンジンとしてのコミュニティの重要さを感じた。
なによりも、お互いのプレゼン・ピッチを聴くのは、たのしかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もともと、第1回鎌倉サーキュラーアワードは、「「ゼロ・ウェイストかまくら」を礎として、さらなる「循環者になるまちづくり」へ、そして「循環型ビジネス(サーキュラーエコノミー)」創出を活性化していくことを目指して、それぞれの取り組みを披露して磨きあい、高めあうことを目的としたアワード」として開始したのですが(この文言は、https://award.junkansha.jp/のトップに書いてあるもののとおりです)、
「それぞれの取り組みを披露して磨きあい、高めあうことを目的」とするのであれば、「アワード」だけでなく、もうひとつの「ギャザリング」が欠かせず、この2つがうまく両輪となって回り始めることで、はじめて持続的な本来目指していた活動になっていく・・・という感じがしたのでした。
ところで私は、鎌倉のような人口約20万人前後の「中都市」におけるコミュニティ形成のありかたも研究対象としているのですが、東京や横浜のような「大都市」ほど人が多いわけでもなく、逆に「村」ほど少なすぎるわけでもない、あいだくらいの規模の「中都市」だからこそ、たとえば、
・市民/スタートアップ/事業者が(違う立場から)「相互浸透的(相互扶助的)」になれる
・だからこそ、「中間の移行状態」の方々も多数生まれる
・とはいえ、「ひとつ」に定点を定める必要はなくて、一人の人間が複数のコミュニティに同時所属したり、複数の活動を並行することができる
・結果的に、多面性・多様性を一人の中に育てることができて、だからこそ、いろんな境界を軽やかに横断できる
・また、コミュニティの内/外の新陳代謝が起こり、活性状態のまま持続できる
・つまるところ、サーキュラーを通じて仕事(ワーク)も生活(ライフ)も豊かにできる
・それが子育てや、世代の継承にまでつながっていく
といったような仮説(願望)を持っています。
こうした「中都市研究」については、2024年春に発表した「鎌倉から考える、 循環型社会への移行における 中都市の可能性 ~Kamakura Resource Wisdom : The Potential of Mid-sized Cities in the Transition towards the Circular Society」をご覧いただければと思います(長いですが)。
ちなみに、このレポートでは鎌倉市しか扱えていないのですが、藤沢市も、茅ヶ崎市も、平塚市も、藤沢市も、逗子市も、横須賀市も「中都市」です。
湘南(相模湾エリア)というのは、海沿いの、中都市の集まりなんです。中都市どうしの横連携は、これから、とっても大切なテーマです。

といったところで、この「中都市らしさ」というのを若干考慮しつつ、2年目となる鎌倉サーキュラアワードと鎌倉サーキュラーギャザリングを、これまでとはまた少し違った、新しい相互コミュニティづくりの模索とも、位置付けていけないか・・・と議論をはじめたところです。
というわけで、本Noteの連載にも、「市民の部」「事業者の部」「スタートアップの部」のファシリテータや、アワード実行委員会メンバーに、さらに強力な「ギャザリング担当」が加わってくださることになりました~。次回以降に、ご紹介をいただけると思います。
今後の連載もお楽しみ下さい!
第2回鎌倉サーキュラーアワードも、おたのしみに~