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私が給食のストローを使わなくなった理由

鎌倉市の中学2年、原澤幸希です。

 私は小学3年生の時にスイスのダボス会議10代の発表を観て、それまで何の疑問も持たずに捨てていたプラスチックがこんなにも地球を壊していたことを知り、衝撃を受けました。私にも何かできないかと考え、給食のストローを使わなければプラスチックゴミを少しでも減らせると思い活動を始めました。

 最初は恥ずかしくて髪の毛で隠して飲んだりもしていましたが、今では使わないことが当たり前になりました。時々「そんな飲み方は汚い」「そんなことをしていても意味がない」と言われ傷つくこともありましたが、私のやっていることは間違っていないと信じて続けてきた結果、卒業までに仲間と1万本のストローを削減することができました。

 それと同時に自分にできることをやってみようと、ヨットで東京湾マイクロプラスチック調査や材木座海岸海洋プラスチック調査に参加したり、鎌倉市教育長さんに活動報告をしたり、「リビエラSDGs作品大賞」に応募しレポートで大賞を受賞させていただきました。そこで黒岩知事をはじめ神奈川県首長の方々の前でのプレゼンや、鎌倉市SDGs推進隊に参加し、NHKFMヨコハマで活動報告をするなど多くの場所で私の活動をお話しさせていただきました。

鎌倉市SDGs推進隊 活動発表会

そして小学校卒業前に私の学校で「地球にかえるストロープロジェクト」という慶應義塾大学宮本博士の研究で、微生物が分解するストローを使い土に埋めて実験をしました。その研究発表の場で、鎌倉市教育長さんから「鎌倉市の公立小中学校では100%生分解性のストローに変更する」と発表があり、活動を認めて頂けたようでとても嬉しかったです。
それから、今まで私が活動を続けてきたお話を「ゴミフェス532」サステな学校プロジェクトの中で発表の場をいただいたり、立川環境国際会議、青少年環境会議など様々な場所で講演をさせていただくようになりました。

ゴミフェス532(ゴミニティ) 
サステな学校プロジェクト

これから一歩を踏み出そうとしている子ども達と大人の方へ〜私が思うこと〜


私がこうして活動を続けてこられたのは、認めてくれた仲間や大人の方々がいたからだと思います。どんなに辛いことがあっても、それが私の心の支えになりました。多くの子どもにとっての社会は、学校と家くらいしかありません。何かを始めたいと相談してもそこで否定されるのは怖く、諦める要因になってしまいます。でも、そこで誰か1人でも認めてくれる大人や仲間がいたら、立ち止まることなく前に進めると思います。子どもだからと諦めるのではなく、外の世界に一歩踏み出し、たくさんの人たちに出会って欲しいです。

 そして、大人の方々には行動を始めた子ども達がどんなに難しいことに挑戦しようとしていても、リスクを伝えあきらめさせるのではなく、まずは”受け入れ“、“認め”、“見守って”欲しいと思います。
 私も企画書を出しても何度も無理だと言われたり、子供だけでやらないと意味がないと突き放されたりと自分ではどうすることもできないと思ったことは何度もありました。それでも諦めきれずに家族や応援してくださる方々に相談すると、一緒に考えようと手を差し伸べてくれました。ゴールは見えなくても今の自分に出来ることを続けようと、活動発表時には「大人の力を貸してください!」と訴え続けてきました。活動を始めると子どもだけでは解決できない問題がどうしても出てきてしまいます。そんな時は子供だけで乗り越えさせるのではなく、大人の力を貸して欲しいです。

映画「マイクロプラスチック・ストーリー」
佐竹監督と座談会
主催 SEVEN  BEACH  PROJECT

大きな事をしなくてもいい、今できる事を


環境のことを考えて行動することは何かすごいことをしなければいけないという訳ではないと思います。私もたった一本のストローを使わないという小さなことからスタートしました。でも、何があっても続けたからこそストロー1万本削減鎌倉市小中学校のプラスチックストローの廃止という大きな結果に繋がったのだと思います。

「こんなことをしていても意味があるのかな?」「みんなにわかってもらえないな」と悩むより、無理をせず続けること、楽しむことが一番だと思います。自分で考えることは、今までに経験したことや知ったことから導き出せるものだけです。頭で考えて限界を感じ諦めるよりも、まずは行動に移してみると想像以上の結果が待っていると知りました。だからこそ、小さい事でも動き出すことが大切なのだと思います。この活動も実際に動いた人数は「3.5%ルール」のように、かなり少なかったと思います。それでも、少人数の強い思いは大きな変化を起こすことができると実感しました。

皆さんも是非、小さな一歩を踏み出してみてください!


#鎌倉サーキュラーアワード #鎌倉 #ゴミフェス532 #サステな学校プロジェクト #鎌倉市SDGs推進隊 #ストロー



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