桃の夏始め

7月半ばだというのに早くもうだるような暑さの東京を背に、東名高速道路をびゅんととばしてもらい山中湖へ到着。わたしと夫と娘とわたしの父母。この5人での旅行もすでに手慣れたもの。娘が産まれてから9ヶ月、チャイルドシートにはもう何回乗った?

やれ道の駅だやれ直売所だ、まるっとした桃がそこかしこに並ぶ。山梨といえば、ね!と、興奮する家族たち。わたしにはエアコンが快適に効いた車から降りるだなんてまるで信じられることではないので、桃だ果実だの購入はどうぞどうぞとおまかせ。すみません、ありがとう。

働かざるもの食うべからずと叱るこわいおとなはうちにはいないので、宿での間食にと、他人に買ってもらった桃を他人の手で剥いてもらった。白い桃(種類は知らない)とネクタリンと、もうひとつ味の違う白い桃(自分は買ってないのでむろん種類は知らない)。フォークでめためたに刻んだ桃を娘の口に運ぶ合間に、自分のぶんを急いでほおばる。3種類をいったりきったり、それぞれまる半分ほど食べたかも。したたる汁も、すべて飲み干したい!

べたつく手も構い無しに桃を頂戴しながら夕方のニュースを聞き流す。35度を超えた気温について街頭インタビューを受ける中年の女。「まだ、8月にもなっていないのにねえ。」暑さの先はまだまだ長い。娘の迎えるはじめての夏、その駆け出しに添えられた桃のことでした。

写真は、買った桃とはまったく関係ないが、桃農家が営んでるという素敵なカフェ。(店名失念)

#平成最後の夏

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