脂肪腫を取った[本編①]
さて、入院時期はコロナ禍の終わりの方ではあったのだけど、やはり面会は禁止。そもそも短期間の入院だったので問題はないが、一抹の寂しさは感じた。特に子どもの誕生日と重なってしまい、罪悪感を感じたのはあった。
いざ病院に到着して入院受付。タオルなどをレンタルする手続き。私はタオルのレンタルのみだったが、急な入院の場合は準備する間もないだろうからパジャマや日常雑貨などもレンタルできるようだった。
そして病室へ。病室もいくつかアップチャージされるものがあって、いわゆる「差額ベッド代」と言われるものが加算される仕組み。加算されないのが6人部屋で、私が入院した時はそこが空いておらず、可動式の簡易クローゼットが仕切りになっている4人部屋で1日4000円ぐらいアップされるところだった。さらに2人部屋とか個室となると確か1万とか2万とかだったかな。
4人部屋と言ってもカーテンで覆われているので、声は聞こえるけどどんな人がいるかは分からず、たまたま外に出た時に一緒になったりとかで分かる程度。コロナ禍なので尚更締め切ってる感じだった。声だけ聞こえるその感じ、実はそれが後から悲しい気持ちを助長させることになるのだけど…。
入院初日は麻酔医の診察、というより面談と言った方がいいか。どんな麻酔を打つか、どんなリスクがあるかなどの説明があった。ブロック注射という言葉、なんとなく聞いたことはあったが初めて現実のものとして受け取った。今回の手術は全身麻酔で受けるのだが、麻酔から覚めて痛くないようにブロック注射という痛みを軽減する麻酔を打つとのことだった。
この麻酔医の診察は本当は前日でいいはずなのだが、私が受ける形成外科の手術は月曜と固定されているそう。で、日曜は麻酔医の診察はないので土曜になり、その病院の都合上入院日数を増やしたことになる。差額ベッド代がかかっている以上、そこは納得いかないのだが、一人自由時間が増えるので私的にはラッキーとも言えようか。
本来は「麻酔医診察日、手術日、経過観察日、退院日」で3泊4日のはずだったけど、日曜を挟んで4泊5日になったのだ。それがさらに延びて5泊6日になろうとは…。
麻酔医の面談が終われば月曜の朝まで特にすることもなく自由時間。旅館じゃないので意外といろいろ見て回るなんてこともできず、せめて売店(ローソン)に行って手術着(紙のふんどしみたいなやつ、名前なんて言ったっけなー?)を買うことと、電話とかもしてオッケーな談話室みたいなところに行くぐらい。
病棟の構成は、エレベーター降りたすぐのところに談話室があってそのそばにナースステーション、そのすぐ前におそらく重病人の個室があって、そこから奥に行くにつれて6人部屋、4人部屋、2人部屋、セレブ個室、と並んでいるようだった。大学病院は大きいので、その病室ユニットが東西南北などでいくつかあるような感じ。
ほかにすることもないので初日は気疲れもあったのかまだ昼なのに寝てしまった。それから夜のご飯が出て、シャワーを浴びて、21時には消灯。持ってきたパズルを解きつつ、お笑いの番組をTVerで見たりしながらのんびりと土日を過ごしたのだった。