レムリアの記憶④-7
私は森にいつも住んでいます。山の中腹といった様子がうかがえます。
この森には、いつも多大な存在たちが集まり、議論しています。
私は山や森に囲まれた生活にしか興味がなく、実は恋人もいません。
ずっといません。
この様な男と関わってくれるゼウを後悔させないためにも、この森で何が起きてもいいように話をしておきます。
この森に多くの存在たちが集まって議論しています。この森では、集まっていける場所があり、その場所では、数限りない集合体になれる場でもあります。
私がAとするなら、Bがどれをど多くの人が集まるでしょう。私はBの様な考えは出来ません。しかし、Bは数多くの存在が集まっていけます。しかし、私と同じAも少数おります。このAの声は消さなくてはいけない。消さないでおこう。このような会議が開かれます。
私はある日、この場所で開かれた内容に興味があり、沢山の存在が集まる場へ行き、話を聞いてみました。
そこに登場うしたのは、全知の神ミトラ(ゥン)。彼というにはあまりに高貴に、美貌はまるでお酒が入った女神の様な艶めかしさがあります。
彼はこう言います。
そもそも、この仕組み(レムリアの秩序)を作ったのは私ではなく、全知の神の正体。私はただ助言をしただけです。この仕組みは実験途中です。実験を終わらせるのも、続けるのも、あなたの心の仕組みが完璧であるかどうかです。
今、あなた達にとって、この森は覚悟を決めた者のみ訪れる事が許されています。秩序を守るか、変わるか。これが出来るのは、この森に足を運べるもののに、結論付けられるのです。
この様な機会をもらっておきながら、私はつい、出来心で話を聞いてしまったことに驚き、驚愕してしまったのです。
覚悟とは、好奇心の集合意識でしかない。そう思っていたのです。しかし同時に、出来心とは、驚愕したい本能が駆り立てられた意識として見えてきた、そう思い、私は森から足を放していくのでした。