朝5時に始まったトレーニングを終え、窓の外を眺めると黄色い鳥が二羽、木の枝にとまっていることに気づいた。黄色と言ってもレモンとおひさまの光を混ぜたような、軽やかで眩しい、蛍光にも近い黄色だ。少し距離を開けて、でもお互いを感じながらともにいる。今日のトレーニングのデモセッションとも重なるような姿をそこに見る。
今朝も長いこと夢を見ていた。夢の中で最後に感じた感覚があたたかくて、やさしくて、もっとそれを味わっていたいと思った。
感じたのは許しの感覚だ。許す、許される。これらは一方通行で起こるものではなく、「許し」というのはお互いの中に起こるものなのだろうと夢を経て感じる。
夢に出てきたのは元夫だった。
離婚して以来、一度も会ったことはないが、どうやら夢の中でも久しぶりに会ったという設定だったようで、何某かの理由もしくは機会で会ったわたしたちは手を繋いで一緒に電車を降りた。強く握るでも微かに触れるでもない、心地いい手のひらの感覚を感じながら肩を並べて歩く。
公務員をしていた彼は仕事を辞め、大学に戻り研究を続けているようだった。
大学の敷地に入り、昨日受験した試験に自分が合格していたことを知った彼は、「これで今日は3時間、あなたと話せる」と屈託のない顔で笑った。
ただ一緒に過ごせるという時間をこんなに純粋に喜んでくれるのだと驚く。
そして最近の研究のことを話し始めた。薄ピンク色の小さな鉱物の表面にさらに小さい、米粒の10分の1くらいの大きさの点のようなものがついていてそれをピンセットで取っていったのだという。
何の研究か、何のための研究なのかさっぱり分からなかったけれど、嬉しそうに話す彼の話をただただ聞いていると「許し」の感覚がやってきた。ああ、わたしはこの人に許されたんだ。わたしはこの人を許したんだ。
安堵、安心、安息。これらが混ざった平和のような感覚。
こんな感覚があることさえも知らなかったけれど、きっとずっと感じたかった感覚。
同時に、今、こんな時間を大切な人と過ごすことができているだろうかという疑問が頭をよぎる。
どこにも向かわず、何の判断もせず、ただともにいる。
ただただ、ともにいる。
考えを、でも、存在を、でも、ありのままを、でもない。
目的格はない。
ただただ、許される。
そんな体験を人は結局求めているのかもしれない。
「あなたは許されている」「あなたは許している」
許しはそこにある。
人生の大切なときをともに過ごした人との時間が、今になって大切なことを教えてくれている。2022.2.14 Mon 8:17 Nicaragua Laguna de Apoyo
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