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2人目出産!無痛分娩の記録①

先日2人目の男の子を出産しました!元気に生まれてきてくれて本当によかった。1人目は普通分娩だったのですが、今回は無痛分娩を選択しました。結果、無痛にしてよかった!!!
でも、産むまでは普通にするか無痛にするかずっと悩んでいました。実際に何が行われるのかもっと知りたかったなという思いもあるので、無痛分娩こんな感じだったよという記録に書き記しておこうと思います。


無痛分娩にした背景

そもそもなんで無痛分娩を検討したかというと、超シンプルに一人目のお産がめっちゃ痛かったから。それ以外ない。いや、別に何か不測の事態があったとか、大変なお産だったとかいう訳ではないんです。記録によると初産の平均的な時間内の経膣分娩。出血も普通程度。でもね、私はめっちゃ痛かったんです。こんな痛み経験したことないと思ったし、こんなに痛いことがこの世にあるのねとかなりショックでした。

昼頃から前駆陣痛が始まってだんだんと強くなり、夜になるとせっかく食べた夕飯を吐くくらいキツくなりました。でもなかなか子宮口が開かず…こんなに痛いのにまだ5センチ?(10センチで全開、いきみ開始目安)みたいな状態で一晩中痛みと戦い…例えるなら腰を車に轢かれてる感じ?3分とか5分ごとに結構デカめの車が容赦無く腰の上を通過していく…。あまりの痛さにベッドフレーム掴み過ぎて壊すかと思いましたよね。気絶したように一瞬眠って、痛みで覚醒してまた気絶、というような地獄の深夜帯を過ごし、やっと翌朝に破水。そこからようやく分娩台に行けたものの、こんな痛いのにいきむってまじでどんな拷問!!と思いながら(実際そんなこと思ってる余裕もなかった)なんとかいきみ、ようやく赤ちゃんに出会えたのでした…。

生まれてきてくれたとき、産声を聞いた時は言葉にできないくらい嬉しかった。ホッとしたしジーンとしたし、ああ、痛みが全部報われた、と思いました。


でも、でもなんですよ。例えるなら一晩中車に轢かれてるんですよね。あれをもう1回経験するの?と思うと、出産に全く前向きになれなかったのです。

子どもができたことは純粋に嬉しかったし、新しい命に出会うためには産むしかないのはわかってる。でも自分から車に飛び込むなんて、少なくともリスクヘッジしたくない?ちょっとでも痛みを軽くしたくない?

…と、そう思って、無痛分娩を検討し始めました。


無痛分娩にしていいの?不安と葛藤

検討し始めたものの、すぐに無痛分娩にしよう、と決められた訳ではありませんでした。

まず、麻酔を使うことへの不安がありました。もちろん安全性を確認して出産の方法として取り入れられていることはわかっているものの、万が一麻酔が効き過ぎて呼吸や心臓が止まるようなことが起きたら?とやっぱり不安だったんです。私がお世話になった産婦人科では硬膜外麻酔(脊椎を包んでいる硬膜外腔という空間に細い管を挿入し、麻酔を入れる)を使用する無痛分娩だったのですが、説明を読むとこれが結構怖いんだ…。こういうのってリスクをちゃんと書いてくれるので、万が一の事態の話をしてるんだけど、万が一が自分に絶対起こらないとも限らないよなとか考えちゃう訳です…。

普通分娩なら麻酔のリスクはないわけで、自分が痛みを回避したいからといってこのリスクをとる必要があるのか?とモヤモヤしていました。

それから、計画分娩への抵抗感もありました。日本は職人技である硬膜外麻酔を扱える医師や、出産に立ち会う麻酔科医の方々の数が十分とは言えず、無痛分娩を選択する際は計画的に入院、出産の日を決めて、陣痛促進剤を入れて出産を促す計画分娩になることも少なくないそうです。私の産院も無痛の場合は計画分娩になるとのことでした。

私はなるべく赤ちゃんのタイミングで出てきてほしいという気持ちがあって、こちらの都合でタイミングを早めていいのかなという抵抗感がありました。別にそれが悪いとか言いたい訳ではないんです。実際予定日を過ぎてもなかなか生まれない場合に陣痛促進剤を使うこともあるし、それで元気に生まれてきてくれるなら何も問題ないはずなんだけど、なぜかこれもまたモヤモヤだったんです。

あとはお金ですね。でも1人目の出産に立ち会っていた夫は、「人があんなに青筋を立てているところを初めてみて本当に大変なんだと思ったから、無痛にして全然いいよ。必要な出費だと思う」という考え方でした。なので、物理というよりは私の気持ちの問題が大きかったと思います。

産院はギリギリでやっぱり普通分娩が良いとなったら切り替えることもできるということで、一旦無痛で予約して臨月まで悩んでいました。でも当たり前ですがどこかのタイミングで決めなければいけないわけで。「産み方をどうするか」を選択しなければならない日は近づいてきました。

普通か、無痛か。

自分の頭を整理して考えた結果、私のモヤモヤにはいくつか原因があるなと思いました。

まず、「なるべく赤ちゃんが自然に生まれてくるのが良いこと」いう考えが根底にあったことです。麻酔を使って痛みを和らげたり、生まれてくる日を操作することが「不自然」に感じられて、何か罪悪感みたいなものがあったのです。なんでそう感じるかは自分でもよくわからなかったけど、私の母も普通分娩で産んでるし、自然が良いという価値観の刷り込みを知らずうちに受けてるのかな?(母が悪いという訳ではないです、親の影響はお互い無意識でも受けるものだと思ってる)

でも、そもそも普通分娩は自然なのかという話で。友達から「普通分娩も、たくさんの妊婦さんが安全に効率的に出産できるように工夫されている。本当に自然に任せるなら、分娩台で産む姿勢よりも四つん這いとかのほうが産みやすい」という話を聞き、なるほどなあと思いました。麻酔は、陣痛促進剤は不自然、と私が決めつけているだけなのかも、と。ちょっと価値観が変わりました。

次に、シンプルに新しいものが怖かったこと。SNSやネットでは無痛分娩の人の話を聞いていたものの、身近に経験者がいなかったので、リアルな前例がない不安みたいなものがありました。でも実際に麻酔科医のお医者さんの話を聞いて、日々勉強して技術を身につけている先生を前に失礼な話だよなと思いました。人間万能じゃないんだから、自分にできないこと、自分が知らないことはたくさんある。それをいちいち怖いと言っていたら、自分の範囲内でしか何もできないよなと。先生を信頼することが大事だなと感じました。

それから、実はこれが一番大きかったかもしれないのですが、選択するのが怖かったのだと思いました。都知事選では無痛分娩の助成の話なんかが出ていましたが、私の周りでは無痛分娩はあまり普及しておらず、一般的ではありませんでした。それを選んだがために事故が起きたりしたら、自分で選んだという責任に耐えられない。だから、無意識に回避したかったのかもと。選んでる事実は変わらないのだけれど、普通分娩だったら、みんなそうしているし、とか、普通に予約したらそうなるよね、と自分が選んだという責任を感じずに済む気がしていたのかなと。

私は昔から選ぶのがあまり得意ではないと思っています。選んだときにリスクをとる覚悟と、選ばなかった選択肢を捨てる勇気がなかなか持てないから、なんとなく流れるままにそうなったという体を取りがちで。それはずるいなとようやく気づき、ちょっとずつ選べるようになってはきていたものの、やっぱり大きな決断をするのは怖かったんだと思います。


ある日、出産方法に悩んでいる話をしていたとき、意外にも私の父が「でも普通分娩にもリスクはあるんだろ?」と言いました。父も普通に産めば?派だと思っていたのでちょっとびっくりしました。考えてみると確かにそうなんですよね。むしろ無痛分娩の方が、麻酔の麻酔の効きをみるために先生たちがずっと付き添って管理してくれる分、安全かもしれない。冷静に考えるとリスクとはなんなのか?と視点を変えてみることができました。

…と、まあ長かったのですが、そのような葛藤と考察を経て、「よし、無痛にしよう!」と決めたのです。


思いのほか長くなったので②に続く!
②はこちら↓
https://note.com/awachi23/n/neb26e2234f1c



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