パスポートがやってきた!アラフィフ女性がサハラを目指す⑦
10年以上海外に行っていないので、当然パスポートも期限切れのまま。サハラに行く!という想いを形にすべく、パスポートの手続きにとりかかった。
歴代パスポート
もう時間が経ちすぎてて、どこでどんな手続きを経てパスポートを作ったのか全然覚えていない。初めてのパスポートは高校生のとき、青色の5年パスポートだった。その後は10年パスポートを更新し続けて、これは10年の3冊目だろうか。一番旅してたころのパスポートは、多分実家かな。手元にあるのはこの2冊。
古い方のパスポートを開いてみると、住所が東京都豊島区になっている。
モロッコから帰国して都内で働いていたとき、ボスが「休みをあげるから海外にでも行ってきたら?」と言ってくれて、パスポートを更新してちょこっとタイに行った記憶がある。
初めて行ったタイのことはよく覚えているのに、二度目のことはあんまり覚えていない。どうしても行きたくて行ったわけではないからだろうか。
初めてのタイ、アユタヤでお巡りさんのお世話に
初めてのタイでは、駅で出会ったガイドお勧めの安宿に連れて行ってもらい、宿情報を何もインプットせずに颯爽と町に繰り出してしまったため、日が暮れだして帰ろうと思ったとき、宿の名前も場所も全くわからないことに気が付いた。
覚えていたのは、一泊いくらの宿で、すぐ裏に川が流れていたということのみ。あー、ちょっと歩いたらセブンイレブンがあったかな。
そんな些細な情報を元に、親切なお巡りさんがバイクの後ろに私を載せて、ここか?ここか?と安宿を何軒も回ってくれたのだ。真っ暗な中、やっと私の宿に着いたときはほんまにうれしかった。それ以降、宿に着いたら必ずネームカードを鞄に入れてから出歩くよう肝に銘じた。
豪華客船のカジノで働いているというお兄さん
二度目のタイのマーケットで出会った、日本大使館で働いていたという女性が、大使館からの手紙の内容すべてを理解できないから訳してほしいとお願いしてきた。
タクシーでその女性宅に行くと、豪華客船のカジノで働いているというお兄さんもいて、ランチを提供してくれた。その写真を撮っている私に、「タイにはこんなことわざがある」と言い出した。
今、私たちの両親は病気で入院している。
そんなとき、家族の写真を撮ったら病気が治らないということわざがあるから、私たちの写真は撮らないでほしい。
このとき私はなんとも思わず、OK!と言って一緒にランチを食べた。
その後お兄さんが、カジノでどうやったら勝てるかを教えてあげると言い出した。
全く興味なかったけど、「ぼくが鼻に手を置いたらこういう意味で」とか説明しだし、このあと友だちが遊びに来るから一緒に友達相手にやってみようというのだ。
さすがの私も怪しいと思い始め、お誘いを断って用事があるから帰りたいと言った。その後もうんぬんかんぬんあったけど、ようやく解放されて無事宿に帰ってガイドブックを見てみたら、今の私の状況そのまんまのできごとに要注意という記事が載っていた。お金を賭けて友だちを騙して調子乗ってきたころに、自分が負けてお金を巻き上げられるっていう内容。
旅してると、ほんまによく私無事やったよな、って思うこといっぱいあるよね!
パスポートは居住地の市役所で手続きできる
隣町に、パスポートの受け付けやってるとこがあったなと思って調べてみたら、今は居住地の市役所で受け付けてくれるようだ。
本籍地を聞かれたけど、私どうしたんやっけ?
10回くらい引っ越ししてきたけど、本籍地は実家のままにしていたような、今の家に変えたような…
戸籍謄本も必要で取り寄せたものを見てみると、自分の過去がいろいろと記されていておもしろい。「戸籍が汚れる」とか、「真っ白できれいな戸籍」て言葉を聞いたことがあるけど、真っ白な戸籍なんておもしろくない。いろんな経験をした戸籍の方が、断然おもしろいと思う。
中身が美しくなった、日本のパスポート
申請から9日目以降に、再び市役所でパスポートを受け取る。手にしたパスポートは、なんだか分厚く感じた。
古いものと比べてみると、どちらもICチップが入っているので分厚さは似たようなものだった。古い方にはページ数が印刷されているだけだったのが、新しい方はページごとに日本らしい絵が描かれている。
日本人の私が見ても、きれいだなと見とれてしまうので、海外の人だとなおさらじゃないだろうか。早くこのパスポートを連れて、海外に飛び出したい。