アフリカ、日本、グローバリゼーション、そしてAwa'Tori
グローバリゼーションは、今日の競争的激しい市場で成功を目指す会社にとって、重要なテーマとなっています。つまり、世界中の市場にアピールする能力を持ち、それを実現する方法を理解し、自社製品に新しいアイデアを取り入れることで、市場の拡大を図ることが求められています。しかし、日本においては、外国からのアイデアや発想が浸透しにくい状態があります。日本のクリエイティヴ作品は世界で人気を集めていますが、世界中で大きな人気を誇るアフロビーツやアフリカの映像作品は、日本ではほとんど知られていません。要するに、アフリカのクリエイティヴ産業は、まだステレオタイプにとられがちで認知度が低いのです。
東京に根拠する「Awa’Tori(アワトリ)」は、清子ンバコとブッキー・アデジョビによって設立されたクリエイティブエージェンシーで、ファッション、アート、映像、音楽、料理などの分野でサービスを提供しています。清子はカメルーン系と日本系のミックスで、ブッキーはナイジェリア生まれででカナダ育ちです。Awa’Toriはクリエイティヴコンサルティング活動を通じて、日本とアフリカの絆を築き、クリエイティブ産業で両地域を繋がることを目指しています。また、世界に「Made in Africa(メイド・イン・アフリカ)」の概念を再定義することに狙っています。
両地域の歴史は長く、世界中の人に繋がれる独特な文化を育んできました。アフリカのクリエイティヴ市場について認識を広げることで、協力と相互学習の可能性が高まります。国際化とは、世界と一体にするために日本の独自な文化を削ることではなく、日常の典型的な生活や経験以外の文化やサブカルチャーに対する意識を高めることです。
清子とブッキーは、クリエイティヴソーシング、ブランディング、プロモーション、イベント企画、マーケチングコンサルティングなどに精通し、アフリカと日本の両地域の視点を融合させ、多様性への評価を促進することに専念しています。それこそがAwa’Toriという名前の由来です。ピジン英語で「Our Story(我々の物語)」を意味し、同時に日本語の「合わせ(Awase)」と「通り(Tori)」の組み合わせたもので、両地域の人々の個々の経験をつなぎ、架け橋となる「通り」を表しています。
これまでに、ナイジェリア出身の写真家兼アーティストのカダラ・エンイエシ、2019年のLVMHヤングファッションデザイナー賞の受賞者であり、2021年のインターナショナルウールマークプライズのファイナリストであるセベ・マググ、ナイジェリア根拠とするスケートボードとストリートウェアブランド「Wafflesncream」の創立者であるジョミ・ベロなどのクリエイティヴと提携してきました。有名なブランド「Maxhosa」とのパートナーシップを通じて、アフリカと日本のファッションクリエイティブとデザイナーを展示するシリーズ「FACE A-J(Fashion and Culture Exchange Africa Japan)」はHypebeastに掲載されました。ユナイテッドアローズや楽天ファッションウィークと共同で、東京とラゴスで5つの成功したショーを開催し、ポップアップイベントも併せて行われました。
コンサルティングの依頼者にはポパイマガジンや大手エンターテインメント企業が含めており、幅広い橋渡し役を果たせる能力の証明となっています。また、早稲田大学の異文化交流センター(ICC)とのイベントを開催し、次世代の教育にも貢献しています。
アフリカと日本の間のクリエイティブ産業のギャップを埋めることは容易ではありません。これらのつながりの創出は、新しい経験やアイデアに触れることで人々がお互いに刺激を与える小さな方法から始まります。しかし、最初に必要なのは、人々が新しいものに興味を持ち、心から受け入れる意志を持つことです。Awa’Toriの活動が、アフリカの文化、人々、製品が新しい時代の日本で市場があることを証明し、「Made in Africa」の真の意味を皆に示すためのプラットフォームとして機能することを願っています。