10月8日開催【神奈川大学 高井ゼミPBL成果発表会】
2024年10月8日(月)にリスト本社LINK LOUNGEにて、神奈川大学高井ゼミPBL成果発表会が行われました。Avintonからは3名参加しました。
本発表会では、高井ゼミとYCVBで取り組んできた観光PBLについて、ゼミ生が横浜マリンタワーと川本屋の集客施策案のプレゼンを行いました。
公益財団法人横浜市観光協会(YCVB)は、観光・コンベンションのさらなる充実と発展を通じ、国際交流の促進、地域の国際化・活性化に貢献することを目的としており、産学連携プロジェクトを通じて地域の特性や文化を活かした観光施策を実施しています。
Avintonは、横浜観光局とのパートナーシップを通じて、地域社会への貢献とイノベーションの創出を目指しています。学生たちの新たな視点やアイデアを横浜の観光に活かすだけでなく、彼らが主体的に学び、実践的なスキルを身につけることにもつながるこの産学連携プロジェクトに関わることができ、大変嬉しく思います。
本レポートでは、以下のアジェンダに沿って発表会の様子をお伝えします。
アジェンダ
・川本屋茶舗の紹介
・川本屋チームの提案① 新しい看板の設置
・川本屋チームの提案② ルーティンパック
・横浜マリンタワーの紹介
・横浜マリンタワーチームの提案
・まとめ
『川本屋茶舗の紹介』
川本屋茶舗は、1897年に新橋で創業し、120年以上にわたり横浜伊勢佐木町で親しまれ、鰹節や砂糖、お茶などの乾物を取り扱う専門店として地域に根ざしてきました。
現在に至るまで、関東大震災や横浜大空襲といった困難を乗り越え、常に時代に合った商売へと挑戦しています。
お茶を通じて身体の健康と心の癒しを提供し、日本茶文化の素晴らしさを国内外に広めることを目指しています。そのため、安全で高品質な商品を全国の生産者と信頼関係を築きながら提供しています。
また、日本文化である日本茶・鰹節などの伝統製法を継承していきながら、自社ブランド「横濱いせぶらパウンド」や国産にこだわった「オリジナル健康茶」などの新しい挑戦も行っています。
川本屋茶屋公式ホームページ
川本屋茶屋公式インスタグラム
次に、高井ゼミの川本屋チームが考案した提案を2つ紹介します。
『川本屋チームの提案① 新しい看板の設置』
店内に入りにくい雰囲気があるということから、
見た目重視の看板→具体的で店や商品の情報が分かる看板へ変更
【看板の変更点】
・ロゴと商品の写真でシンプルなデザインに変更
・キャッチコピーの追加
・商品価格を表示
・商品の写真の追加
【新しい看板のデザインの狙い】
・シンプルなデザインで上品さや上質さをアピール
・印象に残るようなキャッチコピーで道を歩く人からの注意を引く
・値段を表記することでお客さんが安心して入店できるようにする
新しい看板では、川本屋茶舗のブランドイメージを崩さず、かつ、道を歩く人が看板を見て興味を持ち、実際に入店したいと感じるという効果を期待してデザインされています。
『川本屋チームの提案2 ルーティンパック』
川本屋のチームは実際に急須で入れたお茶を飲んだ際、その美味しさに感動したため、ペットボトルのお茶しか飲まない人にも、ぜひこの美味しさを体験してほしいと強く感じました。
また、川本屋茶舗としても、急須で入れたお茶を飲む人が少ない現実を知っており、急須で入れたお茶の魅力を広めるためには、まずその飲む機会を提供することが重要だと考えています。
より多くの人々に急須で入れたお茶を飲む機会を提供し、その美味しさに気付いてもらいたいという双方の願いからルーティンパックが考案されました。
【ルーティンパックの狙い】
・休日に日々の疲れを癒す
・急須で飲むお茶を習慣化する
昨今高まっている健康志向や国産志向のニーズを満たし、ルーティンパックにすることで、一度きりではなく継続的にお茶を楽しむことを促します。これにより、日常生活の中で急須で入れたお茶を飲む習慣を身につけてもらいたいという願いがあります。
※お茶にはもともと様々な健康効果があるのですが、急須で淹れたお茶はペットボトルのお茶に比べて抗酸化作用や血圧抑制、脂肪分解、リラックス効果、二日酔い防止効果が2倍以上あるとのことです!
【お茶ルーティンパック概要】
商品名
朝霧 ~めざめ~
使用茶葉:玉露・明日香葉茶・イチョウの葉茶
効能:すっきりした味・目が覚める
夕晴 ~くつろぎ~
使用茶葉:べにふうき・シモン茶・ごぼう茶
効能:集中力・香りがいい・ダイエット効果
夜雨 ~ぐっすり~
使用茶葉:クワンソウ茶・ビワの葉茶・ドクダミ茶
効能:リラックス効果・安眠効果・カフェインレス
朝に立ち込めた霧が時間とともに薄れ、夕方にはすっかり晴れ上がり、夜に降った雨が朝の霧に変わるように、ルーティン茶が繰り返し飲まれるものになってほしいという願い
50グラム×3
セット:5500円 量り売り:1500円(各)
使用する茶葉から内容量・商品の包装・デザイン・金額・キャッチフレーズまで、学生が一から考えた商品はとても魅力的で、実現したらぜひ購入したいと感じました。
提案の具体性がすばらしく、また、学生が川本屋茶舗さんの思いを大切にして提案を行っていることが看板デザインのこだわりや商品のキャッチフレーズなどの言葉からとても感じます。
もし実現したら、川本屋公式SNSで販売を行うとのことなので、気になった方はぜひ川本屋公式SNSをチェックしてみてください!
川本屋茶屋公式インスタグラム
『横浜マリンタワーの紹介』
横浜マリンタワーは横浜港のシンボルを目指し、1961年に横浜港の開港100周年記念事業の一環としてオープンし、2024年9月にリニューアルオープンしました。
屋外の「オープン広場」では緑のある空間が広がっており、音楽の演奏やキッチンカー、マルシェなどさまざまなイベントが開催されます。
展望フロアは港や市街地などを一望できるだけでなく、「メディアアートギャラリー」で景色と映像作品を楽しむ体験ができます。
また、季節ごとに変わるアート作品の展示や横浜にゆかりのある本やグッズを揃えたライブラリーなどもあり、横浜の観光だけでなく、文化や歴史の魅力も楽しみながら発見できるスポットです。
横浜マリンタワー公式ホームページ
次に、横浜マリンタワーチームが提案した企画を紹介します。
『横浜マリンタワーチームの提案』
横浜マリンタワーチームは企画の提案を考えるにあたって、横浜マリンタワーのSWOT分析を行いました。横浜マリンタワーには、横浜の街を一望できるという強み(Strength)と、大学が近くにあるので近隣の大学生を誘致できるという機会(Opportunity)があるというSWOT分析の結果から、近隣の大学生をターゲットとし、横浜マリンタワーからの景色を活かした提案が企画されました。
近隣の大学生をターゲットにするということで、横浜マリンタワーチームは若者のトレンドである「小型チェキ・BeReal・自然界隈」に注目しました。
また、小型チェキ・BeReal・自然界隈という3つのトレンドに共通していることとして、「ありのまま」というキーワードを掲げ、ありのままの姿で楽しみ、ありのままの思い出を横浜マリンタワーで作ってほしいという願いから企画が考案されました。
【企画の概要】
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「 マリンタワーで特別な一枚を!
バレンタインpHOTo(ホット) spot ~ありのままの輝きをあなたに~ 」
若者のトレンド「小型チェキ・BeReal・自然界隈」を意識したサービス展開
①チェキレンタル
BeRealやチェキなど加工のない写真で”ありのままの姿”を瞬間的に切り取る
撮ったチェキをスマホケースなどに入れることで思い出を持ち歩ける
②フラワー×パノラマビュー
展望台の中でフラワーの空間デザインを行い、外側に見える360度のパノラマビューに加えて”内側にも映える空間”を創出。フラワーで自然界隈のニーズにも応える。
③キャンドルナイト
キャンドルで居心地のいい空間にすることで、リラックスした”ありのままの自分”に。
ターゲット:
関東在住の大学生・高校生
目的:
2001年~2005年生まれの関東在住の学生など(ゼミ生と同年代の若者)の展望フロアへの集客
期間:
2025年2月14日~3月14日
価格:
平日800円 Web700円(チェキレンタルセット)
土日祝1000円 Web900円(チェキレンタルセット)
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横浜マリンタワーチームが提案した”加工のないありのままの思い出”を残すことができる企画は、学生ならではの視点やアイデアがとても活かされていると感じました。
特に、「小型チェキ」「BeReal」「自然界隈」のような若者トレンドを引っ張ってきて、ただ利用するのではなく、なぜこれらが流行しているのか、どのような要素が若者の琴線に触れているのかなど、トレンドの背景を汲み取った企画を提案できる点が学生ならではだなあと感じました。
最後に
プレゼンが終わった後は提案を実現により近づけるための質疑応答や講評が行われました。
発表・質疑応答・講評の全体を通して、産学連携の取組は企業と学生の双方が真剣に取り組み、提案を提案で終わらせず、実現にもっていく姿勢でやっていくことがとても大切なのだなと感じました。また、今回の発表会を通して、学校外の広い地域・社会と連携して課題に取り組む学生の皆さんの真剣な姿勢と自由な発想に感銘を受けました。
どちらのチームの提案もとても素敵なのでぜひ実現してほしいです!