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予定外の場所だったからこそ尚のこと響いてくる風景:青石畳通り

 鳥取観光資源調査の為に一週間かけて東から西へ移動し、境港まで辿り着いた。最終日は夕方には中国山地を超え岡山へレンタカー返却が控えて日程はタイト。それでも、目と鼻の先に私がまだ訪れたことが無い島根県が在った。長居しなければ、欲を出さないならば行けそうということで堺水道大橋を渡り美保神社方向へ全くの予定もなく一本道を走る。可能であればlunchを取る予定くらいはあったが、結果としてはレストランは見つけられなかった。

美保館本館

 とても小さな港ながら、時間の進み方が違うのかしら、と感じるほど平成よりももっと昔の文豪らが活躍していた時代を彷彿とさせるたおやかな空気が一体を流れていた。

美保館本館通路

 木造のいかにも時代を感じさせる美保館本館の中央に位置する暗い通路はまるでタイムトンネルのようだった。

青石畳通り

 通り抜けた所に在ったのは、美保神社から仏谷寺に至る150mの青石畳は江戸時代の参拝道の遺構。敷設されたのは文化年間から弘化年間(1804~1847)の江戸時代後期だそうだが、遺構といっても保存される類ではなく現代の生活に脈々と生き活用されている。

 風が通り抜ける度にそれぞれの軒先に下げられた幾つもの風鈴を揺らしていく。多くの風鈴が下げられ吹き抜ける風と共に一斉に音が移動して行く様が見えるようで、音楽を奏でているようでもあった。

美保神社側 青石畳通り


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