サウルの息子

「サウルの息子」

原題:Saul fia
監督:ネメシュ・ラースロー
製作国:ハンガリー
製作年・上映時間:2015年 107min
キャスト:ルーリク・ゲーザ

 映画上映が始まると通常は幕が両サイドに開くがこの映画では反対に狭まりほぼsquareになった。
 映画の視線は常にこのハンガリー系ユダヤ人サウルのもので、この通常より狭いスクリーンが正しく彼の視界そのものとなって進む。大量虐殺があった強制収容所でこんなにも十分な食事が出たのか、と疑問は調べたところ史実だった。同胞の死体処理に関わる彼らの仕事はこの食事が提供される程過酷だったということだ。戦時中の常識(彼がなそうとした行為)は周囲から浮き、寧ろ常軌を逸した行為に見える悲しさ。
★★★★

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