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Edinburghから始まるスカイ島アイラ島17日間:⑥Edinburgh castle

 事前に予約購入をしていなかった為に実質1日目予定通りに Edinburgh Castle からスコットランド旅行を始めることは出来なかったが、結果的には空きがあった13:00の予約で無理に入らなくて正解だった。

門から外を見る

 翌日10時の予約で入場した私たちはタイトル写真のように三々五々門に向かって人々が入っていく様子だったが、私たちが全ての見学を終えて14:00近くに Edinburgh Castle を出る頃には上の写真でも分かるように時間帯毎の制限がかけられていても入口前には入場待ちの人が溢れていた。

外敵の侵入を防ぐ Portcullis (落とし格子の門)
入場すぐの場所
何処も人、人

 約3億4千万年前、Edinburgh 一帯は活火山地帯であったという。
 2度の大規模な火山活動で噴出した溶岩によって一帯は覆われ硬い岩盤が出来上がったが、約50万年前に訪れた氷河期時代に岩盤は高さ数百メートルにわたり氷河で抉られ、今度は深い谷が誕生することになる。
 こうして高低差がある立体的でダイナミックな現在の Edinburgh の景観がつくり出された。
 Edinburgh 西端にあるキャッスル・ロックや東端アーサーズ・シートカールトン・ヒルといった岩山や丘は、氷河によって溶岩が削り取られた後の残丘にあたる。そして、この街のシンボルである Edinburgh Castle はこの切り立った崖キャッスル・ロックの上に建造された。
 要塞としての歴史は紀元前600年頃まで遡り、スコットランド王が居城したのは12世紀頃からになる。

Gate House

 最初にくぐり抜ける Gate House は装飾の意味合いで19世紀に後付けされている。門両脇の像はイングランド軍からスコットランドを解放したウィリアム・ウォレスロバート・ブルース

岩盤の表出 1
岩盤の表出 2

 城自体が強固な岩盤上に築かれているのだが、建築物自体も又フラットとは言い難い所に見事に造られている場所が幾つか見受けられ興味深い。

城内の傾斜

 紙と木でその昔形成された日本の町とは違い目前には長い年月と風化に耐えてきた世界がそこに在った。
 Edinburgh Castle 自体は確かに博物館的に様々なものを提供していたが、それは見方を変えると施設がアミューズメント化しているとも取れる。休憩場所が少ない上に人の多さも加わって後半は多少体力が削がれる。
 スコットランドの中で此処だけは上野の美術館と大差なく行列無くして見学が出来ないところが殆どだった。

One O'clock Gun ワン・オクロック・ガン 実機 1
One O'clock Gun ワン・オクロック・ガン 2
One O'clock Gun ワン・オクロック・ガン 3

 フォース湾を航行する船の時報として1861年に始まったとされる平日の午後1時に空砲が放たれる One O'clock Gun ワン・オクロック・ガンという伝統。
 この日私たちはその空砲を聞きたくて13時を意識し建物内には入らないよう注意はしていたが、城内では建築物の背後だった所為か近距離でも音がくぐもって聞こえ残念だった。この大砲の音は日曜日を除いてエディンバラの街全体に響き渡る。

聖マーガレット礼拝堂 1
聖マーガレット礼拝堂 2
聖マーガレット礼拝堂 3
聖マーガレット礼拝堂 4
聖マーガレット礼拝堂 5

 St Margaret's Chapel 聖マーガレット礼拝堂は1130年頃に建てられたのではと推測されるスコットランド最古の礼拝堂とされる。
 また、スコットランド王室の信仰と歴史に関する貴重な場所とも言われている。礼拝堂は城内ほぼ中央の一番高い場所に在る。
 上記の写真でも分かるよう撮影に人が映り込むことが避けられないほどとても小さな礼拝堂だった。もう少し神聖さが保たれるとよいのだが、訪問者の数があまりに多い。

 現存する城内建物の殆どがスコットランドの歴史、特に戦いの歴史展示に充てられる中で、私が最も訪れたかった場所は Mary Stuart メアリー・ステュアートの部屋だった。
 後のイングランド王兼スコットランド王ジェームズ1世を出産した部屋を見る。決して豪華でも広くもなかった。
 Edinburgh Castle の後世に様々なものが展示置かれた中で、Mary Stuart の部屋は簡潔に説明書きだけで複製品等で飾られてもいない。それでも、ここで一つの歴史が生まれたことが十分に伝わる空気。
 それを思い込みと言われると仕方ないが、書物でも写真でもなく脈々と流れた王族の歴史のリアルな場に居ることを少なくとも私は強く感じた。

 約4時間かかって Edinburgh Castle を見学。
 スコットランドでも二番目に来場者が多い場所ということで、人の多さと広さを覚悟して旅行日程に組み込まれてください。*私たちは中国国慶節連休と重なってしまった
 

 

 

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