一週間かけて鳥取を訪ねる:⑨三朝温泉
鳥取の観光資源を西から辿り、東西の凡そ中央に位置する三朝温泉に辿り着く。
公式サイトを参考に各地からの移動時間を押さえると以下:
◇車の場合
・大阪(吹田IC)から院庄ICを経由し約3時間20分
・岡山(岡山IC)から北房JCT・落合JCT・湯原ICを経由し約1時間50分
・広島(広島IC)から落合JCT・湯原ICを経由し約3時間20分
◇バスの場合
・大阪、神戸、岡山、広島各地から3時間から4時間
◇JRの場合
・東京から約5時間、名古屋から約4時間が目安
東京から移動してきた私たちにとっては、やはり乗り継ぎを利用しなくては辿り着けない場所の為に国内ながら三朝温泉までは時間は要する。
只、その時間を長いかと問われると、三朝温泉にしかないものを求めている所為か仕方ないと毎回感じていた。
「三朝のお湯は、高濃度のラドンを含む世界屈指の放射能泉です。ラドンとは、ラジウムが分解されて生じる弱い放射線のこと。体に浴びると新陳代謝が活発になり、免疫力や自然治癒力が高まります。 これが自慢の『ホルミシス効果』です。放射線のホルミシス効果とは、身体が微量の放射線を受けると細胞などが刺激を受けて、その働きを活性化させ、毛細血菅が拡張し、新陳代謝も促進、免疫力や自然治癒力を高めることです。三朝のラジウム泉は、人聞の身体にこのホルミシス効果を与えるとして有名であり、近年そのメカニズムが解明されてきています。メディア等にもとりあげられ、全国的な注目度も高まっています。さらに、吸うこと、飲むことで抗酸化機能が高まり、老化や生活習慣病の予防に役立ちます。また、ミネラルを豊富に含んでいますので、飲泉にも最適です。」*三朝温泉公式ホームページより
日本三大ラジウム温泉は、三朝温泉、玉川温泉(秋田)、増富温泉(山梨)と言われている。
温泉が目的の場合は、泉質や温泉地のロケーションを気にする方は多い。
その意味では、奥まった秘湯ほどまでない立地とラジウム温泉の組み合わせは一度足を運んで後悔は少ない筈。
島を訪れる時に日々の追われるような時間や情報のデトックスをするような感覚を三朝温泉でも体験する。時間を巻き戻したような三朝温泉街はその全体をもって肩の力を抜かせほっこりさせる装置のようでもある。
夏の季節には打ち上げ時間は短いながらも漆黒の舞台が用意された中で花火が上がる。三々五々夫々の旅館から繰り出した宿泊者が川沿いでゆるりと夏を楽しむ。
此処で見る花火は隅田川花火大会等とは別物の風情がある。
場所取りも要らず、漆黒を背景に打ちあがる花火の華やかさと山に挟まれた空間が演出する音のダイナミックさを楽しむことが可能。
行動的に日本一危ない場所にある国宝と呼ばれる三徳山三沸寺奥の院(投入堂)訪問を温泉と組み合わせることもありだ。
三朝温泉の由来である白狼伝説伝説は、約850年前平安時代にまで遡る。
この伝説に因んだ白狼という古酒が地元藤井酒造で購入出来る。
レトロという安直な言葉では収まらない三朝温泉。この地で三回を朝を迎えると元気になると言われる三朝温泉の名。時間をかけてこの地を訪ねるのであれば、連泊は決して散財にはならない、お勧めする。