見出し画像

◇Armagh ガリバー旅行記初版本

 Yeatsが眠るドラムクリフ教会から次の目的地Armagh(アーマー)へひたすら東へと走る。BlacklionまでN16を辿る道は一本だけだが、ここから好みで分かれ幾つかルートがある。只、Armaghへのアクセスが車しかない為にいずれかのルートを取ることになるがどのルートを取っても時間的な差は生じない。移動続きの一日、夕方近くに目的地Armaghへ到着する。

画像1

 タイトル写真に見える白い扉が上の写真、Armagh Public Library
 ここにはガリバー旅行記初版本があるということで楽しみにしていた場所でもある。但し、午後の開館は14:00-16:00と殆ど滑り込み入館になりそうだったが、幸い道に迷うことがなく辛うじて到着は出来た。
 出来たのだが、予想外の難問が控えていた。写真をよく見ると→が二か所あることに気が付いて欲しい。インターホンを押して英語で交渉しなくてはならなかった。ホテル内電話同様に相手の顔が見えない状況の英語はハードルが高い。

画像2

 難問をclearした白い扉の向こうには二階へ続く階段。

画像3

 1771年リチャード・ロビンソン大司教が設立した図書館。
 ガリバー旅行記初版本だけではなく、その増刷のためにスウィフト自ら初版本にあった綴りの修正版コピー(*保存上の為か原本は保管)も併せて展示されていた。

画像4

 英語が母国語ではない人にとっては図書館入口突破は課題にはなるが、一旦と館内に入ると図書館員の方々は奥の部屋で作業をされていて閲覧エリアにはどなたもいらっしゃらなかった。
 躰を小さく一回転させると全ての蔵書が視界に入るその満ち足りた空間は私設図書館のようにも映った。本が内包する知識に圧倒されない許容範囲の蔵書数は本と人にとって心地良い関係のようにも感じられ、此処が職場であったなら至福だと、溜息の世界をしばし楽しむ。

いいなと思ったら応援しよう!