Story Of AVA〜宇宙一親しみ易いクリエイターチームの創り方〜 第2話
2-1
突然の別れ!?
初めてのオリジナルコンテンツ、「うどん女子」
を完成させた僕ら。
アナリティクス(統計情報やレポートを確認する事が出来るツール)を見てもパフォーマンスは悪くない。
しかし、「うどん女子」には大きな問題があった。
「コスト」である。
当初、「うどん女子」の「女子」は各種SNSを通じて相互無償にて撮影に協力してくれる「女子」を探す予定であった。
「貴女がセクシーにうどんをフーフーしたりズルズルしたりする所を撮影させて頂けますか?」
怖がられて当たり前である(笑)。
よって、フリーランスで被写体活動をしている「女子」にしっかりとした出演料を支払い、出演して貰った。
更に撮影場所であるレンタルスペースのレンタル料が加わる。
結果、1本の動画を制作する為に1万円のコストを要した。
僕らは愛すべき「うどん女子」に別れを告げた。
いつの日か再会する事を願って…。
2-2
「モノづくり」で1円を稼ぐ!
「うどん女子」の制作を通じて「YouTube」の基礎知識とマネタイズをする事の難しさを学んだ僕ら。
Masato「金じゃ!金じゃ!金じゃー!」
Keita「そうじゃ!この世は金が全てじゃー!」
悪魔に魂を売った僕らは「『モノづくり』で1円を稼ぐ!」という可愛らしい目標を掲げた。
兎に角、小さな成功体験が必要だった。
まず、以下の2つのクラウドソーシングサービスにて新規会員登録をした。
「Lancers」
「coconala」
そして、クラウドソーシングサービスと各種SNSにて動画編集者を募集している企業や個人に営業活動を行った。
しかし、なかなか受注を獲得する事が出来ない。
断言しよう。
動画編集はとても簡単に習得する事が出来るスキルだ。
パソコンと編集ソフトと数時間の勉強時間だけで「動画編集者」の完成だ。
昨今の「動画ブーム」によって「動画編集者」は激増している。
皆、馬鹿の一つ覚えの様に似た様なポートフォリオ動画(某ビジネス系YouTuberを意識したもの)を用いて営業をする(笑)。
小銭が欲しい実家暮らしであろうキッズ編集者たちはとりあえず実績を得る為に単価を下げまくる(笑)。
完全に飽和状態である。
「受注を獲得する事が出来るのだろうか?」
僕らは絶望した。
一瞬だけ絶望した。
そして、僕らは考えた。
まずは以下の戦略を用いてシンプルに差別化を図った。
・プロフィール画像にて顔出しをする
→プロフィール画像に自身の顔写真を使用している編集者は少ない。僕がクライアントの立場に立った時に顔が分からない人物よりも顔が分かる人物の方が圧倒的に信用が出来ると考えた。
・丁寧且つ優しさと思いやりに溢れた提案文
→SNSのコメント欄にて営業活動を行なっている編集者を見ると失礼な編集者が目立つ。例えば、正しい敬語が使えていなかったり、DMで応募をする様に記載があるにも関わらずコメント欄にコメントをしていたり、コンサルタント気取りで謎のアドバイスをしていたり…。こんなヤツらに仕事を任せたいとは思わないだろう。アピールするべきポイントは編集技術やカリスマ性ではなく、誠実さや人間性であると考えた。
「『モノづくり』で1円を稼ぐ!」
目標を達成する為、地道に営業活動を続けた結果、遂に1通のメッセージが届くのである。