深田萌絵の不起訴嘆願書

東京地方検察庁 検事正 久木元伸殿

 先月、東京地検にて深田萌絵こと浅田麻衣子が取り調べを受けたことによって、近日中に二重国籍者をスパイ呼ばわりした罪で起訴されるのではないかという噂が流れているようです。

 私の考えを述べさせてもらいますが、浅田麻衣子には悪気はないように思います。今回の件では少々突っ走って暴走してしまっただけではないかと思います。おそらく感受性の強い女なのでしょう、どうか許してやってもらえないでしょうか。

 しかしながらですが、相手方も何やら相当怪しい気がしてなりません。まず、二重国籍者であること。そして、DNAテストを拒否して政治家にかばってもらっているようだからです。この者はハダキララという自社化粧品を中国でも販売しているようですが、どうもそこでは呉思国という中国籍の名を利用しているようなのです。二重国籍が発覚したというのにどうして法律に従ってどちらか一方の国籍を選ばないのでしょうか。罰則があるかどうかは知りませんが、なんだか卑怯な感じがします。そして、もっと言わせてもらうならそのことを放置して不問にしている検察庁にも何やら後ろめたいものを感じてなりません。

検察というと法の番人ということになるでしょか。日本で最も厳格に法を運用すべき検察が二重国籍の違法行為を容認するというのはいかがなものでしょうか。法というのは公正明大さという面も合わせ持っていると思います。一方に厳しく、一方に甘くでは法は成り立ちません。こんな不公正な裁きに納得する国民はいないからです。貧しい者にも富める者にも、男にも女にも平等に公平に適用されるのが法律の本来の姿なはずです。

父親が中国の軍事技術に関与している疑いがあり、その息子は二重国籍者として法の不備を悪用して商売をしている。スパイと呼ばれてもおかしくないことを自ら行っているのにそれについては何もお咎めがなく、それなのに検察はスパイ疑惑を追及した浅田麻衣子の一方だけを罰しようとしている。これでは本人はもちろんのこと、家族も友人も恋人も国民全員が納得できないのではないでしょうか。

 そしてこれは、日本は法を破ってもずる賢く得した者勝ち、という誤ったメッセージを発してしまうことになりかねません。そうなれば最後、日本人の心にモラルハザードが起こってしまい、世の中から正義という言葉が失われることになると思います。

 たしかに、今回の浅田麻衣子の行動には度が過ぎていた部分もあったかもしれません。しかしこれは、中国という巨大な独裁国家の存在があってこそなのは疑いようがありません。ご存じのように日本は通常の主権国家が持っていなければならない、スパイを防ぐ法律が未制定のまま宙に浮いてしまっている状態にあります。それによって中国をはじめとした諸国から技術を盗まれているという声が現場から聞こえてきます。2000年代に入ってインターネットが発達してからは、ハッキングによる技術流出も盛んになってしまっているようです。こうしてどんどん国家や国民が貧しくなってゆく姿に耐えられず、ついに浅田麻衣子は国を守ろう会社を守ろうという正義感と慈しみの心から自身に降りかかったスパイ事件に立ち向かったのだと思います。

 そもそもの話になりますが、日本が主権国家としてスパイを取り締まることのできる国であればこんな不可解極まりない事件は起こっていなかったはずです。先ほど、法は厳格に運用されなければならないと述べさせてもらいましたが、そこには常識も考慮されなければならないはずです。あえて極端な話をさせてもらいます。もし、レイプを取り締まる法律がなければどうなるのでしょうか?レイプは合法になってしまうのでしょうか?逆にレイプ被害を訴える者は犯罪者になってしまうのでしょうか?そうではないと私は固く信じています。スパイ防止法がないのは日本だけという話を聞いたことがあります。もしそうなら、国益を守るためにスパイ疑惑を追及する者とスパイと疑われるような行動をとる者とどちらが罰せられるべきなのでしょうか?この事件を公正明大に決着をつける方法が一つだけあると思います。それは相手方がDNAテストを受けることです。そうすればテストの結果がどうであれ、全国民が納得する形で決着するはずです。もし、人権などを理由にテストを拒否するのであれば、それも法律の不備を悪用した不正義な行いなのではないかと思ってなりません。

 何度も申し上げますが、日本には現在スパイを取り締まる法律がありません。だからといってスパイ活動が合法ということにもならないと思います。どうか公正明大な判断をお願いします。この日本の大地で、法の不備によって日本国民が不幸になることは絶対にあってはならないことだと思います。どうか、国益全体を考えた、日本の未来を見すえた寛大で機知に富んだ判断をしてもらいたいと思います。

 どうか、浅田麻衣子が不幸にならないように、なにとぞ、なにとぞ、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

令和3年9月2日 岡山県岡山市中区倉益113ー7

鈴木康久


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