意識で人は変わらない【夢を叶えるゾウ】
今回紹介するのは、
「夢を叶えるゾウ」です!
雑なタッチで表紙に描かれたゾウに似たなんとも言えない生物に今では愛着が湧いています。
さて、表紙の生物は「ガネーシャ」と呼ばれる、インドでは困難や障害を取り除き福をもたらすとされる、豊穣や知識、商業の神様です。
物語は主人公である、ごく普通の男性サラリーマンのもとにやってきたガネーシャが、1日ひとつずつ、夢を叶えるための教えを伝えていくのですが、二人のドタバタコメディとも言えるような雰囲気で進みます。何度か声を出して笑ってしまいました(笑)。
この本がヒットした理由のひとつに、「ガネーシャのキャラが魅力的であること」が考えられます。神様というと、どこか徳が高く、正しい行動をするイメージがあるのですが、表紙の絵のガネーシャの手にはたばこがある通り、このガネーシャは非常に人間味あふれる設定です。
プライドが高く、強情で、ときにはやりすぎてしまうこともある。でも、人情深く、要所で適切な言葉をくれる。そんなガネーシャを好きになって、啓発本であることを忘れていつの間にか読み進めてしまいました。まるで小説のような感情体験です。
これは、本書で書いてあるどんなことよりも重要な気がしています。
物語の後半、ガネーシャの教えを忠実に遂行していき、少しずつ変わっているという実感を持てている主人公が、ガネーシャからなんで自分は変われているのかと質問され、「それはガネーシャの教えがあったからです。」と答えますが、ガネーシャからは次のように言われてしまいます。
「ワシが教えてきたこと、実は自分の本棚に入っている本に書いてあることなんや。ワシの教えてきたことには何の目新しさもないんやで。」
なに~~~~~~~~!このときの私は主人公と同じくらい自分も衝撃を受けました。
言われてみれば、ガネーシャの教えはどこか聞いたことがあるものばかりです。おそらく違う啓発本に書いてあることも少なからずあったなと思いました。
ガネーシャが言うには、啓発本を読んで沸き上がった自分への期待と、書かれていたことを実行できていない自分とのギャップからいつの間にか忘れてしまうらしいのです。
だからこそ、本書ではガネーシャからの教えを「実行」することを強調しています。
ただ、実際に「実行」するためには、意識だけでは難しく、環境を変えなければいけません。勉強をするにしても、資格試験に申し込んで無理やり勉強せざるを得ないようにするですとか、勉強会に参加してみるとかです。
本書ではそれが「ガネーシャ」というキャラクターの存在によって、教えを「実行」する気持ちにさせてくれます。ガネーシャのためならちょっと頑張ってみるか。そんな気持ちになるのです。
この人のためなら頑張れる、この人の言うことは聞いてみようかな。と思わせることって非常に重要だとガネーシャが教えてくれました。
具体的な教えについては、本書を読んで、ガネーシャに教えてもらうことをお勧めします。ガネーシャから聞いた方が「実行」できると思います。ただ、私もいつの日か、みなさんの行動に影響を与えられるような人になるべく行動してゆきます!
では、また!