Kindle Unlimited レンタル冊数の上限に達してしまい、返却する前にマーカーつけといた箇所を残しておくエントリー。
『最強の教養 不確実性超入門』田渕 直也 (著)
読みオワタ。不確実な事象の特徴、人間の陥りがちな危険なバイアスその傾向と対策まで。"最強の教養"はやや伊達だけどなにげに『影響力の武器』より実践的で伊達じゃないかもしれない。不確実な領域で予想や保証してくるヤツはだいたい悪いやつ。
『図解でわかる ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて』を著した田渕直也の著作。
「最強の教養」って煽り文句は伊達じゃない。不確実な事象の特徴、それに対する人間の振る舞い(行動バイアス)の特徴……などと本書の内容を思い出して追記しようと思ったら、当時のツイートでまったく同じこと書いててワロタ。
『会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語』田中靖浩
読みオワタ。中世イタリアの簿記から始まって21世紀のファイナンス理論までそれぞれの時代にどんな社会状況で問題がありいかなる会計技術が発展したのかとてもわかり易く読めた。本論と直接関係ない同時代の著名人のエピソードは蛇足だけどよい味わいあり。
本当は、いっしょに読んだ『帳簿の世界史』と合わせて……
読みオワタ。『会計の~』と起点は中世イタリアで同じだけどこちらは視点がガラリと違う。前半は会計技術が王権や国家を通じて歴史に与えた影響を、終盤は複雑化した会計が金融危機に至るまでを描く。『会計の~』と合わせ技で会計を立体視できてよかった。
『帳簿の世界史』と合わせて……2冊が言及している歴史と会計技術を時系列・表形式にまとめたいなと思っていたけれど断念。めんどくさくて。あと、『帳簿…』はDMMブックスで購入しましたが、DMMブックスアプリが極めて使いづらく(モバイルでつけたマーカーがWeb/PC版に同期されない、テキストをコピペ、スクショもできない)振り返り作業が困難だったのもあり。もう二度とDMMで電子書籍は買わないぞと誓いました。
『大栗先生の超弦理論入門 (ブルーバックス 1827) 』大栗 博司 (著)
読みオワタ。雰囲気で捉えていた相対論/量子論標準模型の限界やくりこみ理論や弦理論の次元決定メカニズムや(で登場するすごい公式 https://ja.wikipedia.org/wiki/1%2B2%2B3%2B4%2B%E2%80%A6… )や超対称性やゲージ対称性とかもう完全に理解(ワカ)っちゃったな~^^^^
科学読物ではたいてい古代ギリシャ・ローマの逸話がでてきて、人類は古代にいったん真理に到達してるのがすごい。数学や、観測・実験技術が未発展でそれを証明できなかっただけで。
『ニュースの「疑問」が、ひと目でわかる座標軸 世界の今を読み解く「政治思想マトリックス」』茂木 誠
政治思想を、X軸を経済的自由/Y軸を政治的自由にあらわしてフランス革命からトランプ米大統領政権までの世界史をざっと読み解く。教科書的でシンプルな叙述だけど四象限の図が1枚で各指導者の立ち位置が明示されると空間軸・時間軸の物語と組み合わさって明快な4次元歴史殺法がキマる。米国においては、グローバル覇権主義にかじを切ったウッドロー・ウィルソン大統領と、リベラリズムの政策的メニューをガラリと転換したフランクリン・ルーズベルトの影響力がピカピカ光る。
ところでちょうどトランプ政権がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を謀殺した事件のくだりを読んでいるときに、イスラエル軍によるシリアにあるイラン大使館の空爆事案が発生し、ハテナブックマーカーかがスワ中東戦争かと懸念に溢れる中、ちょっと賢しげなコメントをつけられてヨワ満足しました。
やったぜ衒学行為。 終章では日本の戦後思想史も自民党の結党から第2次安倍内閣までを取り上げた。派閥の立ち位置をマトリックスに配置しておおまかな政策の整理は分かりやすいけれど、実際の政治家や派閥は権力闘争の末に生じた"思想的現象"とみたほうがよさそう。そのあたりは別書にゆずりましゅ。
『自民党の正体 こんなに愉快な派閥抗争史』 倉山 満 (著)
前回からの続き、こちらが別書。"政治と金"の問題で、岸田がなぜか派閥解散とか人気取りウルトラQを発動しては自爆してるのを見て、ちょうどみかけた本書をチェケ。
書名は「自民党の正体」だけれど、大日本帝国議会から第1次安倍内閣までの壮大な通史。岸田は「派閥を政策集団に戻す」などとホザいていたが、本書を通じて、日本の政党・派閥は原初から現在まで一貫して派閥闘争の産物で政治思想を共にする政策集団なんて存在してない雰囲気が伝わる。ゆえに、いい風に乗ってるときは身を任せて順風満帆でも、戦前は日中関係がこじれてから敗戦まで、戦後はバブル崩壊から●●まで無能集団になってしまうのが分かり味が濃い。
戦後については、GHQのやりたい放題にめまいを感じ、自民党結党後は、派閥の抗争と、日本の三権を握る省庁(立法=内閣法制局、司法=検察庁、行政=大蔵・財務省)との協力・敵対関係が絡み合ってさらにおもしろくなる。与党も野党も財務省大政翼賛会みたいな現在の惨状を想うと中選挙区制時代は戦えていたんだと目👀からウロコ🐟。
こんご、総理総裁の名前が出てきたらどんな奴だったかしらと辞書を引く感覚で使いたく座右に置いておいてもいいかも。バーイタイバイバイ紙媒体で。
ソンジャーネ!