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乾杯
今からほんの8週間前
ひーちゃんと5年ぶりに会うことは
全然大事なことでなく
今回タイミングが合わなければ
会うのは次回(来年、数年後)でもいいや
ぐらいにしか思っていなかった
そう、2か月前の僕にとっては
何度かごはんにお連れした
(正確には8回)
ワーホリの女の子ぐらいの認識で
全然関心が無かったハズなのに
なんか口惜しいw
勝ち負けで言えば、完敗している
再会した時には既に白旗をあげていた
お腹を見せている犬みたいな状態
日本食レストランのオーナーは
ひーちゃんのことをよく覚えていた
5年も前なのに
お店の女の子は大勢いたし
同じ名前の子も数名はいたと思う
でも彼は、『いい学校に行っていた子だよね』
と僕がすっかり忘れてたことを
瞬時に思い出していた
それが4週間前のこと
3日前に、僕の現状と交えてひーちゃんの事を話したら
『いつ来るの?俺が飛行機代を出すよ!』
とさすがに酔っ払い。話をちゃんと理解していない。
でも、お気持ちは嬉しかった。
そんな社長に手を握られながら(嫌とも言えずw)
『ひーちゃんは素敵な女性だよ』と言われると
なんだか嬉しい気持ちになる
『俺がシングルだったら…放っておかないのに』と毎回のセリフも出てきたけど(これはボケなのか?スルーしていいかな?)
でもさ、社長。ひーちゃんはお仕事で忙しいし
付き合っているわけでもないし
僕の片思いだし…どう考えても
ひーちゃんはまだ来ないよ
『あの頃はつらい時期だった』と社長は語る
『毎日20万ぐらい博打ですっている状況でさあ』
『お店もつくちゃったし、もうどうしようかと』
『そんな時に頑張って働いてくれた子だからよく覚えているよ』
そうか、あの時彼は苦しかったんだ
知らなかった
2号店を出して、イケイケな社長だと思っていた
でも、そんな社長にも支援は来ていた
ひーちゃんもみきちゃんもしんちゃんも
素敵なスタッフが揃っていたし
家族も総出でサポートしてくれていたよね
試練と支援は同時にやって来る!
丁度5年前の今日8月29日
僕はブリスベン出張からの帰りでLINEでひーちゃんと
彼女の帰国前に会う調整をしていた
彼女も送別会のアポが立て続けに入っていて
何度かやりとりをして、ようやく18時半に
ワールドスクエアで待ち合わせが決まった
約束の時間に彼女はもう一人の女の子と現れた
その時は誰だか分らなかったけど
同じレストランで働いていたみきちゃんだった
『この子をよろしくおねがいします』と子を託す
母親のようなセリフが印象的だった
託されたひーちゃんとオリバーブラウンという
カフェに入り、シドニーで最後の時間を過ごした
と記録には残っているのだけども
まったく記憶にはないw
オリバーブラウンもいつの間にか無くなり
その場所は今はインド料理のレストランになっている
いまは完敗な状態だけど
いつかは『勝利』して乾杯したいなあ