子ども達に判断力や洞察力がつく方法
僕はこれまで、学童クラブの支援員や保育士、児童館の児童厚生員などの仕事に就いていたので、子ども達と関わるのは多い方だと感じています。
子ども達との関わりが多かった中で、とても役にたったのは、僕が子どもの頃に遊んだ時の経験です。
子どもの頃に遊んだ経験と言っても子どもの頃に特別な事をしたのではなくて、今は「昔あそび」や「伝承遊び」などと言われている「あそび」です。
子ども達同士だけで遊んでも気づきや発見はありますが、そこに大人が混ざって遊ぶ事で、気付きや発見に厚みが増してきます。
僕が児童館で「ケイドロ」をして遊んでいる時の話です。
「ケイドロ」とは警察と泥棒の略で、警察役のグループが泥棒役のグループ全員を捕まえて指定の場所に連行できれば勝ちになるゲームです。
ルールによっては、逃げている泥棒が捕まった仲間を逃す事ができるというのもあります。地域によっては「猫とネズミ」や「ドロじゅう(泥棒と巡査)」などと言われているオニごっこの種類になります。
そのケイドロを僕も子ども達と混ざっての8人でやって、僕は警察役で泥棒を捕まえて連行するのですが、この時は、泥棒が仲間を逃す事ができるルールになっていたので、“待ち伏せ逮捕作戦“を考えて仲間の1人に伝え僕と2人で作戦を進めて見事に泥棒役の4人は、あっという間に捕まえて泥棒役と警察役が交代です。そこでも泥棒役になった僕は、別の仲間1人に“待ち伏せ救出作戦“を伝えて逃げまくり、僕たちチームは勝ったのです。
大人の仕事はここまでです。
あとは子ども達と一緒に遊ぶだけです。
1回目を終えて、一旦チームは、バラしてチームを再編成してケイドロを再開すると、先ほど僕と一緒に“作戦“をやった子は、新しい仲間に作戦を伝えて勝利を掴むのです。それを繰り返しやっていくと僕の伝えた作戦はみんなが知ることになり、その作戦は、簡単にできなくなります。
そうすると何人かの子ども達は「新しい作戦を考えた!」と言って挑戦するのです。子ども達は、負けたくない気持ちもあるので「勝つ為には!」といろいろな作戦を考えては実践し検証していくのを自然にやっていきます。
子ども達はルールが単純であれば単純であるほど、いろいろな考えを巡らせて挑戦をしていくのです。みなさんも自分が遊んでいた昔遊びを子ども達とやってみてはどうでしょうか?