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幽霊も暴力も出てこない怖い実話12 意図せぬ密輸編

ごくごく短い恐怖話を。

義理のsiblings(兄弟姉妹)が株屋さんをやっておりまして。シンガポールに在住している時期があったんです。忘れもしません、ヨン・シアック通り(Yong Siak street)突き当たりのタワーマンション29階。そこを訪ねたとき。
チャンギ空港を出てタクシーに乗ったところまでは外国だという意識があったんですが、タクシーに乗ったら右ハンドル、左側通行。しかも流れる窓外の景色は京浜の湾岸地域に似てる似てる。てなわけで、すっかり日本にいる気になって、ドライバーさんに日本語で話しかけて、ドライバーさんのリアクションが悪いから機嫌を損ねて、タワマンに着いたら守衛さんに英語で話しかけられて、パニクって、29階を「ツーナイン」って言ってしまった恥ずかしい私です。
あまりにも簡単な英語を理解してなかったため、守衛さんにはメインラインドチャイナから来たお上り観光客だと思われてしまって。

思えばこの気の緩みがよくなかったんでさーね。

観光ビザでびっちり30日間滞在して、さて帰国。
日本の自宅について荷解きすると、こんな物が入っていたんです。私の持ち物ではありません。勝手にキャリーバッグに入れられていたんです。

密輸?

内訳
・偽フランクミュラー(フランク三浦ではない)
・革財布
・毛沢東柄の現金
・エミレーツのトランプ
・定期入れ?

ちなみにメインランドチャイナには寄ってません。なぜに毛沢東柄の現金? とにかく変なお薬じゃなくてよかった。東南アジアで変なお薬持ってたらもうアウトですから。くわばら、くわばわ。
て言うか、何の目的でどうやって入れたのさ? 私のパスポートを見た空港職員が、「こいつはチョコチョコとシンガポールに来るな」と思って、試しに入れたのかも知れないと思うと、気持ち悪いです。

ちなみに財布はたまに使っていました。ちょいとそこのコンビニに行くときに。


AUskeえいゆうすけ

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