メギド72キャラ考察 ストラス編
ハルファス編と銘打ったからにはストラス編もやらなきゃね。
ということで、第二弾はストラス編です。
(前回のハルファス編はこちら)
例のごとく以下ではキャラスト等のネタバレ含みますので、自己責任でお願いします。
ストラスもハルファス同様、公式情報はかなり少なめです。キャラストでもモブしか出てこないため、(2018/11/5現在)ソロモンと会話したことさえありません。いやそんなことある?
そんなストラスちゃん、キーワードは「望み」です。
・プロフィール文
早速プロフィール文から見ていきましょう。
①強大な戦闘力のみならず、知にも秀でた彼女は、かつてメギドラル有数の非戦派だった。
②ハルマゲドンを否定したことから追放された彼女は、放り出された先のヴァイガルドで本当に自分が望んでいた生活を見出した。
③ヴィータの普通の女の子として、すべてを忘れて生きて、死んでいきたい。
④召喚されて戦わされることは、彼女にとって苦行なのである。
ハルファスほどエグいことは書いていませんね。よかったです。ただ、おかげで思考の取っ掛かりが掴みづらいのですが……。
皆さんご存知の通り、ストラスは「普通」を愛する女の子です。まずはなぜ「普通」を望むのかを考えていきましょう。
突然ですが、オリアスの財宝/イベントクエストでの掛け合い台詞を見てください。みんなの武器ってバラバラだよな? 的なあれに対する返しです。
「みんな同じが普通」って発想、
ヴァイガルドの外じゃ通じませんよ
ここからヴァイガルドにおける「普通」とヴァイガルドの外(メギドラル)におけるそれが異なっていること、「ヴァイガルドにおける普通 = みんな同じ」であることがわかります。
そうであれば、メギドラルでは「みんな違うことが普通」なのでしょう。メギド体の多様性を考えれば頷ける話です。
以降特に断りがなければ「普通」は「ヴァイガルドにおける普通」を指すと考えてください。
そしてストラスが望んでいるものは「ヴァイガルドにおける普通」ですね。
ところが。
メギドラル時代の彼女は「普通」とは到底離れたことをしています。
何と言っても「ハルマゲドンを否定」しているわけですから。明らかに普通とは外れた異端の考えでしょう。
・どうしてハルマゲドンを否定した?
少し話が逸れるような気もしますが、ここは触れざるを得ないところです。
彼女は「知にも秀でて」いるとプロフィールにあります。であるなら、だからこそこの考えに至ったと捉えれば違和感はありません。ハルマゲドンを起こしたとして勝ち目があるのかどうか、費用対効果が良いのかどうか……。そうした諸々を考慮すれば、ハルマゲドンを悪手と考えても不思議はないでしょう。
血の気の多いメギドたちの中には、何のために戦うのかということを気にかけず、もはや戦うこと自体が目的となっている者も(おそらくはたくさん)いるような気もしますし、聡い彼女はそうした風潮に警鐘を鳴らそうとしたのかもしれません。
「非戦派」であるとも書かれているので、そもそも戦うこと自体を無駄の多いものと捉えているのかもしれません。
ですが、大多数のメギドは戦いたいから戦っているわけで。そこに明確な理由はなく、それを論理で止めようとしても……無理ですよね。
「強大な戦闘力」を持ちながら、ハルマゲドンや戦いは否定する。ハルマゲドン派からすれば危険この上ない邪魔な存在です。そりゃあ追放されますよね……。
・「普通」を愛する理由?
であれば、ストラスは周りと違う意見を持ったことが原因で(自分は間違っていないにもかかわらず)追放されたということになります。
「周りと同じ」である「普通」を求めるようになったのは、これが原因、でいいのでしょうか。
・ストラスが望んでいたもの
うーん、どこか短絡的にすぎる気がします。もう少し周辺を読み解いていきましょう。
プロフィール文には、「放り出された先のヴァイガルドで本当に自分が望んでいた生活を見出した」とあります。素直に読めば「メギドラル時代から(意識はしていなかったにせよ)ヴァイガルドの一般ヴィータのような生活を望んでいた」と解釈できます。
キャラスト1話でストラスはこのように言っています。
つまり、「メギドラルになかった喜びや刺激がたくさんある」から「ヴィータの生活が結構、気に入っている」わけです。
元々彼女が望んでいたのはそういった生活でしょう。
知識としてそういったものは知っていたけれど、メギドラルではそれらを得ることはできなかった。ヴァイガルドでそれらに出会えて好きになった。という感じでしょうか。
・順番が逆?
そうであるならば、元々ストラスが求めていたものは「普通」ではなく「メギドラルになかった喜びや刺激」であり、それはヴァイガルドにはありふれたものであった。そうしたものを手に入れるため、自分もまたありふれた存在になりたいと考えた。
だから、「普通」になりたいと思った。
こう考えればしっくりくる気がします。
つまり順番が逆だったわけで、「普通」は目的ではなく手段だったのでしょう。
・もう一つの違和感
ストラスについて、もう一つ考察すべき部分があると思います。キャラスト1話で本人が言っている通り、彼女はヴィータの生活に馴染めていません。
「知にも秀でた」と称されるほど賢いはずなのに、下等生物と言ってもいいヴィータに馴染めていない。それも賢すぎるからこそ、というふうでもなく、完全についていけてない状態です。
一方、ヴィータとして上手く生きている追放メギドもたくさんいます。例えば頭のいい枠であれば、マルファスくんだってそうでしょう。いつメンの皆にしても、それなりにヴィータとして馴染めているような印象があります。
どうしてストラスにはそれができないのでしょうか。
同年代の女の子に「振り回されっぱなし」なストラス
(ここからはある意味微妙な話題ですが、差別的な意図は一切ないことを明言しておきます)
頭のいいはずのストラスがヴィータに馴染めないのは、ストラスというメギド自身の問題ではないのかもしれません。
彼女にも追放メギドとして目覚める前があったはずで、それがいつまでかはわかりませんが、それまではただのヴィータだったはずです。そしてその時点ですでに、周りに上手く馴染めないような女の子だったのではないでしょうか。あえてわかりやすい言い方をすれば、軽度な発達障害のようなものを持った女の子。
そして(想像ですが)一般的にそうした子供は「自分がずれている」ことに自分ではあまり気づけないものではないでしょうか。しかし彼女はメギドに目覚め、そして彼女が聡明であるからこそ気づけたのではないでしょうか。
「知にも秀でた」メギドであったことと現状を上手く結びつけるには、こうした解釈が尤もらしいと私は考えます。
つまりストラスは「普通」のヴィータでさえあれば満足できたのに、そんなささやかな望みすら叶えられなかった、とてもとても不遇なメギドだと考えられます。そのせいで、「普通」という手段を目的にしざるを得なかった。
しばしば「転生ガチャ」という言葉を聞きますが、もしかすれば彼女もその被害者だったのかもしれません。
・これからのストラス
辛い境遇にあることが示唆されてしまったストラス。しかし、明るい未来もあると思います。
メギドの日イベントストーリーで、彼女が残した名言をご存知でしょうか。
(普通ではなかったとしても)「特別」はありなんです、と彼女は言いました。この言葉はとてもいい言葉だと思いますし、彼女が持っている可能性の一つだと思います。
彼女は確かに普通ではありません。周りとのズレは今後矯正されることもあるかもしれませんが、彼女が追放メギドであること、ヴィータとは違う体や力を持っていることは変わりようがありません。その点において「普通」になることは不可能と言っていいでしょう。
しかし、それを「特別」と捉えることができれば、あるいはそう思わせてくれる存在がいれば、彼女は自分を受け入れることができると思います。幸せになれると思います。
メギドの力、幻獣やメギドラルのような迫り来る危機に対抗できる力は、望んだって手に入れられるものではありません。それを持っているストラスは、見方によっては「特別」そのものにもなるのです。
ヴィータの平穏な暮らしを望んでいるのなら、ヴァイガルドは守りたいと考えているはずです。探索時の台詞からもそれは読み取れます。
であるなら彼女にも戦う目的ができるわけで、そのための「特別」な力だと捉えることができればきっと……。
(そんなネタでSSを書いたりもしました。リンク貼るのでもしよければ読んでみてください……)
ストラスちゃん、だから頑張って強くなってね! 戦うことが君を幸せにするんだ!
え? 戦うのは嫌? うーん、それはちょっと無理な相談かな……。