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GOLDナンピンEAの仕組みを理解する(ナンピン幅と倍率)
◆その他の記事はコチラ
GOLDナンピンマーチンEAの初心者向け、中級者向けなど、分けて記事を 書いているので興味のある方は是非他の記事もお読みください🙇
◆なぜ仕組みを理解する必要があるのか?
GOLDナンピンマーチンEAの多くは、やり方次第で勝てます。
逆に言えばやり方次第で負けます。
勝ち方を知るためには、そもそもどういう構造になっているのかを知る必要があります。
特に、最近ではTwitter(X)などで様々なEAの情報が飛び交っており、
証券会社からアフィリエイト報酬(IB報酬)を貰っている運営が
「無料!」
「爆益!」
「月利300%!」
「1年間ロスカ無し!」
などと投稿して、初心者を集客しています。
IB報酬目当てに集客すること自体、悪いとは思っていません。
(日本国内でのグレーな扱いについては置いておいて・・・)
ただ、「嘘は言ってないよね」というレベルでの過剰なセールストークも見られますし、使う側もほとんど何も考えずに運営の言われるがままに稼働させて資金を溶かしていく様子を幾度となく見ました。
投資 / 投機は自己責任ですから、少なくとも自分が稼働させているシステムについて、
・どういう仕組みなのか
・どの程度のリスクなのか
・どこまで耐えられるのか
・自分ならどういう稼働が適切なのか
・どうすれば勝てるのか
を把握すべきだと思います。
それではまずは仕組みや特性について書いていきます。
◆GOLDナンピンEAの仕組み(月利)
ナンピンEAにとって、「月利」はEAの特性ではない
月利はEAの紹介でもかなり前面に押し出されますよね。
単ポジEAなどは、そのロジックの結果としてかなり重要な要素になります。
ただ、巷に溢れるGOLDナンピンEAにとっては、
よく見るものだと大体10~400%くらいまでありますかね。
20~100%くらいが多い印象です。
ただし、月利は設定次第でいくらでも変えれますし、シンプルにエントリーするLotを上げれば上がります。一方、低Lotで投入資金を増やせば月利は減りますし、稼働日や稼働時間を減らしたら月利も当然減ります。
めちゃくちゃ当たり前のことを言ってますが、要は月利は自分でいくらでもコントロールできるということですよね。
運営の人が言ってる設定で稼働させたら月利xxx%になりますよーってだけなので、「月利はEAの特性ではない」です。
爆益型とか安定型とかあるじゃないですか、と思うかもしれませんが、爆益型と運営が言っているEAを、Lotを抑えたり稼働日・稼働時間を減らして使えばおとなしめに使えます。
要は「爆益型」や「高月利」というのはEAの特性ではないので、その他の特性をちゃんと把握して、
・どの程度のLotにするのか
・どの程度の資金で稼働させるのか
・どの程度の稼働時間にするのか
を調整して、自分に合った稼働にしていくことが重要です。
(ニーズがあれば計算できるツールを配布していきます)
また、皆さんご存知のように月利が高い設定だと投下資金の回収も早い一方で破綻しやすいです。
高月利設定が悪いというわけではなく、当然破綻して資金が溶けるのを覚悟して稼働させるので資金管理が難しくはなります。
高月利でも、低月利でも、やり方次第でどちらでも勝てますが、
「月利300%!?すげー!!」
とは思わない方が良いです。
高ければ高いほど資金管理が難しくなるのと、機械のような心で臨まないと大量の含み損は精神衛生上よろしくないので個人的には低月利設定の方が好みではあります。
・月利300%の設定で1ヶ月乗り切ったあとに大して喜びもせずに淡々と翌月も同じ設定でできますか?
・月利300%の設定ですぐに溶かした翌日に鉄の心で全く同じ資金で全く同じ稼働ができますか?
前者は心のコントロールも楽ですが、後者は難しいですよね。
運営さんが「爆益型です!」「月利200%です!」と言ってるEAでも、設定や稼働タイミングをコントロールして、月利20~40%くらいで稼働させたりすることはできますし、私はそういう稼働もすることがあります。
もちろん、仮にどうしても1ヶ月で資金を数倍にしたいなら溶けるのを覚悟で高月利設定でギャンブル的に稼働させる方法はありですね。そこで1発あたったら低月利で資金を守りながら稼働させていく、などなど。
◆GOLDナンピンEAの仕組み(ナンピン幅/ナンピン倍率)
ナンピン幅/ナンピン倍率で「決済のしやすさ」と「耐久力」がわかる
ナンピンしていく際の幅とポジションごとに上がっていくlotの倍率ですが、これはシンプルに「決済のしやすさと耐久力」として考えます。
「決済がしやすい」とは、ナンピンしてポジションを積んでいった際に、ちょっとした反発で利確できることと考えてください。
「耐久力が高い」とは、ナンピンしてポジションを積んでいった際に、含み損があまりたくさん膨れ上がっていかないことと考えてください。
(図解)ナンピン幅が狭い(=ナンピンしやすい)方が決済しやすい
![](https://assets.st-note.com/img/1694476090256-KaEmicmVp5.jpg?width=1200)
上記の図は、チャートが上昇していく中で、sellポジション(=ショートポジション)を順番にナンピンしていった図です。
左側の図は、1ドル幅(=10pips幅、100points幅)でナンピンをしており、右側の図は、2ドル幅(=20pips幅、200points幅)でのナンピンです。
ナンピンEAを稼働させたことがある方ならわかると思いますが、右側の図は多くのナンピンEAで恐らく決済できないでしょう。
後述するナンピン倍率や利確pips(決済ポイント)の設定次第ではありますが、左の図のナンピン幅なら小さく青丸を付けている箇所で決済できる可能性があります。
つまり、「ナンピン幅が狭い方が決済しやすい」ということです。
一方で、耐久力はどうでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1694476090256-KaEmicmVp5.jpg?width=1200)
↑再度先ほどの図を載せています。
ナンピン幅は左の方が狭いのですが、ナンピン倍率は左も右も同じ、1.6倍です。
つまり、1つ前のポジションのLotに1.6倍して、小数点第2位を四捨五入をしたLotでナンピンエントリーをしていきます。
1ポジション目:0.01lot
✖︎1.6倍
2ポジション目:0.02lot(0.01✖︎1.6で0.016、小数点第2位を四捨五入→0.02)
✖︎1.6倍
3ポジション目:0.03lot(0.02✖︎1.6で0.032、小数点第2位を四捨五入→0.03)
✖︎1.6倍
4ポジション目:0.05lot(0.03✖︎1.6で0.048、小数点第2位を四捨五入→0.05)
・
・
・
という感じですね。
ナンピン倍率は同じですが、左の図はナンピン幅が半分なので9ドル上昇したときにポジションは0.86lotまでいきます。右の図は9ドル(8ドルで5つ目のポジションを持つ)上昇しても0.08lot。その差は10倍です。
さらに、合計含み損を見ていきましょう。
最初のポジションを持ったところから、10ドル(=100pips)上昇したときの含み損を比較してみます。
右の図だと、最初のポジションから10ドル上昇したときは図にすると下記のようなイメージ。
(図解)含み損計算1
![](https://assets.st-note.com/img/1694995508629-l6AwAaX9NY.jpg?width=1200)
このときの各ポジションごとの含み損は、
1ポジ目:0.01lot → 10ドル上昇 → 140円✖︎0.01✖︎10✖︎100=1,400円の含み損
2ポジ目:0.02lot → 8ドル上昇 → 140円✖︎0.02✖︎8✖︎100=2,240円の含み損
3ポジ目:0.03lot → 6ドル上昇 → 140円✖︎0.03✖︎6✖︎100=2,520円の含み損
4ポジ目:0.05lot → 4ドル上昇 → 140円✖︎0.05✖︎4✖︎100=2,800円の含み損
5ポジ目:0.08lot → 2ドル上昇 → 140円✖︎0.08✖︎2✖︎100=2,240円の含み損
になります。
合計すると、11,200円の含み損になります。
では、左の図の含み損はどうでしょうか?
(図解)含み損計算2
![](https://assets.st-note.com/img/1694996071256-Gt4O783TI1.jpg?width=1200)
最初のポジションから10ドル上昇したときは図にすると上記のようなイメージ。
各ポジションごとの含み損は、
1ポジ目:0.01lot → 10ドル上昇 → 140円✖︎0.01✖︎10✖︎100=1,400円の含み損
2ポジ目:0.02lot → 9ドル上昇 → 140円✖︎0.02✖︎9✖︎100=2,520円の含み損
3ポジ目:0.03lot → 8ドル上昇 → 140円✖︎0.03✖︎8✖︎100=3,360円の含み損
4ポジ目:0.05lot → 7ドル上昇 → 140円✖︎0.05✖︎7✖︎100=4,900円の含み損
5ポジ目:0.08lot → 6ドル上昇 → 140円✖︎0.08✖︎6✖︎100=6,720円の含み損
6ポジ目:0.13lot → 5ドル上昇 → 140円✖︎0.13✖︎5✖︎100=9,100円の含み損
7ポジ目:0.21lot → 4ドル上昇 → 140円✖︎0.21✖︎4✖︎100=11,760円の含み損
8ポジ目:0.34lot → 3ドル上昇 → 140円✖︎0.34✖︎3✖︎100=14,280円の含み損
9ポジ目:0.54lot → 2ドル上昇 → 140円✖︎0.54✖︎2✖︎100=15,120円の含み損
10ポジ目:0.86lot → 1ドル上昇 → 140円✖︎0.86✖︎1✖︎100=12,040円の含み損
になります。
合計すると、81,200円の含み損になります。
※実際にはスプレッドがあるのでもう少し増えます。
先ほどの右の図と比較すると7.25倍の含み損です。
最後のポジションが約10倍で、含み損は7倍ちょっとなので、思ったより少ないという方もいれば、開始lotもナンピン倍率も同じなのに、ナンピン幅を半分にするだけでこれほど差があるのか、と思う方もいるでしょう。
もちろん、証拠金をどの程度にしているかで耐久力は変わりますが、仮に両方とも10万円程度で稼働させている場合、含み損11,200円はまだ涼しい顔ですが、81,200円になるとちょっと焦る人が多いでしょう。
証拠金維持率の計算は別途またどこかで書きたいと思いますが、
ナンピン幅が狭い(=ナンピンしやすい)方が決済しやすく、耐久力が低い(=含み損が増えやすい)
ということになります。
稼働させたことがある人は当たり前のようにわかっていることと思いますが、数字にするとこんな感じなんだなとイメージを持っていただければと思います。
そして、証拠金維持率も含めて、
★何ポジション積んだらどのくらいの含み損になるのか、証拠金維持率はどのくらいになるのか
これは絶対に把握しておかなければなりません。
ぶっちゃけこれがわからないと、
・どの仕様だったらどのくらいの資金で臨めば良いのか
・xxポジションまで耐えられるようにするにはいくらの資金があれば良いのか
がわかりません。
チャートを勉強したりファンダメンタルを把握することで、どの程度チャートが動くかアタリが付けられるようになりますが、それがわかったとしても肝心の耐久力や維持率がわからないのでは意味がありません。
チャートがxxxpips程度動く可能性があるから、最大xxxpipsは耐えられるようなLot設定にしておこう(資金をxxxx円にしておこう)
このような判断ができるようになることが望ましいです。
これ、実は私はすぐに計算できる自作スプレッドシートを持っています。
・スタートポジションのlot
・ナンピン倍率
・ナンピン幅
・いま1ドル何円なのか
・証拠金がいくらあるのか
このあたりを入力することで、何ポジションまで行ったら含み損や証拠金維持率がどうなるのか、をパッと出せるようにしています。
ニーズがあればこうしたツールの配布もしていこうかなと思っています。
話が逸れましたが、ナンピン幅/ナンピン倍率は、自分の資金にあった耐久力の中で比較的決済しやすい仕様を選ぶのが良いでしょう。
自分で設定できるEAもそこそこあるので、計算して設定していくのが良いでしょう。
それでは今回はこの辺で・・・
次回はエントリーロジックについて書きたいと思います。