アラフォー英語力0でカナダに移住しますって周りに言ったら「どうせ失敗して帰国する」ってさんざんいわれた|英語力なしアラフォー夫婦がカナダ移住を決めたわけ|準備編#1
こんにちは。アラフォーで英語力ゼロだったにもかかわらず、海外移住に挑み、移民コンサルを使わず自力でカナダ永住権をゲットして16年になる日本人夫婦のライズとめいぽーです。今日の記事はライズが書いてます。
正直、40歳で海外移住なんて無謀ですよね?しかも英語ぜんぜんしゃべれないのに。英語とか学生時代、ろくに勉強してなかったし。
周りにいわれました。頑張ってね!と同じくらい「どうで失敗して帰ってくるよ。」って。そりゃいわれますよね。そして出る釘はいくつになっても打たれるものです。
でも、人生のベクトルがその方向に向いたとき、「無謀」とか周りのネガティブな言葉はもうどうでもよくなるものです。
「ワーカホリック電気工事士、海外旅行をプレゼントされる」の巻
私はカナダに移住するまで、電気工事士として自営業を18年ほどしていました。自分で言うのもなんですが、電気工事の仕事が大好きで、朝も晩もいつも勉強してました。いやね、楽しいんです。なんていうか「楽しすぎで働きすぎ」てしまうのでした。
現場では「ねえ、電気屋さん、いつも始まりから一番最後までいるよね」なんて言われるほど。個人宅から官公庁、病院、ホテル、旅館まで、どんな案件も自分の家のように大事に思って丁寧に取り組んでいました。
そのおかげか、仕事の依頼は絶えず、毎日が目の回るような忙しさ。
どんな仕事も手を抜かず、創意工夫してもっときれいに、もっと便利に素晴らしく、もっと快適にと考えるのが常です。
新婚旅行?そんなもの行ったことがない。っていうか旅行でさえも。仕事が優先です。朝4時起きとか5時出発は当たり前、昼はめいぽーが作った弁当を持参して現場(ほぼ作業車の中でかっくらう)で食べ、帰ってきたら近々にクーラーで冷やした部屋の中で、ひえひえの冷たいビールをごくごくと飲み、1日の疲れを流す。
たまにできたつかの間の空いた時間に旧車をいじる、それが私の「幸せ」でした。その時は、それが人生の全てだと思っていたんです。そんなある日、めいぽーが突然こう言いました。
「はい、これ。海外旅行のチケット、二人分!」
え?何これ?
「働きすぎよ!もう休みなさい。絶対に行くからね!」
嬉しい反面、頭に浮かぶのは山積みの仕事。
「ありがとう。うーん、でも、いやいや無理無理!現場に穴なんて開けられないし!」
でもめいぽーは譲りませんでした。
「このまま一生馬車馬のように働くだけで終わるの?ちょっと休んで、リフレッシュしなさいよ!世界は広いのよ。」
それもそのはず、正直私はアル中寸前のワーカホリックでした。
そこでめいぽーの熱意に負け、仕事を何とか調整し、初めてのまとまった休みを取ることに。
行き先はニュージーランド。
理由?「南半球に行ったことがないから」でした。あとめいぽーが亡き母親の思いを叶えるために選んだ場所でもありました。ずっと行きたがっていたのだそうです。羊がかわいいし自然がキレイだと。こうなれば行かないわけにはいきません。
「仕事中毒の糸が切れる瞬間」
出発当日。頭の中は仕事のことでいっぱいでイライラしてたんでしょうね、めいぽーと険悪な雰囲気。飛行機の中に入る寸前までケータイやメールで仕事のやり取りを続け、とてもとてもバケーション気分じゃありませんでした。
手荷物に仕事関係の書類、カタログ、PCやら重たいのを両手にたくさんぶら下げてたっけ。なぜってすこしでも時間があれば現地でもできることがあるかなって。
機内でも二人の雰囲気は最悪。しかし、飛行機が赤道を超えたあたりで、ふっと何かが切れたんです。そう、仕事中毒の糸がぷっつーんと。
「あ、こらもうどうあがいても戻れんわ。仕事できんわ。あーもうどうにでもなれ!」
それからほどなくして、私はスチュワードさんを呼び缶ビールを2本頼み、嫁とビールで乾杯しました。
そんな私を見て、嫁が一言。
「やっと笑ったね。」
それが私たちの海外移住のきっかけの第一歩となった瞬間です。
「ニュージーランドで気づいた人生の新しい可能性」
ニュージーランドではレンタカーを借りて北島・南島をぐるっと回ったのですが、そこで感じたのは、日本では得られなかった解放感です。
開放的な澄んだ空気、穏やかな人々、時間がゆったり流れる感覚。そして、心の奥底から私は叫んだのでした。
「俺、ここに住みたい!」
それまでひたすら働いていただけの自分が、初めて「これからの人生」について真剣に考えた瞬間でした。
ニュージーランドはとても素敵なところで、とくに野菜のおいしさは格別でした。土が肥沃なんでしょうね。ただただ素晴らしいの一言!オーガニックでもう毎日新鮮な美味しいパリッパリの素材のうまみたっぷりの野菜のサラダをもりもり食べていました。地元の人がうらやましかったです。
「海外移住へ向けた新たなスタート」
帰国してから私たちは、海外移住について話し合うようになりました。一方で、めいぽーは旅行でのぼせて私が一時的にテンションあがって言っているだけだろう。また帰国したらいつもの忙しい日常に戻っていくんだろうなと思っていたとか。
ところがまったくその気配がないのでこれは移住は本気だなと。でもめいぽーは地元大好き、日本大好きなので、「海外は旅行でいくところ。」という考えだったこともあり、移住となると逆にテンションが下がってしまいました。
でも、いろいろ悩んだ挙句、人生かけて一緒に頑張ると決心したのだそうです。責任重大な俺。
それからは二人で本格的に海外移住を考え始めました。NZはとてもすばらしかったのですが、他にもいろいろ見たいことや、特に私の仕事の電気工事士でワークビザが取れやすい国に決めるのは最重要でした。
自営業ということもあり、休みはなんとか工面して行き先候補として挙げ、査察に行った国はこちらです。
ニュージーランド
オーストラリア
ドイツ
ポルトガル
カナダ
最終的に移住先の決め手となったのはカナダでした。
移住先はカナダに決めた!決め手はこれ
移住先に最終的にカナダに決めた理由ですが、私は仕事柄、あらゆる建物内部の電気配線とかパーツ、流通している資材などを見る一種の職業病的なのがあり、これまで訪れた国の中ではカナダが一番、自分にとっては興味深い仕事ぶりをしていたことでした。
ほかの国は通り一遍でいまいち、ふるうものがなかったのでした。でも、結論として
最大のきめては、人が優しくて親切。これにつきます。
道に迷えば誰かが「どうしたの?」と声をかけてくれたり、地図を広げて立っていると、すぐにどっからともなくやってきて「案内するよ」と手を差し伸べてくれる。
スーパーで知らない人と目が合うと、ニコっと笑ってHello!と挨拶してくれる、それらは私たちが他の国で経験した中でも、こうした親切さや温かさはカナダが最も多かったです。
わざわざ道案内のために途中までわかるところまで一緒に歩いてくれる人がいたり、カフェでコーヒーをのんでたら、あちらのかたからです。とマフィンがお皿に乗ってとどいたり。そんな粋な計らいをしてくださった方はもう、すでにもうお店をでられたあとだったのですが、「素敵な旅を。」ってスタッフの方が伝えてくださって。これには本当に感動しました。
こんな風に心の豊かな人が多いんです。なぜか。こうした小さな優しさの積み重ねが、カナダという国の印象を良くしてくれたことは確かで、今振り返っても、この「人の良さ」という選択基準は間違いではありませんでした。
移住すると、言語や文化の違いで精神的に疲れることも本当に多いですが、人々の優しさや気遣いがそれを和らげてくれるのです。この要素が、私たちのカナダ移住生活を支える大きな要因になっています。
これが私たちがカナダを移住先に決めた理由です。
次の記事はそんなカナダって実際すんでみたらどんな国?
移住する上での知っておきたいメリット、デメリットを正直にお届けします。お楽しみに。