【テーマパーク×ドラえもんタイアップ考察】USJ・さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト
こんにちは。バナナ星です。
常々疑問なのですが、なぜドラえもんのテーマパークはないのでしょう。
ここで言う「テーマパーク」とは、ディズニーランドやUSJのようなアミューズメント施設です。
現存するドラえもん関連施設と言えば、藤子・F・不二雄ミュージアム(以下、Fミュ)、高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー、ドラえもんわくわくスカイパークくらいでしょうか。
私自身、Fミュは年1ペース訪れるほど大好きです。しかし、ミュージアムという特性上、ジェットコースターのようなアトラクションはありません。
上記3つの関連施設のうち、最もテーマパーク的性格が強いのはドラえもんわくわくスカイパークです。
北海道の新千歳空港に併設された施設で、カフェや小規模の体験型コンテンツがあります。ただしテーマパークと言える規模ではありません。
ドラえもん関連施設以外の事例では、他テーマパークとのタイアップ事例があります。例えば、USJでは期間限定でドラえもんアトラクションが設置されました。
けれども、ドラえもんオンリーの屋外大規模アミューズメント施設は存在しません。
もしもテーマパークができれば、ドラえもんの魅力を全身で体感できます。より多くの人々に夢と冒険を届けられるはず。
そこで本稿では、ドラえもん×他テーマパークのタイアップ事例を紹介・考察します。
それでは本文へどうぞ。
USJ×ドラえもん
USJについて
大阪府大阪市にあるテーマパーク。合同会社ユー・エス・ジェイが運営している(公式HPはこちら)。
当社の理念等は以下の通りである。
CORPORATE STATEMENT:超エンターテイニングな創造力で、 人と社会に「目覚め」を。
VISION:私たちは、ゲストの期待を常に上回る「ワールドクラスの体験」を提供し、 世界のエンターテイメント・リーディングカンパニーをめざします。
MISSION:私たちはありえない”ワクワクドキドキ”で、明日へと向かう元気をゲストに届けます。(以下略)
太文字にした部分は、ドラえもんとの相性が良いと感じたところである。
SF(すこし・ふしぎ)な世界観で、常に読者の想像を超えるストーリーを見せてくれるドラえもん。
この世界観を現実世界に創造すれば、人々を"ワクワクドキドキ"させられること間違いない。
USJの潤沢な資金・技術力というアセットを活用すれば、夢が現実となる。
調べた限りでは、USJとドラえもんとのタイアップは過去に3回行われている。
タイアップ事例
01. 『映画ドラえもん のび太の新恐竜』ミーツ ジュラシック・ワールド
開催期間:2020/6/8~7/22
タイアップ内容:ドラえもんグリーティング、オリジナルフード・グッズ
このタイアップは、『映画ドラえもん のび太の新恐竜』という映画公開記念に開催された。
その名の通り恐竜がテーマの映画である。USJ内の「ジュラシック・パーク」エリアも同じく恐竜がテーマということで、タイアップに繋がったのだろう。
ドラえもんとのグリーティングとは、上記エリアにドラえもんの着ぐるみが登場し、触れ合えるというものである。なお、アトラクションのタイアップはない。
オリジナルフード・グッズは、映画をモチーフにした限定品である。
フードはプレート、ドリンク、デザートが1品ずつで全3品、グッズはチャームやボールペンなど全6品(多分)。
どれも映画衣装をまとったドラえもんが描かれており、ファン歓喜のかわいさである。
(本当は画像を挿入したかったが、USJの関連ページが削除されていた…ので、非公式の参考URLを貼った。)
02. 『STAND BY ME ドラえもん 2』 XRライド
開催期間:2020/8/4~2021/1/6
タイアップ内容:オリジナルアトラクション、オリジナルフード・グッズ
このタイアップは、『STAND BY ME ドラえもん 2』という映画公開記念に開催された。
目玉企画は、映画の世界を楽しめる特別アトラクション「XRライド」である。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン公式HPによると、
「VR技術により再現された目の前に見渡す限り広がる『ドラえもん』の世界に全身で入り込み、ドラえもんやのび太と一緒に、未来・現在・過去を縦横無尽に行き来するタイムトラベルを、視覚・聴覚、疾走するライドによる風や重力などあらゆる感覚で体験する“超体感”VRコースター」
だという。
この文章からも、制作陣の力の入れ具合が伝わる。
新恐竜のように、特段ドラえもんとUSJのコンセプトがマッチしたというわけではないが、
VRというテクノロジーを使ってタイムトラベルを再現するという先鋭的な試みはUSJならではだと感じた。
実際にアトラクションを作るには莫大なコストがかかるはずだが、5ヵ月という限られた期間でも利益が見込めると踏んだのだろう。
ただし、2020年はちょうどコロナ禍と被っていたため、期待通りの動員はできなかったかもしれない。
オリジナルフードはキッズプレートやフローズンなど全6品。グッズはTシャツからカチューシャまで幅広く登場し、全20品以上。
フード・グッズ共に前回タイアップより充実している。
元々このタイアップに注力することが計画されていたのか、前回の反響の大きさから拡充されたのか…。
本作品は他の映画と比べて日常的なストーリーなので、映画ならではの商品(ex. 映画衣装のキャラクターグッズ)は少ない印象である。
その代わり、普段のドラえもん映画と異なり3DCGによる作画なので、グッズのイラストも普段とは一味変わったタッチになっている。
好みは分かれそうだが、特別感があるかもしれない。
03. 『ドラえもん XRライド ~のび太と空の理想郷ユートピア ~』
開催期間:2023/2/23~9/3
タイアップ内容:ドラえもんグリーティング、オリジナルアトラクション、オリジナルフード・グッズ
このタイアップは、『映画ドラえもん のび太と空の理想郷 (ユートピア) 』という映画公開記念に開催された。
前回タイアップと同様、映画の世界を体感できるXRライドが登場した。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン公式によると、
「VR技術によって360度見渡す限り目の前に広がる『映画ドラえもん のび太と空の理想郷 (ユートピア) 』の壮大な世界に没入でき、XRライドならではの疾走感と重力を全身で感じながら、ドラえもんと大空の大冒険ができる “VRコースター”」
だという。
この映画のテーマは「空」「理想郷」である。空中を切るという点でジェットコースターとの相性が良さそうである。
オリジナルフードは、プレートセットやポークまんなど全8品。
グッズは前回と類似したラインナップだが、マグカップやスマートフォングリップなど新たな商品も登場した。全15品程度(多分)。
グッズの種類はやや減った気がするが、フードはさらに充実した。
前回タイアップ時の利益の大小を反映したのだろうか。
仮説ではあるが、フードはその場で食べるだけ・写真を撮るだけなので、コアなファンでなくとも買いたくなる。
一方、グッズは帰宅後も使うことを考えると購入までのハードルが高いと考えられる。
そのため、フードの種類や映えに注力した方が費用対効果が高いのかもしれない。
さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト×ドラえもん
さがみ湖リゾート プレジャーフォレストについて
神奈川県相模原市にあるテーマパーク。アスレチック、BBQ、キャンプなどができるアウトドア施設も備わっている(公式HPはこちら)。
運営会社は相模湖リゾート株式会社である。当社は富士急グループに属する。
中心に立つ富士急行株式会社の理念等は以下の通りである。
理念:いつも『喜び・感動』
ビジョン:富士急グループは十二分に安全を心がけ、「夢・喜び・やすらぎ・快適・感動・健やかさ」を提供するアメニティビジネスのリーディングカンパニーを目指します
富士山麓エリアを起点に地域社会を発展させ、世界中の人々に「最高の感動体験」を届けることを使命としている。
グループの中では交通事業、不動産事業など幅広い事業領域があるが、
特にレジャー・サービス業の理念は「オンリーワン、そしてナンバーワンへ」である。
新規施設の設置や、レジャーと遊園地など様々な施設を掛け合わせることで、オリジナリティのある感動体験を創造している。
タイアップ事例
開催期間:2023/11/3~2024/5/12
タイアップ内容:オリジナルイルミネーション、オリジナルイルミネーションショー、園内シールラリー、オリジナルフード・グッズ
このタイアップは、『映画ドラえもん のび太の地球交響楽 (ちきゅうシンフォニー) 』という映画公開記念に開催された。まさに今も開催中である(2024/3/6現在)。
特にイルミネーションが目玉である。
元々「相模湖イルミリオン」という関東最大級600万球の中で味わう、
体感型イルミネーションがあり、そのエリアをドラえもん一色に染めたというイメージ。
今回の映画のテーマは「音楽」なので、音符をあしらったイルミネーションが設置された。見るだけでも楽しめるが、フォトスポットとしても魅力的である。
期間中に常設されているイルミネーションに加え、約4分間のイルミネーションショー「光と音の殿堂」も開催されている。
DORAEMON Channel 公式HPによると、
「イルミネーションやレーザーライトで360度囲まれる空間の中、ドラえもんたちがまるで演奏をするかのような、音楽と光のイルミネーションショー」
だという。
視覚的な楽しさだけでなく、音楽の相乗効果で聴覚的にも映画の世界観に浸れるのはショーならではの魅力だろう。
なお、アトラクションのタイアップはない(ドラえもんデコレーション観覧車くらい)。
その代わりなのか、園内シールラリ―というイベントが開催されている。
これは、園内に隠れているキャラクターたちを探し出すという謎解き的なイベントである。全て見つけるとオリジナル3Dカードがもらえる。
当テーマパークはUSJよりもターゲット年齢層が低め(ファミリー層が多め)だと考えられるため、子ども受けの良さそうな3Dカードを景品にしたのも頷ける。
また、イルミネーションはパーク全体を回って鑑賞するものなので、ただ回るのではなく謎解きも楽しめる仕様にしたのは名案だと感じた。
オリジナルフードは、プレートやおしるこなど全11品。
メニューを注文するごとにランチョンマットやコースター等のノベルティがもらえるのが嬉しいポイント。
グッズはキーホルダーやクリアファイルなど全16品。
どれも映画のイラストが使用されている。
特に注目したいのは、「光る○○」系のグッズである。イルミネーションが目玉なので、ドラえもん目当ての来場者は夜に来ることが予想される。
そのため、暗闇で活用できる「光るドラえもんライト」は需要が見込まれる。
考察
以上のように、過去のタイアップ事例紹介+個人的な見解を述べた。
総じて、ドラえもんはテーマパークとの相性が良い作品だと感じた。
理由は主に2つある。
第一に、ファミリー層の需要が高いことである。子どもはもちろん、ドラえもんを観て育ってきた親世代の人気も根強い。
メインのターゲットはファミリー層でありながら、その他のドラえもんファンの動員も見込めるため、タイアップのメリットが大きい。
第二に、非日常なSF世界をテーマパークに落とし込めることである。作品中で描かれる異世界は非日常的でワクワクする。そして、テーマパークもまた非日常を届ける場である。
そのため、ドラえもんの世界をアトラクションやフードに落とし込むことはテーマパークの存在意義に適っている。
日本を代表する作品なので、外国人観光客の中にもストーリーを知っている人が多いと考えられる。
世界中からの来場者を魅了でき、ドラえもん側もテーマパーク側もWin-Winである。
ただ、これまではUSJとのタイアップを続けてきたのに、今年になってタイアップ先を変えた理由が気になる。
複雑な大人の事情があるのか、あるいは「音楽」という世界を表現するにはプレジャーフォレストが最適だと考えたのか…。
どうしてもイルミネーションと音楽をコラボさせたかったのであれば納得できるが、その点ではよみうりランドにも有名なイルミネーションエリアがある。
個人的には、もう少し足を伸ばしやすい立地のテーマパークとタイアップしてくれると嬉しい。
というか、ドラえもんオンリーのテーマパークを作ってほしい。
ディズニーランドもサンリオピューロランドもあるのに。ジブリパークにも近々アトラクションが誕生するというのに。なぜ国民的作品のドラえもんにはテーマパークが存在しないのか。土地がないから…?
終わりに
今回は、ドラえもんとテーマパークとのタイアップについてまとめました。
事実に関する記述部分と考察部分が入り混じってしまい、読みづらかったら申し訳ないです。
これだけまとめておきながら、実は私はどのタイアップにも訪れたことがありません。実際に自分で体感しないと語れない部分が大きいと思います。その点も申し訳ないです、、
もしもドラえもんオンリーのテーマパークができたら年パス買うので!通い詰めるので!ぜひとも実現してほしいです。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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