点と点をつなぐ旅
私が初めて海外に行ったのは11歳の頃。
当時小学6年生の私は地元で開催されている船旅に参加し、親元を離れ船でグアム・サイパンへ旅立ちました。
約10日間の船旅は慣れないこと、初めてのことばかりで常に楽しいだけではなかったけれど、なぜだかどんな瞬間でもわくわくが止まりませんでした。
旅から帰り、周りの友達は家族に会えて嬉しがっていたけれど、
正直私は家族に会えた嬉しさより、旅が終わってしまうことが残念な気持ちの方が圧倒的に強かったのです。
それから10数年後、私は大学卒業後3年間働いた大好きだった仕事をやめ、
働いて貯めたお金で旅に出ました。
今度は開催されたものへ参加するツアーじゃない、自分だけの旅。
子供の頃感じたわくわくと今度は少しの怖さと、不安と、そしてもちろん期待と、心がいっぱい、荷物もいっぱいの状態で一人旅に出ました。
待っていたのはたくさんの素敵な出会いと、言葉を失うほどの自然と、
ちょっとの危険と、忘れられない瞬間たち。
そして私自身の中になる大切なもの、何があってもかわらないものにも
気づくことができました。
帰国してから、私は旅の間、待っていてくれた長年付き合った彼と結婚し、二児の母になりました。
旅で気づいたことの大切な一つは「家族の大切さ」と「待っていてくれる人がいる頼もしさ」。
自分自身の家族を持ち、毎日バタバタだけれど子供たちと過ごす日々は楽しくとても充実しています。
この上ない幸せだなと感じます。
ある日子供にこう聞かれました。
「母ちゃんは大人になったら何になりたいの?」
もうとっくに大人だし、というかだいぶ大人だし、今さら・・・・と思う反面、
まだまだ私にはやりたいこと、見たいことがたくさんあるということを深く感じた瞬間でもありました。
「子供のため」「家族のため」だけではなく、
自分自身で「叶えたい」「伝えたい」ものがあります。
海外に興味を持った子供時代、その夢をかなえて旅に出た20代、
旅で気づいた新しい夢をかなえることができた今現在。
今まで経験してきたことはそれぞれ個で存在しているけれど、
気づけばそれらは全部つながっていて、今の自分、これからの自分を作るんだなと思います。
私の新しい夢は「つなぐこと」。
自分の好きな場所や大切な場所、伝えたいものや伝えたい人、
それらを少しづつでも自分なりにつないでいきたいなって思います。
まだまだカタチとしては不十分だし、右往左往一つ一つ調べながら、これから本腰入れて、というところではあるけれど、
自分自身の新しい夢のスタートとして綴らせていただきました。