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70億分の1の話

「世界にはだいたい70億人くらいの人がいて、こうしてあなたと出会うなんてすごい奇跡だし、それだけで自分の人生が素晴らしく感じるよ。」

そう私に言ってくれた友人との出会いのお話。


その友人との出会いはシドニーのバックパッカー、その中の自由に使用できるネットスペースの一角。

私はシドニーから次はどこへ行くか考えるためにネットでいろいろ模索していた。

(シドニーの後は、やはりブリスベンかな・・・・・)

そう思いながら当時、よく見ていた同じバックパッカーで世界を回っている人のブログを見ていた。

隣に居合わせたスイス人の女の子に「今までどこ行った?」「次はどこ行くの?」なんていうバックパッカー内ではよくある会話をしていると、

「ブリスベンには今行っちゃだめだよ」そう言われた。


その子いわく、その時ブリスベンには超巨大台風が上陸していて、

街への被害も甚大で、今行ったところで自分自身も安全を保てるかはわからないということだった。


むむむ、困った。ブリスベンに行くとほぼ決めていたので、明日どこへ行くか白紙になっちゃった・・・・


悩んでいると、その女の子に突然こう言われた。

「私もブリスベンは行ってみたい街だけど、明日は行かない方がいいから安全を保てる近くの町まで移動しようと思う。一緒にどう??」


一言でいうと、「馬が合う」そう感じていた女の子のこの提案に二つ返事で私は「うん、一緒に行こう!」そう答えた。


女の子の名前はレア。私より2つ年上、同じく一人で旅しているスイス出身の子。


私たちはそのあと一定期間一緒に旅することになる。

同じ宿に泊まり、同じ景色を見て、同じご飯を食べ、沢山の話をして、たまには喧嘩して、仲直りして・・・・・

シドニーのバックパッカーで偶然隣り合わせたレアとの出会いは、

その後のオーストラリア旅にとって、大切なかけがえのない時間を沢山くれた。



いつかの晩御飯で、宿から夕陽を見ながらレアがさりげなく伝えてくれた、

【70億分の1の確率の出会い】

その言葉のありがたさは、旅から帰国し数年経っても、

思い出す私の大切な宝物。


忘れてはいけないこと、忘れたくない時間を沢山くれてありがとう。




最後までお読みいただき、ありがとうございました♪




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