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RQオフセレポート(1/13)②

レポートを、と思っていたのに、ルーンクエストの面白さを出来る限り伝えたい、と思ったらリプレイになってしまった。
こんなことならボイスレコーダーを持ち込んでおくんだった。
うろ覚えすぎてあやふや記憶ですが、ご容赦ください。


ブロードソード100%!?②

マスター「とりあえずチュートリアル戦闘は考えています。チュートリアルだから、腕や足が吹っ飛んでも、無かったことにします。話が進まなくなるので」
全員「OK」
マスター「みなさんはジョンスタウンという街にいます。場所はここです(地図を指しながら)」
ハルナス「街道の中心ですね」
マスター「ルナー占領下ですが、比較的支配が緩やかな街のため色んな人がいます」
ヴォストール「潜伏するにはちょうどいいな」
マスター「ということで、ハルナスさん」
ハルナス「はい?」
マスター「貴方に顔見知りのナイウスから連絡があります」
ハルナス「儲け話かな? 向かいますよ。あ、ヴァサナはどうします?」
ヴァサナ「またあのルナー人に付き合うの? 私、アイツ嫌いなのよねー。外で待っていていいなら一緒に行くわ」
ハルナス「じゃあ、お願いしようかな。何があるか分からないし。二人でナイウスのところへ行くよ」
ヴァサナ「私は入り口で待っているから。さっさと商談すませちゃって」
ハルナス「なんかあったら呼ぶからね。景気はどう?」
マスター(ナイウス)「ボチボチでんな(笑)」
ハルナス「(笑)いい儲け話があるって聞いたけど?」
ナイウス「そうなんです。ある村に織物の仕入れをしに行くのですけど、最近ちょっと物騒になって来ましたから、またハルナスさんに護衛を頼みたいと思ってまして」
ハルナス「いつものように販路拡大に私も一枚噛ませてもらえるならいいですよ」
ナイウス「うーん、商売敵を増やしたくはないんですが」
ハルナス「商売敵? ナイウスさんとは持ちつ持たれつでしょう?」
ナイウス「いいでしょう。最近本当に物騒になってきましたから。ルナー関係者ってだけで襲おうとする者も増えたという話ですし」
ハルナス「あははは(ヴァサナの方を見る)」
ヴァサナ「はーい」
ナイウス「ああ、それで、紹介したい人がいるんですが」
ハルナス「護衛仲間ですか?」
ナイウス「はい」
ハルナス「じゃあ、ヴァサナも呼んできます」
ヴァサナ「私はいいわよ」
ハルナス「まぁまぁ、顔合わせだけだから」
マスター「じゃあ、ヴォストールさん出てきてください」
ナイウス「異国を旅するのに自国の人がいると私も心強くて」
ヴォストール「ヴォストールだ、と言って手を出します(ヴァサナに)」
ヴァサナ「何これ?」
ヴォストール「おや、握手を知らないのか? 文明人だと思ったけどやはり野蛮な奴らは礼儀を知らないらしい」
ヴァサナ「(怒)」
ヴォストール「どうした? 怒ったのか? 野蛮だと言ったのが気に障ったか? じゃあ、君たちの言葉で猫と呼んだ方がいいかな?」
ヴァサナ「(黙ってダイスを振る)うん、成功。マスター、ヴォストールを殴ります」
マスター「え! スキル持ってる?」
ヴァサナ「持ってなくても運動技能で振れるでしょ?」
マスター「素手戦闘とか無いかなぁ。無いなぁ。じゃあ、DEXの5倍で」
ヴァサナ「よし、殴る!成功!」
ヴォストール「回避するよ。成功! なんだそのパンチは? 当たらないよ」
ヴァサナ「カチン! ブロードソードを抜こうとするよ」
ハルナス「あー、もう! ヴァサナの手を握って剣を抜かさせない!」
マスター「判定して。DEXで対抗」
ハルナス「えーとヴァサナが11で、私が18!? 早!」
ヴァサナ「11と18ね。(ルールブックを見ながら計算をする)85%で成功するよ」
ハルナス「成功」
マスター「じゃあ、ヴァサナの手を押さえることができた」
ハルナス「ヴァサナ、この程度の言動で決闘するのは名誉なこと?」
ヴァサナ「ふん! 顔合わせは終わったでしょう? 私は外に出るわ」
ハルナス「ヴォストールさん、あなたも初対面の相手にいきなり嫌味を言うなんて、礼儀正しい人のすることかしら」
ヴォストール「失礼。言葉が過ぎたようだ。だが、貴方は文明人のようだ」
ハルナス「何も答えないよ」
ナイウス「一緒に旅をするのですから仲良くしていただきたいのですが。一応バランスを取るためにもう一人呼んでいるんですよ」
マスター「ソラーラさん、出てきてください」
ソラーラ「あ、私もここで出るのですね。失礼します」
ナイウス「ソラーラさんは学者でこの辺りのことに詳しいそうです」
ソラーラ「とはいえ書物の中でのこと。もっと見聞を広めるために同行させていただくことにしました」
ハルナス「バランソスの娘、ハルナスです」
ヴォストール「ヴォストールだ。出自は訳あって明かせない」
ソラーラ「マスター? ヴォストールが何者かって、すぐ分かるのですか?」
ヴァサナ「この世界の人は全員入れ墨をしているから、それを見ればどこの氏族の出かすぐ分かる」
ハルナス「ヴォストールにも入れ墨入ってるの?」
ヴォストール「入ってるよ」
ソラーラ「じゃあ、ヴォストールがルナー出身って分かりますか?」
マスター「分かると思いますよ。地域知識振りますか?」
ソラーラ「いや、いいです。あえて聞かずに握手します」
ヴォストール「貴女も文明人ですね」
ハルナス「なんなんだ、この人は(笑)」

マスター「さて翌日、ナイウスさんは馬車に沢山の荷物を積み込んでいますよ。向こうで交換する珍しいルナー産のものから子供のおもちゃまで(マスターは積み込む荷物を次々と言う)」
ソラーラ(メモする)
ハルナス(あ、メモすべきだったけど、忘れてた)
マスター「街を出てしばらくしたら街道から外れて山道っぽいところを進み始めます」
ハルナス「マスター、地域知識振っていいですか?」
マスター「何を知りたいですか?」
ハルナス「ナイウスが向かってる村についてです」
マスター「どうぞ」
ハルナス「(ダイスを振る)あれ?失敗」
ソラーラ「私も振ります。失敗」
ヴァサナ「私も振ろう。失敗」
ヴォストール「私も失敗しました」
マスター「みんな失敗?(笑)」
ハルナス「おかしい。現地案内を買って出たのに(笑)」
ナイウス「小さな村ですから、あまり有名じゃないかも。ただ、地元の人が知らない村なら、やはり仕入れに行く価値がありますね」
ハルナス「なんか、くやしい〜」
マスター「と、突然、みすぼらしい格好をした男が二人出てきます。『俺たちはサーター軍だ!身ぐるみを剥ぐまではしない。金目のものと積荷を置いていけ!』」
ヴァサナ「索敵するのを忘れてた! 今からじゃ遅いですよね」
マスター「そうですねぇ」
ハルナス「私も敵発見の魔法持ってますが」
マスター「敵は目の前にいますからね」
ハルナス「意味無し、と」
ヴォストール「いや、他にもいるかどうか分かるかも」
ハルナス「いいです。シマウマから降りて戦闘準備します」
ヴァサナ「私、バイソンに乗ってるんですけど、バイソンでの突撃は?」
マスター「難しいぐらい接敵してると思ってください」
ヴァサナ「辺りへの警戒を忘れていたし、しょうがないなぁ。地元ということで、気が緩んでいたのかな。バイソンから降ります」
ソラーラ「馬車から降ります」
ヴォストール「同じく武器を構えます」
マスター「ん? バイソンとシマウマに乗った騎兵が二人?」
ハルナス「私のシマウマは乗馬用で戦闘用ではないですよ」
マスター「徒歩でも護衛が4人。二人で襲うなんて、無謀だなぁ!」
(一同笑い)
ヴァサナ「私はファーナンの娘ヴァサナ!この名前が怖くないならかかってきなさい!」
マスター「(ダイスを振る)失敗。ヴァサナ? 知らねぇよ!」
ヴァサナ「私の名前を知らないなんて、アイツらサーター軍じゃないわね!(笑)」
マスター「まぁ、見るからに山賊っていう格好だしね(笑)」
ヴォストール「あんなのがサーター軍なのか? やはり蛮族の国は野蛮だぜ」
ハルナス「アレがサーター軍だと思ってほしくないんですけど」
マスター「とりあえずストライクランクを決めましょう。誰が早いですか?」
ソラーラ「ストライクランクって?」
ヴァサナ「1ラウンドを12で分けた戦う順番みたいなもの。武器で戦うなら戦う武器の項目ごとに決められているよ。その数字で攻撃が出来る」
ハルナス「魔法をかけたい時は?」
ヴァサナ「魔法をセットするのに必要なストライクランクを消費してからかける」
ハルナス「じゃあ、移動の魔法をかけて」
ヴァサナ「ハルナスはDEXが18でだから1でかけれる。1でかけて、その後に武器のストライクランク後に攻撃出来る」
ハルナス「えーと、1で移動をかけて、ブロードソードのストライクランクが5だから6で攻撃」
ヴァサナ「移動でストライクランクが1短くなってるから、5で攻撃できるよ」
ソラーラ「私は特に使える魔法が無いから5で攻撃します」
ヴォストール「惑いをBに」
ヴァサナ「消沈かけたいけどもう接敵してるらしいし。私も移動かけて攻撃します。ブロードソードなので、5です」
マスター「じゃあストライクランク1で魔法をかける人」
ハルナス「はーい。えーと?」
ヴァサナ「POWの5倍で成功」
ハルナス「16だから80%以下! よし、成功!」
ヴァサナ「私も成功。これで10ラウンドはストライクランクが1短くなる」
ヴォストール「惑いをかけるのは成功したけど、相手のPOWと対抗になるのかな?」
ヴァサナ「抵抗表がルールブックに載っていたはず」
ヴォストール「POWが15だから、うーん、山賊のPOWが8ということ無いですよね」
マスター「さすがに」
ソラーラ「かかるとどうなりますか?」
ヴォストール「10ラウンド、ボーッとする。攻撃したら我に帰るけどね」
ハルナス「じゃあ、Aに攻撃します。ブロードソード100%だから…」
ヴァサナ「は? ブロードソード100%⁉︎ なんじゃ、その数値は⁉︎」
ハルナス「ん? 初めからそうですが」
ヴァサナ「オーランスの戦士より高いんだけど! 本当に商人?」
ヴォストール「まぁ、この時代の商人は自助努力だからなぁ。こういう輩が出てくるし、商人の方が戦闘力高いかも」
ヴァサナ「戦場とは違った意味での実戦経験かぁ」
ハルナス「えーと、15で成功!」
マスター「いや、それ、効果的成功だ!」
ハルナス「効果的成功?」
ヴァサナ「能力の20%以下は効果的成功になってダメージが2倍になる」
ハルナス「ブロードソードはD8+1+D4だから2倍ということは、D8とD4を2回振れる」
ヴォストール「いや、D4は筋力の値だから2回振れるのはD8だけだ」
ハルナス「えい! ダメだ。値が低い。全部で16。場所は腹」
マスター「とりあえず盾で防ぎます。成功。盾のヒットポイントが12で鎧のアーマーポイントが3だから、1点抜けた」
ハルナス「効果的成功でも1点だけかぁ。盾、すごいなぁ」
マスター「盾は削れてるけどね」
ソラーラ「これ、剣で受けてもいいんですか?」
マスター「その時はその武器の能力値で受けます」
ヴァサナ「まぁ、あまりおすすめしないかな」
ソラーラ「それは?」
ヴァサナ「このゲームの武器は壊れやすいんだよ」
ヴォストール「しょせん青銅だからね」
ヴァサナ「そう。盾は、うん?あれ?ブロードソードと一緒だ! じゃあ盾の利点ってなんだ?」
ハルナス「安いから壊れてもすぐ買い替えれる?」
ヴァサナ「うーん、他にもあったような気がするけど、新版では盾の利点が無いのかなぁ。グレートソード大活躍かも」
ソラーラ「とりあえずAに攻撃。成功」
ヴォストール「部位ダイス、部位ダイス」
ソラーラ「あ! 右腕に12。ダメかな?」
マスター「盾の防御、成功。通りません」
ヴァサナ「仕方ないな。Aに攻撃。胸に13」
マスター「盾の防御成功。ダメージは通らない! 次は山賊の攻撃かな?」
ヴォストール「山賊って言っちゃってるし(笑)」
マスター「おっと(笑)。『サーター軍に逆らうのか!』ということで、Aはソラーラさんに攻撃しよう」
ソラーラ「盾で防御でいいですか?」
ヴァサナ「盾の技能値で振ってみて」
ソラーラ「成功」
マスター「部位はいいかな?8だったら届かないよね」
ソラーラ「はい」
マスター「次はBの行動。えーと、ヴォストールかな?」
ヴォストール「はい。盾の防御は成功しましたよ」
マスター「じゃあいいや。ダメージ無し。次のラウンドかな?」
一同「はい」
マスター「じゃあ、行動宣言」
ハルナス「4でBに攻撃」
ヴォストール「1でBに惑い」
ヴァサナ「4でAに攻撃」
ソラーラ「5でAに攻撃」
マスター「じゃあ、ヴォストールさんから」
ヴォストール「うん。16以下ならかかった」
マスター「じゃあ、Bはボーッとする」
ヴォストール「攻撃したら我に帰るよ」
ハルナス「目標変えてAに攻撃でいいですか?」
マスター「了解です」
ヴァサナ「攻撃! うーん、ダメージ8だったら通らないですよね」
マスター「盾で防ぎました」
ハルナス「それではAに攻撃します。普通に成功! 右腕に攻撃! 低いなぁ。9」
マスター「防御します。成功。次はソラーラさん?」
ソラーラ「はい。成功しましたが、ダメージは10です」
マスター「防御は失敗、それは防げない! 部位は?」
ソラーラ「右腕です」
マスター「じゃあ、右腕が切り落とされました。次はこっちの番?」
ハルナス「まだ戦います?」
マスター「チュートリアルだから(笑)。じゃなくて、『まだ左腕がある!』。ハルナスさんに」
ハルナス「盾で防ぎました」
マスター「何かやりたいことありますか? 無かったら戦意喪失して逃げますが」
ヴァサナ「ルーン魔法を試してみたい」
マスター「どうぞ」
ヴァサナ「じゃあルーン魔法の稲妻をストライクランク10でかける! かかった! 次は命中判定! あれ? あさっての方向に行きました」
マスター「他に試したいことがある人」
ハルナス「うーん、特には」
ヴォストール「こんなもんでしょう」
ソラーラ「はい」
ヴァサナ「じゃあ山賊に声をかけます。身代金があるなら見逃してあげるから、とっとと出すもの出しなさい!」
ハルナス「ひどい(笑)」
ヴォストール「どっちが山賊なんだか」
マスター「こんな(イラストを見せながら)みすぼらしい格好をした山賊だよ。金目のものなんて持ってるわけないじゃん。けど、とりあえず言いくるめようとしてみる。『俺たちには身代金を払ってくれる仲間がいる!こんなことをしていいと思うのか!』(ダイスを振る)あれ? 07で成功した!」
一同爆笑
ヴァサナ「この山賊、身代金持ってるよ!(笑)」
マスター「じゃあ、こっちから3人目のCが現れます。『待ってくれ!金なら払うから助けてくれ!』(笑)。二人で500ルナー払います」
ヴァサナ「安!」
マスター「本当なら何も持っていないはずだったんだから!」
ヴァサナ「どうする?ってハルナスの方を見るよ」
ハルナス「うーん、どうしよう?(笑)」
ヴォストール「ヴォストールは、こんな野蛮な輩は官憲に突き出すか、ここで始末しておくべきだって主張するよ」
マスター「ナイウスさんもヴォストールの言葉に頷いている。仕入れの道のりは安全な方がいいからね」
ヴァサナ「退治しちゃうと護衛の仕事が減るかもね(ボソッ)」
ハルナス「仕方ないですね。身代金を払ったら見逃すと約束しましたから。見逃します。きっと彼らは更生してくれることでしょう(笑)」
ヴァサナ「(笑いながら)するかな〜」
マスター「それじゃあ、新たに現れたCはAとBを引き連れて逃げます。『今度はもっと少ない人数の奴らを狙おうぜ!』(笑)」
ヴァサナ「ほら!(笑)」

蜘蛛は混沌だ!!

マスター「山賊たちと別れた後は、特に何事もなく目的地『白の村』に着きます」
ハルナス「あ! せっかくブロードソード100%だったから、夢の部位狙いをしてみたかった!」
ヴァサナ「部位狙いはラウンドの最後の行動になるし、成功率も半分になるよ」
ハルナス「でもパッションに成功したら成功率は上がるよね」
マスター「10%ですが」
ハルナス「試してみる価値はあったのに。すっかり忘れていた」

マスター「あなた方は村に着き、ナイウスさんは村長の家へ向かいます」
ヴォストール「うん? 出迎えとかそういうの無しで、そのまま村長の家へ行くのですか?」
マスター「はい。ナイウスさんも『おかしいなぁ。いつもだったら子供たちとかが出迎えてくれるのに』と首を傾げています」
ヴァサナ「?」
ソラーラ「何かあったのでしょうか?」
ヴォストール「人の気配はありますか?」
マスター「ありますよ」
ハルナス「遠目から覗っているような感じ」
マスター「そんな感じですね」
ヴァサナ「何だろう?」
マスター「そうこうしているうちに、村長宅に着きます」
村長「ああ、ナイウスさんか。よく来たとは言えないが、まぁ中に入れ」
マスター「村長は渋い顔をしながら家に入れてくれるよ」
ソラーラ「歓迎されているという感じではないですね」
村長「ちょっとまずいことになってのう」
ナイウス「何があったのですか?」
村長「ついこの間のことだが、ルナー兵たちがこの村にやって来たんだ。それ自体は決して珍しいことでは無かったのだが、そのルナー兵は柄が悪くてな、酒を飲んで暴れるわ、女にちょっかいを出すわで、村人全員が迷惑をしたんだ」
ヴォストール「ファザール様が居なくなってから隊の風紀が乱れてるな。嘆かわしいことだ」
村長「しかも、そのルナー兵と共に来た学者が、これまた嫌な奴で。わし達をさんざん馬鹿にした挙句、この村に伝わる宝物をよこせと言ってきたのだ」
ソラーラ「宝物ですか?」
村長「ああ、オーランスの祠下に埋められているのだが、それを掘らせろとしつこくて。もちろん、絶対に嫌だと突っぱねたのだが、『また近いうちに来る。その時は勝手に掘らせてもらう』と言い捨てて帰ったのだよ。もう、村の連中はカンカンで、若い者らは『ルナー人など村に入れるな』と息巻いておってな」
ナイウス「それで、村がいつもと違ったのですね」
村長「すまんのう。あんたには良くしてもらっているのに、若い者はルナーの奴らには絶対に物は売らんと言っておって。何でも狩人の1人がルナー兵たちの跡をつけて行って帰って来んのだよ」
ハルナス「それはまずいですね」
村長「そうなんだ。彼がルナー兵に殺されていないかと気が気でないのだよ。そんなことになったら…」
ヴァサナ「血気盛んな若者は暴走するでしょうね」
ヴォストール「で、ルナーに報復されて村は全滅」
ヴァサナ「ふん! それがルナーのやり口でしょ。案外、わざと煽ったんじゃないの?」
ヴォストール「我々文明人たるルナーを野蛮な蛮族共と一緒にするな! とファザール様がいらっしゃった時は言えたのだがな。今は知らん」
ナイウス「それでは、もしかして織物も」
村長「うむ。村の男共に反対されていて集めることができなかった」
ナイウス「そんな!」
村長「だが、この村には現金収入が必要じゃ! 今、村の女性たちに頼んで集めているところだ」
ソラーラ「ああ、織物を作っているのは女性たちですからね。女性たちは売るのはOKなんですね」
村長「彼女たちは村に現金収入が必要なことは分かっているからな。だが、男たちに内緒で集めているから、時間がかかる。もうしばらく待ってほしい。あと、4日もすれば集まると思う」
ナイウス「仕方ないですね。ここの織物はルナー本国でかなり人気なんです。手に入らなかったら私も困ってしまう。あなた方もできれば織物が手に入るまで付き合ってくれませんか?」
ヴァサナ「契約の延長を言っているの?」
ナイウス「もちろん」
ヴァサナ「どうする?」
ハルナス「織物を手に入れたいのはこっちも同じだから、付き合いますよ」
ソラーラ「私もこの村についてもう少し見て回りたいので残ります」
ヴォストール「雇い主に任せるよ」
ヴァサナ「ハルナスが残るなら、仕方がないわ」
村長「まったくアイツらが来てからろくなことが起こらん。この間は蜘蛛が村から逃げて行くのが見られたし」
ソラーラ「蜘蛛? それは何かのモンスターですか?」
マスター「いえ、皆さんが知ってる蜘蛛ですよ」
ヴォストール・ヴァサナ(何かを思いついたような顔をして、顔を見合わせる)
ヴォストール「マスター、蜘蛛の神話って一般的な神話ですか?」
マスター「あー、カルト知識を振って」
ヴァサナ「失敗した。何も分からない。『蜘蛛が逃げるねぇ。不吉なのかなぁ』と思ってる」
ソラーラ「蜘蛛って、何か特別な意味があるのですか?」
ハルナス「蜘蛛…アラクニー・ソラーラ!?」
ソラーラ「それは何ですか?」
ハルナス「時間を司る神様。ちょっとマイナーかな?信者とかいないよね?」
ヴァサナ「うーん、どうだろう? 神話には絶対出てくる神様だけど、一般的ではないかも」
ハルナス「私もカルト知識を振ってみる! 失敗! 天災の前触れかなって思ってる」
ソラーラ「じゃあ、私も振ってみよう。あ!」
ヴァサナ「ファンブルだね」
ソラーラ「その場合、どうなるんですか?」
ヴァサナ「とんでも知識を言い出す。『蜘蛛は混沌だ!』とか(笑)」
ソラーラ「蜘蛛は混沌です! すぐに退治しないと!(笑)」
村長「そうなのか? 村では神様の遣いとして大事にして来たのじゃが?」
ソラーラ「蜘蛛を大事にするなんてとんでもありません! 何か良くないことがきっと起きます!」
一同爆笑
ヴォストール「村長さん、蜘蛛をこの村では神様の遣いとしていたと言いましたね。それはオーランスの遣いとしてですか?」
村長「そうじゃが、違うかね?」
ヴォストール「実はこっそり成功しています」
ハルナス「え!? それ、ヴォストールが言ってくれないと、私失敗しているから、蜘蛛は混沌だって思い込み始めたよ(笑)」
ヴァサナ「私も(笑)。ランカーマイの先生が言ってるから間違いない!(笑)」
ヴォストール「どうしよう? 黙っておこうかな?」
ヴァサナ「ならば、今この事態を君はどう収拾つけるのだ? 蜘蛛は混沌だ、倒そう!というところまで話は進んでいるぞ?(笑)」
ソラーラ・ハルナス「蜘蛛退治だー!!(笑)」
ヴォストール「面白そうだから見守る」
マスター「やめてくれー。話が進まない〜(笑)」

③へ続く

※文章の無断転載は固くお断りします。

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