コイン鑑定会社 最近の傾向(当方の鑑定代行としての雑感)
少し前からNGCは、鑑定受付するのに色々と情報を要求するようになりました。
例えばカタログナンバーです。特にメダルやパターン貨などあまり知られていない個体などは情報をあらかじめ提供して欲しいみたいです。単に国や年号、名前のみしか提供しない場合は余計に手数料が徴収されるようになりました。
PCGSは表立ってそういう要求はないのですが、必要だとは思うので私は書くようにしています。
想像するに、鑑定作業に入る前にできるだけ調査時間を短くしたいのかなと思います。それだけ昨今は鑑定枚数がかなり多くなってきているのでしょう。。。
コイン(法定通貨)とメダル/トークンを混在しての鑑定出しもできなくなりました。
あるカテゴリに例えばコイン8枚とメダル1枚を一緒にして出したくてもできません。この場合メダル1枚は独立して出さないといけなくなりました。つまり1枚だけの鑑定出しとなってしまいますので、送料がこの1枚に全乗っかりでコスト的には割高になってきます。メダルを出したければ数枚用意したいなというところです。事前に情報整理をしてできるだけ鑑定効率を上げたいのだろうなと思っています。人材割当も関係するのかもしれません。。。
この流れに追従してか?PCGSも混在できなくなりました。エコノミーメダルカテゴリとそれより上レベルのメダルカテゴリといった感じで、ざっくりしています。
カテゴリ分けはざっくりでも、実際の進行は申告価格によって例えばエクスプレス扱いになるなど分けられるのかなと思いきやそうでもないようです。現在のところエクスプレス級の申告価格でも扱いはレギュラーになっています。この辺りはリクエストしたいですねぇ。。。
NGCはメダルでもそれぞれのカテゴリが独立してあります。
ミントエラーなどもPCGSは以前はオプションで付けれたのですが、"ミントエラー"としてカテゴリが独立しました。
つまりエラーコインと通常コインを混在できないんですよね。出したいエラーコインが1枚だけの場合、その1枚だけを単独で出す必要がありコストがこれまた割高になってきます。現在はエコノミーミントエラーとそれより上レベルカテゴリミントエラーといった位置付けになっています。
しかしながらNGCは通常の鑑定出しにオプションとしてミントエラーが付けれるんですよね〜、コレが。
NGCで良いカテゴリだなと思うのがゴールドカテゴリ。
現在だと申告価格$3,000レベルまでの金貨で、公表TurnAround 5daysです!おぉこりゃええやん!ですが、現在鑑定中の同カテゴリは全然進んでおりませぬ。どないやねん!ってなところです。。。
うちの代行特有の申告価格200万頭打ち問題があります。
補償の関係で1パッケージ最大200万までしか掛けれないので、単価の高いコインを複数枚出そうとすると頭打ちがきます。。。そうなると200万を超えた分は、同じカテゴリでもまた新たに別パッケージでの発送となるので、送料/補償も別計算となり割高となります。うちの現在の料金表だと別計算とはなっていないので、実質200万以内におさめていただいているのが現状です。
できるだけ枚数は多く入れたいけど、補償Max200万を超えそうな場合は、(可能なら)補償額は200万としておさめていただいて、鑑定会社への申告価格を例えば220万などとするぐらいの融通は効きます。
ここまで書いてきますと、結局は鑑定会社の掌の上だなぁという感じはします。。。
市場価格も今やスラブの評価に左右されますので、そういう流れなんですなぁ。私などは商売する上では切り離せないです。むしろお世話になっています。
PCGSが昨今始めたスラブそのものをデザインしているのは、コレクター心をくすぐります。私は良いなぁと思います。(好きなんかい!)
ラベルだけでいえば、NGCも以前から色々やってますよね。
最近、PCGSでもう1つ良いなぁと思ったのは、Detailsが付くとスラブには入れない選択ができることです。
デフォルトでは、数字が付かなくても例えばCleanedなどの評価でスラブに入りますが、数字が付かなければスラブに入れないという選択肢があります。昨今はDが付くと、ハダカで仕入れる価格よりも下回るということがあるので、スラブを割るということをちらほら聞きますが、ならば最初からスラブには入れないでおこうということができます。商売上の考え方ですが、こういうのはスラブの弊害の1つかなと思います。。。
この選択肢で鑑定出しをしたことはありますが、現在のところ幸いスラブに入っている(数字が付いている)ので、入らない場合はどういった付属ラベルで返却されるのかは分かりませぬ。
2024/8/27追記
どういうラベル明記になるのか分かりました。UNCやAUといった状態表記を抜いて、Detailの詳細(Cleanedなど)/国名/年号/デノミ/といった具合に明記されます。個別番号も割り当てられますがWebには反映されませんし、画像もありません。
ここで気を付けるべきは、スラブのラベルに惑わされてコインをよく見ないことデス。
なんてエラそうに書いてますが、最近偽物をつかみました。旭日竜50銭の手変り収集をハダカ/スラブに関わらずやっていますが、今回はスラブ入りのものを手変り欲しさに何の躊躇もなく入手しました。入手前にちゃんとコインそのものを見たつもりだったのですが、スラブに惑わされたのか普通に購入していました。
いや、ハダカでも普通に疑っていなかったと思います。後でコレクター仲間に指摘いただいて、そうなんや〜!となりました。結局はコインそのものを見る自分の目がなかったということです。
スラブはスラブで別として、やはりコインそのものを見る目は養っていかないとアキマセン!自分への戒めです。
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