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3-I-3【データ操作】関係データベースにおけるデータ操作方法

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関係データベースは、テーブルと呼ばれるデータ構造を使用してデータを管理します。データを操作する方法は、データベース内の情報を追加、変更、取得、結びつけるための基本的な手段となります。本記事では、挿入更新選択射影結合といった、関係データベースにおける代表的なデータ操作方法を詳しく解説します。


1. データ操作の基礎

1.1 挿入(INSERT)

挿入は、新しいデータをテーブルに追加する操作です。新しいレコード(行)をテーブルに挿入することにより、データベースに新たな情報が追加されます。

  • 目的:新しい情報をデータベースに追加すること。

  • 利用例:新しい顧客情報や商品データを追加する際に使用されます。

挿入の例

  • 顧客情報を新規に追加する場合、名前、住所、電話番号などのデータを顧客テーブルに挿入します。

1.2 更新(UPDATE)

更新は、既存のデータを変更する操作です。特定のレコード(行)を検索して、その内容を新しい情報に変更します。

  • 目的:データの内容を最新のものに変更すること。

  • 利用例:顧客の住所や電話番号の変更、商品の価格変更など。

更新の例

  • 既存の顧客の住所を更新する場合、指定した顧客IDに関連する住所フィールドを新しい住所に変更します。


2. 高度なデータ操作

2.1 選択(SELECT)

選択は、データベースから特定のデータを抽出する操作です。選択操作を使って、必要なデータをフィルタリングし、抽出することができます。

  • 目的:データベース内の特定の情報を取得すること。

  • 利用例:特定の条件に一致する顧客のデータを検索する、商品の在庫数を調べるなど。

選択の例

  • 例えば、特定の都市に住む顧客の名前と電話番号を選択する場合、条件を指定して、都市に該当する顧客のデータのみを抽出します。

2.2 射影(Projection)

射影は、必要な列だけを選択して表示する操作です。データベース内のテーブルに多くの列があっても、必要な列だけを抽出することで、データ量を減らし、効率的に処理することができます。

  • 目的:必要な列だけを抽出し、データの可読性を向上させること。

  • 利用例:顧客名と電話番号のみを表示する場合など。

射影の例

  • 顧客情報テーブルから、顧客名、住所、電話番号のみを選択する場合、その他の不必要な列は表示せず、最小限の情報だけを抽出します。

2.3 結合(Join)

結合は、複数のテーブルを結びつけ、関連する情報を1つの結果セットとして表示する操作です。異なるテーブル間に共通のキー(主キーと外部キー)を使ってデータを組み合わせます。

  • 目的:複数のテーブルの情報を統合し、一貫したデータセットを提供すること。

  • 利用例:顧客情報と注文情報を結びつけて、顧客ごとの注文履歴を表示する場合。

2.3.1 結合の種類

  • 内結合(Inner Join):2つのテーブルに共通するデータのみを結合します。共通するレコードがない場合、その行は結果に含まれません。

  • 外部結合(Outer Join):一方のテーブルにしかデータがない場合でも、もう一方のテーブルのデータも結果に含めます。左外部結合(Left Join)右外部結合(Right Join)、**完全外部結合(Full Outer Join)**があります。

  • 自己結合(Self Join):同じテーブルを2回使ってデータを結合します。自己参照が必要な場合に使用されます。

結合の例

  • 顧客テーブル注文テーブルを、顧客IDをキーにして結合し、顧客ごとに注文履歴を表示する場合。


3. データ操作の実際的な活用

3.1 実際のシナリオ

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