1-F-3【調達計画・実施】調達の流れとその重要要素
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調達は、企業が必要な製品やサービスを外部のベンダーから購入するプロセスです。このプロセスは、システムやサービスの導入において非常に重要なステップであり、適切に管理されなければ、予算超過や品質の低下を招く可能性があります。本記事では、調達の基本的な流れ、そして調達に関連する重要な文書やプロセスについて詳細に解説します。
調達の基本的な流れ
調達の基本的な流れは、以下のステップに分かれています。
情報提供依頼(RFI)
提案依頼書(RFP)の作成と配付
選定基準の作成
ベンダー企業からの提案書および見積書の入手
提案内容の比較評価
調達先の選定
契約締結
受入れ・検収
それぞれのステップを詳細に見ていきましょう。
1. 情報提供依頼(RFI)
情報提供依頼(RFI)は、調達プロセスの初期段階で行う情報収集活動です。RFIは、提案依頼書(RFP)を作成する前に、システム化に関する技術的な情報や市場動向について理解を深めるために使用されます。具体的には、システム化の目的や業務概要をベンダーに対して明示し、提供可能な技術や手段に関する情報を集めるための依頼文書です。
RFIの目的
現在の市場における技術的な選択肢を把握する
ベンダー企業からの提案を受けるための準備を行う
システム化に向けた具体的な方向性を見定める
2. 提案依頼書(RFP)の作成と配付
**提案依頼書(RFP)**は、ベンダーに対してシステムの概要や要求事項、調達条件を提示し、その上で提案書の提出を依頼するための文書です。RFPは、調達の中で非常に重要な役割を果たします。ベンダーが提供するべき内容や条件を明確にすることで、正確な提案を得ることができます。
RFPに含まれる要素
システム導入の目的や背景
必要な機能や性能要件
予算、納期、その他の調達条件
提案書提出の期限や手順
3. 選定基準の作成
選定基準の作成は、提案を評価するための基準を定めるステップです。これにより、提案内容がどのように評価されるのかが明確になります。選定基準は、技術的な要件、コスト、納期、サービス品質など、さまざまな要素を含むことがあります。
選定基準に含まれる要素
技術的要件:提案されたシステムが要求される技術的基準を満たしているか
コスト:システム導入にかかる総費用
納期:システム納入のスケジュールや納期遵守の可能性
アフターサービス:運用後のサポートや保守の品質
4. ベンダー企業からの提案書および見積書の入手
提案書は、ベンダー企業がRFPを基に、システム構成、開発手法、運用方法などを詳細に提案する文書です。提案書には、ベンダーが提供するソリューションに関する具体的な内容が記載されており、後の比較評価に使用されます。
見積書は、システム開発や運用、保守などにかかる費用を示す文書です。これは、提案されたシステムのコストを評価するために重要です。見積書は、システム導入の予算内で収まるか、またコスト対効果が適切かを判断するための基礎資料となります。
提案書と見積書の役割
提案書:システムの設計、開発手法、納期などを明確にする
見積書:システム導入にかかる費用を詳細に示す
5. 提案内容の比較評価
提案内容の比較評価は、複数のベンダーから提出された提案書と見積書を比較し、最も適切な提案を選定するためのプロセスです。選定基準に基づいて、各提案の強みと弱みを評価し、最終的な選定を行います。
評価方法
提案内容が選定基準にどの程度合致しているかを評価
コストと効果のバランスを分析
システムの技術的な適合性を検証
6. 調達先の選定
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