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3-E-2【ファイルシステム】ファイル管理とバックアップの基本

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ファイル管理とバックアップは、コンピュータシステムの運用において非常に重要な役割を担っています。ファイル管理はデータの整理、アクセス、共有、セキュリティに関連し、バックアップはデータの保護と復旧に欠かせません。本記事では、ファイル管理の基本的な仕組みや操作、そしてバックアップの必要性や方法について詳しく解説します。


1. ファイル管理

1.1 ファイル管理の基本的な仕組みとアクセス方法

ファイル管理は、コンピュータシステム内でファイルを効率的に保存、整理、アクセスするためのシステムです。ファイルは、ディレクトリ(フォルダ)に分類され、階層的に構造化されています。

1.1.1 ルートディレクトリとカレントディレクトリ

  • ルートディレクトリ:コンピュータシステム内のすべてのファイルシステムの最上位に位置するディレクトリです。ルートディレクトリは、システム内のすべてのファイルやディレクトリへの起点となります。

    • :Windowsでは C:\、UNIX系システムでは / がルートディレクトリです。

  • カレントディレクトリ:現在作業しているディレクトリで、コマンドラインなどで操作を行う場所です。カレントディレクトリは、その時点でのファイル操作の基準となる位置です。

    • :C:\Users\username\Documents がカレントディレクトリであれば、操作対象はこのディレクトリ内のファイルになります。

1.1.2 ファイル拡張子

ファイル拡張子は、ファイルの種類や形式を示す文字列で、通常はファイル名の末尾に付加されます(例:document.txtの.txt部分)。ファイル拡張子によって、対応するプログラムやアプリケーションが決まります。

    • .txt:テキストファイル

    • .jpg:画像ファイル

    • .exe:実行可能ファイル

1.1.3 フラグメンテーション

フラグメンテーションは、ファイルがディスク上で断片的に保存される現象です。ファイルが断片化されると、システムのパフォーマンスが低下し、アクセス速度が遅くなる可能性があります。

  • 解決策:定期的なデフラグメンテーションによって、ディスク上のファイルの断片を整理し、アクセス速度を改善します。

1.2 ファイルへのアクセス方法

ファイルへのアクセスには主に絶対パス相対パスの2つの方法があります。

  • 絶対パス:ファイルの場所を完全に指定するパスです。ルートディレクトリから始まり、ファイルまでのすべてのディレクトリを指定します。

    • :C:\Users\username\Documents\file.txt(Windowsの場合)

  • 相対パス:現在の作業ディレクトリから見たファイルの位置を指定します。現在位置からの相対的な位置を示します。

    • :カレントディレクトリが C:\Users\username の場合、相対パスは Documents\file.txt となります。

1.3 ファイル共有とアクセス権設定

ファイル共有やアクセス権の設定は、システム内でデータのセキュリティを確保するために重要な役割を果たします。特に、複数のユーザーが同じシステムを使用する場合、誰がどのファイルにアクセスできるかを管理する必要があります。

  • ユーザーIDの登録と抹消:システム管理者がユーザーIDを登録し、不要なユーザーIDを削除する管理作業です。

  • アクセス権管理:ファイルごとに誰が読み取り、書き込み、実行することができるかを指定します。

    • :ユーザーAにはファイルの読み取りのみ許可し、ユーザーBには読み書きの権限を与える。


2. バックアップ

2.1 バックアップの必要性

バックアップは、システム障害やユーザーによる誤操作、データ損失のリスクからデータを保護するために不可欠です。データが失われると、業務の継続が困難になるため、定期的なバックアップは重要な運用タスクとなります。

  • 災害復旧:バックアップを定期的に行うことで、システム障害が発生した場合でも迅速にデータを復元できます。

  • セキュリティ:マルウェアやウイルスによるデータ損失から保護するためにも、バックアップは重要です。

2.2 バックアップの取得方法と手順

バックアップを取る方法にはいくつかの手法があり、それぞれに利点と欠点があります。

  • フルバックアップ

    • システム全体のバックアップを一度に取る方法です。時間と容量を多く消費しますが、復元が簡単です。

  • 増分バックアップ

    • 前回のバックアップ以降に変更されたデータのみをバックアップします。バックアップにかかる時間と容量を節約できますが、復元にはフルバックアップと増分バックアップを組み合わせて使用する必要があります。

  • 差分バックアップ

    • 最後のフルバックアップから変更されたデータをバックアップします。増分バックアップと比較して、復元が簡単ですが、バックアップサイズは増加します。

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