3-C-2【メモリ】メモリの種類、記録媒体、記憶階層の特徴
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コンピュータシステムにおけるメモリと記録媒体は、データの保存とアクセスに欠かせない重要な役割を担っています。これらは異なる特性を持ち、各々が異なる目的に適しているため、適切なメモリや記録媒体を選択することは、システムのパフォーマンスや使用用途に大きな影響を与えます。本記事では、メモリの種類、記録媒体、そして記憶階層について解説します。
1. メモリの種類と特徴
コンピュータにおけるメモリは、データの読み書きやアクセス速度において大きな差があり、用途に応じて異なるタイプが使用されます。
1.1 RAM(ランダムアクセスメモリ)
RAMは、コンピュータが現在処理しているデータを一時的に保存するためのメモリです。
特徴:
揮発性メモリであり、電源を切るとデータが消失します。
高速で、コンピュータの実行中のタスクを効率的に処理します。
主に主記憶として使用され、CPUが直接アクセスします。
RAMの種類:RAMは、DRAM(Dynamic RAM)とSRAM(Static RAM)に分類できます。DRAMは、メモリとして選ばれることが多いです。DRAMはSRAMよりも、比較的に安価で容量が大きいため、企業からは好まれているという特徴があります。DRAMはコンデンサを回路として使用し、SRAMはフリップフロップ回路を使用しています。
DDR3 SDRAM:古い世代のメモリで、比較的低い速度(800-2133 MHz)。
DDR4 SDRAM:現在広く使用されているメモリで、より高い速度(1600-3200 MHz)を提供。
DDR5 SDRAM:次世代メモリで、さらに高速な転送速度(4800 MHz以上)を提供。
DIMM(Dual Inline Memory Module):デスクトップPCで一般的に使用されるメモリモジュールの形式。
SO-DIMM(Small Outline DIMM):ノートPCや小型のコンピュータに使用される小型モジュール。
1.2 ROM(リードオンリーメモリ)
ROMは、書き込みができないメモリで、データが永続的に保存されます。
特徴:
不揮発性メモリであり、電源を切ってもデータは保持されます。
主にファームウェアやコンピュータのブートローダーに使用されます。
データの書き換えが難しく、主にコンピュータの起動時に必要なデータを保持します。
1.3 揮発性メモリと不揮発性メモリ
揮発性メモリ:電源が切れるとデータが失われるメモリで、RAMが該当します。
不揮発性メモリ:電源が切れてもデータを保持するメモリで、ROMやフラッシュメモリが該当します。
2. 記録媒体の種類と特徴
記録媒体は、データを永続的に保存するためのデバイスであり、それぞれ異なる特徴を持っています。用途に応じた記録媒体の選択が重要です。
2.1 HDD(ハードディスクドライブ)
HDDは、磁気ディスクを使用してデータを保存する記録媒体で、長年にわたってコンピュータの補助記憶装置として使用されています。
特徴:
大容量であり、比較的安価。
機械的な部品(回転するディスクとアーム)を持つため、アクセス速度はSSDより遅い。
長期間のデータ保存に適しているが、衝撃に弱い。
2.2 SSD(ソリッドステートドライブ)
SSDは、半導体メモリを使用してデータを保存する記録媒体です。
特徴:
高速なアクセス速度を持ち、HDDに比べてデータ読み書きが非常に速い。
機械的な部品がないため、衝撃に強い。
価格がHDDに比べて高いが、今後は価格の低下が期待される。
2.3 CD(コンパクトディスク)
CDは、光ディスク技術を使用した記録媒体で、主に音楽やソフトウェアの配布に使用されます。
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このマガジンでは、コンピュータ構成要素に関する基本的な知識について解説しています。具体的には、プロセッサ、メモリ、入出力デバイスを取り上げ…
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