3-B-2【アルゴリズムとプログラミング】アルゴリズムの基本構造と表現方法
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アルゴリズムは、問題を解決するための手順やプロセスを定義したもので、コンピュータサイエンスにおいて最も重要な概念の一つです。アルゴリズムを設計する際には、基本構造や表現方法を理解することが不可欠です。本記事では、アルゴリズムの基本構造、表現方法、代表的なアルゴリズムの種類、そしてプログラミングとの関係について詳しく解説します。
1. アルゴリズムの基本構造
アルゴリズムの設計において、基本的な構造として順次、選択、繰り返しがあり、これらを組み合わせて複雑な処理を実現します。
1.1 順次処理
順次処理は、アルゴリズムの各ステップを順番に実行する構造です。最も基本的な構造で、すべての命令が逐次的に実行されます。
例えば、複数の数値を加算する場合、それぞれの数値を1つずつ足していきます。
順次処理は、他の処理構造が絡まない最も直線的な流れです。
1.2 選択処理
選択処理は、条件に基づいて異なる処理を選択して実行する構造です。条件式を評価し、その結果に応じて処理を分岐させます。
条件式(if文など)を用いて、指定された条件が真か偽かを評価し、真の場合と偽の場合に分かれた処理を実行します。
例:if x > 0 then の場合、xが正なら指定された処理を実行します。
1.3 繰り返し処理
繰り返し処理は、条件が満たされる限り、同じ処理を繰り返し実行する構造です。while文やfor文がこれに該当します。
条件付き繰り返し(while文):指定した条件が真の間、処理を繰り返します。
回数制限繰り返し(for文):決まった回数だけ処理を繰り返します。
2. アルゴリズムの表現方法
アルゴリズムは、流れ図(フローチャート)や擬似言語を使って視覚的またはテキストで表現することができます。
2.1 流れ図(フローチャート)
流れ図は、アルゴリズムの各処理を視覚的に示す図です。処理の流れを直感的に理解できるため、特に初学者にとって便利な方法です。
四角形:処理を表す(例:加算や減算などの計算処理)。
ひし形:条件式を表す(例:x > 0の判定)。
矢印:処理の流れを示す。
2.2 擬似言語
擬似言語は、プログラミング言語に似た構文を使ってアルゴリズムを表現する方法です。コードに変換しやすく、アルゴリズムのロジックを簡潔に表現できます。
擬似言語は、式、条件式、演算子、代入などを使用して記述されます。
例えば、以下の擬似言語での加算処理:
sum = 0
for i from 1 to 10 do
sum = sum + i
end
print sum
3. 代表的なアルゴリズム
アルゴリズムには、データの検索や並べ替えを行う基本的な手法がいくつかあります。代表的なアルゴリズムとして、探索、併合(マージ)、整列(ソート)があります。
3.1 探索アルゴリズム
探索アルゴリズムは、データの中から特定の要素を探し出すアルゴリズムです。
線形探索法:リストの先頭から順番に、目的の要素を探していきます。最悪の場合、全ての要素を調べる必要があります(O(n))。
2分探索法:整列されたリストに対して、中央の要素を基準にして目的の要素を左右に分けて探索していきます。効率的な探索方法(O(log n))。
3.2 整列(ソート)アルゴリズム
整列アルゴリズムは、データを一定の順序に並べ替えるアルゴリズムです。
選択ソート:最小(または最大)の要素を見つけて、リストの先頭に配置し、残りの部分に対して再帰的に繰り返します(O(n^2))。
バブルソート:隣接する要素を比較し、順序が逆なら交換することを繰り返す方法(O(n^2))。
クイックソート:分割統治法を使用し、基準となる要素を選んでリストを2つに分け、再帰的に整列する方法(平均O(n log n)、最悪O(n^2))。
4. プログラミング
4.1 プログラミングとは
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このマガジンでは、アルゴリズムとプログラミングに関する重要なテーマについて解説しています。具体的には、データ構造、アルゴリズムとプログラミ…
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