ITストラテジスト 頻出単語の解説
IT戦略関連
ITガバナンス
ITガバナンスは、企業のIT戦略を適切に管理・統制する枠組みです。ITリソースの利用を最適化し、リスクを管理し、企業の目的達成をサポートします。主要な要素には、意思決定プロセス、責任の明確化、パフォーマンスの評価などがあります。
ITポートフォリオ管理
ITポートフォリオ管理は、企業の全てのITプロジェクトや資産を一括で管理する手法です。プロジェクトの優先順位付け、リソースの配分、投資効果の最大化を目的とします。これにより、企業全体のIT戦略と整合性を保ちながら効率的に運営することができます。
サービスレベルアグリーメント (SLA)
SLAは、ITサービスの提供者と利用者の間で結ばれる合意書で、提供されるサービスの内容、品質、責任範囲、対応時間などを明文化したものです。SLAにより、サービスの期待値を明確にし、問題が発生した際の対応方法を規定します。
経営戦略関連
コーポレートガバナンス
コーポレートガバナンスは、企業の経営を監視・制御する仕組みです。経営者の行動を監視し、企業価値を最大化することを目的とします。具体的には、取締役会の構成、内部監査、株主の権利保護などがあります。
バリューチェーン
バリューチェーンは、企業活動の流れを価値創造の観点から分析する手法です。主活動（インバウンドロジスティクス、オペレーション、アウトバウンドロジスティクス、マーケティング・販売、サービス）と支援活動（調達、人事管理、技術開発、企業インフラ）に分けられ、それぞれがどのように価値を創造するかを評価します。
SWOT分析
SWOT分析は、企業の強み（Strengths）、弱み（Weaknesses）、機会（Opportunities）、脅威（Threats）を分析する手法です。内部環境（強みと弱み）と外部環境（機会と脅威）を評価し、戦略を策定する際の基本情報を提供します。
システム設計関連
エンタープライズアーキテクチャ (EA)
エンタープライズアーキテクチャは、組織全体のITシステムの構造を設計・管理する手法です。ビジネスアーキテクチャ、データアーキテクチャ、アプリケーションアーキテクチャ、技術アーキテクチャの4つの視点から構成され、全体の調和を図ります。
システム開発ライフサイクル (SDLC)
システム開発ライフサイクルは、システムの企画から運用・保守までの一連のプロセスです。一般的なフェーズには、企画、要件定義、設計、実装、テスト、運用、保守があります。各フェーズでの成果物が次のフェーズのインプットとなります。
アジャイル開発
アジャイル開発は、迅速かつ柔軟なシステム開発手法です。短い開発サイクル（スプリント）を繰り返し、顧客のフィードバックを反映しながら進めます。主要なフレームワークには、スクラムやXP（エクストリームプログラミング）があります。
セキュリティ関連
リスクマネジメント
リスクマネジメントは、リスクの特定、評価、対応策を講じるプロセスです。リスクを低減し、ビジネスの継続性を確保するための戦略を策定します。主要な手法には、リスク評価、リスク対応計画、リスクモニタリングがあります。
情報セキュリティマネジメントシステム (ISMS)
ISMSは、情報資産の保護を目的とした管理システムです。国際規格ISO/IEC 27001に基づき、情報セキュリティポリシーの策定、リスクアセスメント、対策の実施、監視・見直しを行います。
脅威分析
脅威分析は、システムに対する脅威を特定し、評価するプロセスです。脅威の発生可能性と影響度を評価し、対応策を講じることで、セキュリティリスクを低減します。
その他重要な単語
クラウドコンピューティング
クラウドコンピューティングは、インターネットを通じて提供されるコンピュータ資源（サーバ、ストレージ、データベース、ネットワーキング、ソフトウェアなど）を利用する技術です。主要なサービスモデルには、IaaS、PaaS、SaaSがあります。
ビッグデータ
ビッグデータは、大量のデータを収集、保存、処理、分析する技術です。データの量（Volume）、多様性（Variety）、速度（Velocity）、真実性（Veracity）を特長とし、価値（Value）を引き出すための手法や技術が含まれます。
IoT（Internet of Things）
IoTは、物のインターネットであり、物がネットワークで繋がり、データをやり取りする技術です。センサーやデバイスがインターネットに接続され、リアルタイムでデータを収集・分析し、効率的な管理や新しいサービスの提供を可能にします。
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