月間2,000万PVメディアを支える編集チーム、4つの極意
こんにちは。アウモ株式会社でメディア事業の責任者をやっている岸(@kishi_akira)です。
アウモ株式会社ではユーザー向けのメディア事業「aumo」と、法人向けのSaaS事業「aumoマイビジネス」の2軸で会社運営をしています。
お陰さまでどちらのサービスも順調に伸びており、メディア事業の方は、リリースから5年で1,500万MAUを突破する規模まで伸びました。
このうち多くは検索経由(SEO)の流入が占めており、これまでSEOを起点にメディアを伸ばしてきました。そして、それを支えているのが、インハウス(内製)の編集チームです。
通常、この規模のメディアだと、百名規模のライターさんがいてもおかしくはないのですが、aumoではインハウスで採用、育成する方針を大事にしているため、小規模な組織体制となっています。
そんなaumoの編集チームにおいて、メディアを成長させ続けるために意識している点を4つご紹介できればと思います。
組織作りで意識している4つのこと
1. dailyでPDCAサイクルを回す
1つ目は、dailyでPDCAサイクルを回すことです。
「SEOは成果が出るまでに数ヶ月かかる」とよく言われますが、記事を公開した後に放置したままでいいというわけではありません。aumoでは、記事を公開したその日から毎日Googleの検索順位をチェックし、細かくチューニングし続けてます。Googleのアルゴリズムは日々変動しているので、dailyでPDCAサイクルをちゃんと回すこと、また、回る仕組みやカルチャーを作ることを大事にしています。
そして、dailyでPDCAサイクルを回すツールとして、aumoの編集チームでは「日報」を大事にしています。
例として、こちらはある日のライターの日報です。具体的な内容は伏せていますが、イメージは掴んでいただけるかと思います。
日報には下記を記載しています。
起きた事象(①)に対して仮説を立てる(②)といった思考プロセスを繰り返すことで、
「あ、これ前に別のキーワードでも同じ事象が起きてたな」
「Googleのアルゴリズムはこういう要素を大事にしてるんじゃないかな」
といった風に、思考を巡らせる癖がつきます。
そして、この思考の癖がつくと、他社の動向やGoogleのアルゴリズムの変化に敏感になり、常に学び変化し続けられる組織へとなっていきます。
2. 互いに褒め合う
2つ目は、うまくいった時は互いに褒め合うことです。特に売上や事業のコンディションが良くない時ほど、意識してます。
取締役の安藤のこちらのnoteに、こんなことが書かれています。
この中でも特に②小さなことでもうまくいったこと・成功したことを会社全員で喜び褒め合うことを大事にしています。褒め合うことで、下記のようなメリットがあります!
①小さい成功体験もシェアされて組織の共有知になる
②タテヨコナナメのコミュニケーションが自然と生まれる
③シンプルにいい雰囲気になる
実際に日々、編集チームのSlackではこんなやり取りが飛び交ってます。
3. 事例をシェアして、組織全体で知見を貯める
そして、褒め合うこと以上に大事にしてるのは、成功体験を一時の喜びで終わらせず、組織全体でシェアして、知見を貯めていくことです。
組織における「知」の捉え方として、僕がよく参考にしている、チームラボ代表の猪子さんのインタビュー記事の中にこんな言及があります。
日々の業務を通じて、汎用的な知を発見し、組織に共有することで、資産として積み上がり、それ自体が競争優位性になっていきます。
特に、SEOという変化の激しい領域においては、座学的な知識やその場しのぎの施策よりも、こういった変化に強い組織を作っていくことの方が大事だと考えています。
例えば、aumoでは、プロダクトチーム全体の週次定例において、各チームでうまくいった取り組みを共有する時間があります。
また、編集チームの月次定例でも、各チームのやった施策、成功事例、改善点などを共有しています。この場以外にも、日々のSlackや朝会でシェアしあうカルチャーがあります。
最近は、ぐるなびさんのエンジニアの方のこちらの記事を読んで、Slackのseoチャンネルの運用を始めてみました。組織全体で知見を貯めていければという思いで取り組んでいます。
4. 世の中にあるサービスから学ぶ
そして4つ目は、先ほど取り上げた、取締役の安藤のこちらのnoteでも言及されている、③競合を徹底的に分析して自分たちのノウハウに昇華させていくことです。
僕らが試行錯誤しているように、他のサービスも毎日トライアンドエラーを繰り返して、うまくいった施策が取り入れられて、サービスとして進化していってます。
以前こういったツイートをしましたが、
僕が実際に分析する際には、下記のような視点で見ています。
特に、断面の事象だけでなく、時系列の変化を追うことで、
「このKW群にリソースを寄せてるってことは、このジャンルに勝ち筋を見出してるんだな」
「UIからこの要素が消えてるってことは、効果イマイチだったのかな」
といった風に、メディアの奥にいる担当者の思考の変遷や、試行錯誤の過程を追体験することができます。
また、決算資料やインタビュー記事、求人媒体の募集要項まで目を通すことで、プロダクトの背景思想や組織体制、事業戦略や収益構造の変遷まで理解を深めることができます。
以上、aumoの編集チームにおける4つの極意でした!
aumoのメディア運営に携わる面白さ
aumoのメディア事業は「ユーザー規模を3年で3倍にしていく」という中期方針を掲げています。まだまだ道半ばなので、一緒にメディアを大きくしていけるディレクターやライター、SEO担当やPMの方を絶賛募集しています。
最後に、今のフェーズのaumoに携わる(個人的に思う)魅力を2つご紹介できればと思います。
1. ライター/ディレクターとしての専門スキルが身につく
メディアの立ち上げから5年半、コンテンツ作りにおいて、色んなチャレンジをして、多くの失敗も経験しながら、自分たちなりのやり方を磨いてきました。
例えば、ご入社された方がスムーズに業務を進められるように、研修や育成制度をブラッシュアップし続けてきました。また、日々のコンテンツ制作業務においては、先輩ライターからたくさんのフィードバックをもらうことができます。
こういった環境に身を置くことで、専門スキルを集中して身につけられると思います。
実際、メディア未経験でaumoにご入社いただく方も多いのですが、数ヶ月で会社のMVPを取るほどの成果を出された方もいます。
2. マーケティングの基礎が学べる
また、SEOはマーケティングの基礎を学ぶ上で、最適な領域だと思っています。
・競合を分析し、差分を洗い出す
・優先順位を決めて、施策を打つ
・効果検証し、次に繋げる
このサイクルを回し続けることで、ライティングスキルだけでなく、マーケティングの基礎的な考え方が身に着きます。マーケティングの基礎が身につくと、将来チャレンジできるキャリアの選択肢も広がるのではないかと考えています。
また、次の3年では、サイトの規模を大きくしていくことに加えて、いかに収益に繋げていくか、という点にもチャレンジしていきたいと思っています。そういった点でも面白いタイミングではないかと思います!
最後に、少しでもaumoに興味を持ってくださった方へ!
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