今週発表される主要統計、決算予定(+FOMC結果の解説)
FOMCはサプライズがあり、株式市場のほか外国為替、商品、債権など各市場に係る相場は大きく変動しました。日経平均225は例外になることなく、金曜日は下落に転じました。また、為替など個別に分析評価するとこの記事の趣旨を逸脱しますので控えますが、総じて言うと米国は金融引き締めに動くことを想定した相場へシフトすることになりそうです。
米国の短期・長期金利動向からも読み取れます。そして、今後の市場の焦点は「利上げ時期」に移行しました。FOMC前は金融引き締め「テーパリング」の時期が焦点でしたが・・・これがサプライズと言われる所以です。
この認識を間違うと相場判断を見誤ることになります。注意が必要です。
主要統計などの予定
注目は米国及び英国、ユーロ圏の動向です。中でも、週末に発表される米PCE(個人所得、支出)は、FRBでの経済見通しを決める重要指標であり、加えてFOMC後に発表される最初の重要指標になることから、市場関係者の注目を集めるはずです。
一方、ECB総裁及びFRB総裁の議会証言の内容、米地区連銀総裁が講演会等に参加する予定となってます。FOMCでのサプライズを踏まえた発言となることが予想され、市場の注目を集めそうです。またECB総裁は米国のインフレ動向を注視するとの趣旨の発言をしており、FOMCにおけるインフレ動向に関する「ハト派」発言に関する証言に注目してます。
その他、英国など政策金利の発表、ドイツや中国の経済指標など、景気動向を判断する指標が発表され個別に注目されます。日本国内で発表される指標で材料しされる指標はありません。ワクチン、オリンピック、そして感染状況と感染対策の動向には継続して注意を払う必要があります。
日本株 決算予定
15銘柄の決算発表は予定されてます。週末に高島屋が決算を控えています。チャート(日足、yahoo!より)は↓です。
高齢者への接種から今週以降18歳以上のワクチン接種の予約を開始しました。当初のワクチン接種予定が前倒しとなったことを受け、景気回復への期待先行ムードが出てきました。
高島屋は、6月初めに年初来高値をつけ株価は堅調です。そもそも、百貨店売上は高齢者が支えている側面もあり、中年層への接種移行はプラス材料です。ただし、決算内容によっては売り材料が出る可能性もあり、足元の景況感を計る上でも注目しています。
また、IPOが今週は7銘柄あります。今後、IPOのちょっとしたラッシュが続きます。先週IPOした銘柄は、意外と商いが細かったようです。その低調な売買は今週以降のIPOを待っている可能性があります。私自身、日本市場に対する需給を知る上でも、これらIPOの出来高や株価推移などに注目したいと思っています。
その他の予定は以下の表の通りです。
米国 決算予定
米国は利上げ時期が焦点になります。従って、決算における業績は市場の期待を裏切らないことが投資判断の絶対条件になります。個々の銘柄それぞれ発表する決算内容には注目します。特に、カーニバル(ティッカーCCL)の売上がないことは分かっているので、CFなど財務状況やクルーズ船の予約状況など、米国の景気の強さを知る上でも参考となるので注目してます。
以下の記事も投資の参考としていただけると幸いです。