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忘却の彼方に消えてしまう前に

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エッセイ、日記をまとめています。
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2019年12月の記事一覧

夜連れ出してくれた母と

街灯の明かりが私の目の奥を鈍く突き刺す。
その痛みで そうだ、外へ出るのは久しぶりだった と思い出す。

およそ10日ぶりに靴を履いた私は引きこもりではない。
高校3年の冬、塾の自習室へ行くのも嫌で自宅で勉強をして(いるつもりをして)いた。

夜は眠れず、食欲も湧かず、体重は7kg落ち、色白の肌は青白くなった。
きっとあれは受験うつだったんだろう。

そんな私を見かねてか、ある夜、ゴミを捨てるのを

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