春のみんなの俳句大会【宇宙杯】俳句 絵描きの🌻ひろ生賞🌻の発表です🪐
一ヶ月間に及ぶ【宇宙杯】のめくるめく投句応募を経て、熱き投票も終わり、ついに大会のクライマックスを迎えています。
楽しい春の宇宙旅行はできたでしょうか。
昨夜、ついに『みんなの俳句大会大賞』が発表されました。
めろさん、おめでとうございます!! みんなが選んでくれた賞、みんなが好きだって言ってくれた賞、やりましたね!!
(めろりん、やったね! ほっぺツネツネしてあげます)
驚くほどのたくさんの応募、ありがとうございました。
心からうれしく思います。
ひろ生も、このような形の春を迎えたのは初めてで、さらにたくさんの才能溢れるnoterさん達と交流するきっかけになって、よき経験であったと感謝しております。
瞬間的にドン! とくる句や、読むほどに心に留まる句が多すぎて、夜な夜な皆様の作品を読ませていただくたびに、創作脳を刺激されておりました。
春の感じ方を多方面から感じとることができました。
ありがとうございます。
選出にあたっては、最後は涙が出るほど悶えながら、心を鬼にして、言葉から絵を構築する絵描き目線の感覚で、ドキューン! ときた句を選ばせていただきました。
もう、迷って迷ってここに載せられなかった句に、うしろ髪をギウギウ引かれながらです。
では、僭越ながら、絵描きの《ひろ生賞》を発表させていただきます!
思い切って参ります★それっっ!
発表!!
春のみんなの俳句大会【宇宙杯】
🌻《ひろ生賞》🌻
全六句 ※ 敬称略 順不同
春靄と霧が混じりて名を無くす
北野赤いトマト
読んだ瞬間の一目惚れです。
「名」という神聖な大切なもの。
その「名」に焦点があたっている、心臓がギウッてなりました。
「春靄」と名のつくもの。
「霧」と名のつくもの。
その二つが、春の曖昧な空気の中で混ざり合った時、「名」を無くしてしまうのです。
幻想的でいて理性的で、文学的で、難しくて柔らかい。
この世界観に溶けたい自分に気付きました。
感動しています。
おめでとうございます。
目玉焼き孤食の朝に黄身ふたつ
月草
何気ない日常の朝のひとコマのように見えて、何か少しだけ違う日常のズレを感じてしまった句です。
「目玉焼き」という明るめな響きと、「孤食」という寂しげな響きが、平らかにテーブルの上にのっている。しかもひとりに対し黄身はふたつ。数のズレ、黄身の双子の裏表……
そんな不思議な感覚になりました。
いえ、素直にいきましょう。
スッキリした17音の裏側を知りたいと思いながらも、ストレートにストンと身体の中に入ってきてしまった句なのです。
だから、余計な解釈などしない、そのままの姿が美しい句なのだと思いました。
要するに、好きなのです。
おめでとうございます。
死に場所はそこでええんか石鹸玉
たまごまる
目に入った瞬間、自分自身がパチンと弾けるほどの衝撃を感じました。
直ぐに壊れて消えてしまう儚い石鹸玉に語りかける口調の句。
少しだけ長く飛べたのかなぁ、なんて。
一瞬でも美しく飛べたかなぁ、なんて。
思うところに辿り着けたのかなぁ、なんて。
読めば読むほどに、人生に置き換えて深さが身に沁みます。
「ええんか」という西の言葉の語り口調で詠まれた、深い思いやりと意味を持つ句だと思いました。
哲学的でした。
おめでとうございます。
行く春や褪せた髪結うロシア兵
めろ
最初にカタカナの「ロシア兵」が、視覚に訴えました。
今時期は特に敏感になっている文字です。
そのロシア兵の髪は褪せていて結ってあるのです。
おそらく女性兵士なのでしょうか。
これも視覚で訴えます。
兵士である前の、ひとりの人格としての自由を奪われているのを、仕方なく、でも淡々と受け入れている……そんな心の中をみたような気がしました。
そして、その「ロシア兵」に「行く春や」です。
この取り合わせによって、この季語が、いろいろな方向に「春」を飛ばす。
だから、現状への憂いとは逆に、希望を見出せそうな、希望を見出したい、という祈りにも感じました。
目を背けない深い句と同時に、尊いかっこいい句だと思いました。
おめでとうございます。
宇宙とは膨張せりや蝸牛
KOMA
こちらも一目惚れです。
とにかくとにかく宇宙と蝸牛との取り合わせに共感したのでした。
完全に主観なのですが、宇宙のグルグルと蝸牛のうずまきは同じ。
宇宙がコオロコオロとうずまきながら膨らんでいったのも、蝸牛の殻が黄金比で形成されているのも、定められた摂理を感じるのです。
読んだだけでドキドキしました。
それと入り口である上五の「宇宙とは」の「とは」に痺れています。
この宇宙観、全身で感じて受け止めさせていただきます。
KOMAさんの作品は、応募三句を一連の作品としても読みたいです。
おめでとうございます。
老女笑む鷹も化して鳩と為れ
犬柴
この老女の笑みは……まさに魔女……
文字数の3分の2を埋め尽くす春の季語……
「鷹化して鳩と為る」
それをさらりと使ってしまおうという勇気。
残りのたった五音を上五に置いて、丸ごとこの世界を作ってしまった。
そこには「鷹化して」ではなく「鷹も化して」の「も」が必要なのだと解釈しました。
その時老女は老女でなければならないし、老女は笑んでなければならない。
この長い季語の扉に、「老女笑む」という鍵がガチャリと合って、この世界の扉がぎぃぃと開くような……そこまで妄想を飛ばしてしまうことを止められない、魅力的な句でした。
感服しました。
おめでとうございます。
(老女のモデルさまにはごめんなさい)
以上
受賞されたみなさま、心よりおめでとうございました。
絵画の審査との違いを感じながらも、同じように印象を大切にしようと思いました。
そして、絵描きの分際で、勝手な解釈や感想を述べさせていただきました。
作者さまの意図するところとは全く違うものかもしれませぬが、どうかご容赦くださいませ。
素晴らしい句をありがとうございました。
このあと、こたつぶとんさんによる『こたつぶとん賞』の発表が控えています。
明日5/5には、各審査員による『審査員賞』
続いて、みんなの俳句大会の『白金賞』『金賞』『銀賞』の三賞の発表があります。
最後までみんなの【宇宙杯】楽しんで下さいね。
本当にありがと〜〜〜みんな
ありがと〜〜〜宇宙杯
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