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『ピクニックatハンギングロック』感想

ロリヰタ御用達映画としてタイトルが上がりがちな1975年オーストラリアの映画。
「4Kレストア版」としてシアターキノで上映していたので先日滑り込みで観に行った。
当日知って思い立って慌てて行ったから、週末の限定情報とか見逃しててちょっと後悔したなど……。
でも映画としてはなるほど無二の映画で、配信もなかなかないし劇場で鑑賞できて良かった。

白いワンピースを纏ったけだるげな女学生たちのピクニック。
南半球の真夏の日差しの下で、12時きっかりに時計が止まる。
三人が消え、一人戻る間にもう一人、ハンギングロックの岩間に消える。

アン・ランバート演じるミランダの眩い美貌を
フラッシュバックのように浴びせられ、
その後は熱にうかされた悪夢のような時間が続く。
ほぼ彼女のプロモーション映像のような仕立てなのだけど
なんとなく定期的に見たくなる懐かしいミュージックビデオのような良さがある。

映画は原作小説からかなりトリミングされているらしく、
積読に加えたので今年中には読みたい。
S・コッポラの「ヴァージンスーサイズ」もまだ観てないのだけど
彼女が多大な影響を受けた作品であることは笑ってしまうくらい伝わってきた。
「ビガイルド」は一度観たんだったかな?
イギリス人の作り上げた寄宿学校とか女学校の閉鎖空間とか
ヴィクトリア朝の奔放で虚飾な空気感とか
どうしてこう惹かれてしまうのか。