「フラールの寵児たち」について

(はじめにご注意)

物語の結末について言及があります。ネタバレやだよの方はご注意下さい。


「フラールの寵児たち」は、もう20年近く私の中にあるお話です。

看板創作なのに何故見ていただけるようにしないのか?

何故無料公開のたびにビビり散らしているのか?

について、勝手ながらここでご説明させていただきたいと思います。

元々こちらは今はなき「CURURU」というブログ・掲示板サービスで、私主催の「いずれ滅びゆく世界の果てに」という世界観共有の創作掲示板に掲載していた小説が元です。(kotyoとは全く違う名前でした)

「長く迫害の対象だった異能者を重用したことで世界を統一し無二の繁栄を築いた大国が滅び、亡国の上に立った六つの主要国と、人の繁栄圏から逃げ逃れた魔法王国が同盟あるいは敵対する」といった内容でした。

主要の六国以外の国(外周国)は自由に創作OK、前時代の魔道具が残るのみで基本的に異能者は迫害・否認対象であること以外は自由に交流しましょうという感じでした。

元々私が「六つも国考えるの無理だわ」という甘ちゃんな考えのもと「うちの世界に建国しない?」と字書きのフレンドさんをお誘いした形です。

私が設定厨ということもあって、元々世界観を作り込んであったためか楽しんでいただけていたようで、そのうちフレンドの相互さんも参加したいというお話があり、数名参加者さんが増えました。その方々にも上記に加え主要国には従う外周国として、六国に危害を加えないというルールを守っていただく形で受け入れていました。

その中のお一人が、固有名詞だけ変える形で設定・登場人物がほぼそのままの小説を別所で投稿し自作発言をしている、と報告を受けました。それなりに閲覧数もあったようで、更に私や参加者さんの創作キャラの容姿をそのままに絵を描いてもらってコピー本を出そうとしていることもわかりました。

あまりにも当然なNG行動すぎて明記していなかったのですが、私も中学生で主催として未熟だったために起こったことだと思います。正確にはわかりませんが参加者さんはみんな十代〜二十代くらいだったと思いますし、認識が甘かったです。当時はまだそういったルールが周知されていなかった頃の話だったと思います。

こちらから注意しても聞いてもらえませんでしたが、困っていたところ絵の依頼を受けた方がそれなりにフレンド数の多い方だったこともあり、忠告してくださったことでようやく非公開になりました。

しかしその後私や相互さんへの攻撃が始まり、「この設定はこのマンガのパクリ」「このセリフはこのアニメのパクリ」「人には指図しておいて自分達も同じことをしている」といった誹謗中傷の荒らしが続き、私への攻撃と掲示板への荒らしがひどかったため、相互さんにお詫びの上、交流の終わりとアカウントの削除を伝えました。フレンドさんには本当に申し訳ない気持ちと悔しい気持ちばかりでした。

それでもこの創作は私にとって私自身にも等しく、どうしても無かったことにはできないまま長く引きずっていました。2019年、一巻を形にしてキリをつけようと決めました。

心苦しいですが今更かつての参加者さんに連絡する手段もないため、お借りした設定は全て除かせていただき、他の創作者さんの設定が残らないよう修正・再構成したものとなっています。キャラクターは一部を除いて名前を変え、盗作されたキャラクターは存在ごと抹消しました。一巻の序盤がやや不自然なのはこのためです。

それでもこの空白に私以外の創作が含まれることをよしとしない気持ちがあり、「あれのパクリ」と見なされる苦い経験や、かつての参加者さんの目に触れることへの恐怖を拭えずにいます。元々アニメや漫画、ラノベはあまり読まない人間ではあるのですが、似てると言われた作品はお薦めされても一生触れられないと思います。

この作品について公開するたびビックリチキンハートになる事情はこんなところです。小説投稿サイトで公開しないのも同じ理由です。

でも読んで欲しいんです……本当は何よりグイグイ推し推ししたいんです……私のすべてなので……!!!!!!!!!

なので、5月と年末だけは酒の力を借りて宣伝を頑張ることにしています。1ページでも読んでいただければウルトラハッピーなのですが文体や読書傾向には好みがあるので、宣伝RTや応援いいねだけでもいただけますと救われる命があります。優しくしてください。

おかげ様で続刊も出させていただき、私以外の方に読んでいただけて本当に嬉しいです。いただいた感想と描いていただいた絵を励みに日々執筆しています。形にしてよかったと心から思えます。ありがとうございます。これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。

kotyo


(以下結末ネタバレ)










既刊にもチラチラと魔法王国以外の国が登場しておりましたが、次巻「薄氷の光」からは繁栄圏の「中央」六国にも触れなくてはならないため、ケジメをつけるためにもここに失われた素敵な設定があったことを残しておきます。

建国神フレンドに感謝と敬意を表しつつ、今後の展開には一切関わりがないこと、また魔法王国の先行きに対する試練であって他意はないことをお断りさせてください。

設定上どうしても抹消できなかった人たちは物語上で亡き者にしました。ゼロさんにワガママな義理の妹がいたり、ヴァルナくんにかわいい婚約者がいたり、ローズの相棒がいたりしたんです。さらば、永遠なれ。(号泣)

ちなみに私が故意に横文字単語を使わないのは、他の創作者様の造語や固有名詞は大国分解後新たに作られたもののため魔法使いが「耳馴染みがない・理解できない」という設定があり、交流の時使い分けていた名残りなのですが(漫画の吹き出しの縦と横みたいな)、もうだいぶめんどくさいなと思ってます。思うだけです。

さて、世界観交流のタイトル通り、フラールの世界はいずれ「滅び」を迎えます。

彼らの行く末がどこへ向かうのか、今後も見守っていただけましたら幸いです。

執筆頑張りま──────す!!!!!