系の使い方を考えてみた〇〇系
おーどりー――近頃は世の中、〇〇系が多すぎないですか?ちょっと面倒くさいです。
ハチ――草食系男子とか肉食系女子とかってやつよね。
おーどりー――草食系・肉食系だけならまだわかる。癒し系女子、サバサバ系女子、かわいい系女子、非モテ系女子とか、いったい誰が分類してるんですかぁ?
ハチ――ファッションにもいろいろあるね。
おーどりー――カジュアル系、コンサバ系、モード系、ストリート系とかね。まあ、これはファッションの系統としてわかりやすい。原宿系とか渋谷系だと「う~ん、なんとなく…」くらいの理解でしかないけど。
ハチ――ラーメンにも家系とか二郎系とかあって…、よくわからないけど。
おーどりー――系は、名詞に付いて一つのまとまりのある関係にあることを表す語。サバサバ系女子や非モテ系女子なんていうことばは、系の使い方としては間違ってはいないと思うけど、系の進化形といった感じ。JKが考えたのかな?
ハチ――で、〇〇系がどうしましたか?
おーどりー――それがですね、ハチさん。ずいぶん前に雑誌の校正をしていたんですよ。そうしたら「白ロシア系」ということばが目に入った。
ハチ――白系ロシアではなくて?
おーどりー――That’s it!はい、白系ロシアでございますよ。
ハチ――白系ロシア人は、ロシア革命後、国外に亡命した人のことで、共産主義の「赤」に対する「白」でなわけですよ。それを白ロシア系と書いてたと。ライターというのは、こういった場合歴史的背景などもきちんと調べないといけませんね。まあ、白ロシアと間違えたかもしれませんが、文脈から判断しないと。
おーどりー――本当に!そういえば昭和の大横綱、大鵬のお父さんも白系ロシア人だったはず。きれいな横綱だったよね~。
ハチ――きれいだった~。
本日の言葉
〇〇系
意味:ある関係のもとにつながった統一体。体系。
(新明解国語辞典 第7版)
ちなみに、おーどりーは「何にも分類されたくない」系です。ふんっ!!