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『わかる!使える!うまくいく!内部監査 現場の教科書』


内部監査をより実効性のあるものにするための気迫の1冊

文章を書くのが苦手で、自分の文章にコンプレックスを感じる私が初めて書くnoteなので大目に見て頂けるとありがたいです。

良い点

内容の説明、意義、目的などがわかりやすく記載され、この本に沿って内部監査を行えば、初めて内部監査を行う人間でもかなり上手く内部監査が出来るのではないか。最も凄いと思うのは、各サブジェクトの終わりに、長年内部監査に携わらないとなかなか得られないようなポイントが惜しげもなく記載されている所である。もし自分だったら、本には記載せずに講演等のために取っておくであろう。
大抵の本は理論ばかりで、そうはいっても簡単ではないのよ、と言いたくなることが多いと思うが、この本は現実を踏まえて記載してあるので内部監査に携わる人には心強い一冊だと感じた。

感想

正直なところ、内部統制監査はあまり好きではないし、興味もさほどない領域であった。内部統制監査は財務報告にかかるもの、内部監査は財務報告以外のビジネスの領域も含むもの程度の理解で、どちらも何も問題点が見つからなかった、シャンシャンで終わらせるのが一番であるものという意識だった。
この本はこの意識を吹っ飛ばすような一冊で、内部監査は良い指摘をたくさん出すことが大切である、内部監査部門はアウトプットを出さなければ存在意義はない、と説き伏せる。語り口は柔らかく思いやりのある文章だが、その裏には著書の内部監査を意義あるものにしたいという強い気迫が感じられた。

(モニスタさんがこの本を揶揄するXのポストにキレていて、こんな相手が書くポストを相手にしなくても、と思ったが、この本を読了した後は、こんなに良い本を書いたのだからキレるのは当然だと思ったw)

また読了後は内部監査業務をやりたくなった。

公認会計士が読む際に

会計監査に携わる会計士にも非常に有用。

第5章「指摘事項が出やすい領域の基礎知識」

XXXの監査の狙いどころでは、XXXのプロセスを自分で実際に監査する際にはどのような点に注意するか思い浮かべて読むと、本当に勉強になると思う。

第4章「内部監査報告書の作成」、第3章「現場で監査を実施する」2 有効ヒアリング

インチャージになってクライアントに指摘事項を挙げる際や、質問する際に若い会計士にとって非常に役に立ち、この本に記載していることを意識しながら監査を実行したら他と差がつくのではないかと思う。

第9章 「より高度な内部監査」1 ビジネスに貢献する売上高・営業部門監査

この部分を読むと、ちょっとした際にクライアントに披露したくなるが、この本はかなり普及されそうなので、実際に行ったら(気持ちよさそうに言っているけれど、浦田さんの本の丸パクリじゃん)と思われそう。


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