はじまりの話② ~初めてのスピーカー製作~
前回の続きです。
今ではスピーカーメーカーを立ち上げたカノン5Dですが、初めてのスピーカー製作の話をしようと思います。
欲しかった完成品スピーカー
高校生の頃は、普通に音楽を聴き、ちょっぴりオーディオに興味がある、
どこにでもいる(滅多にいないけどw)オーディオ好きだったと思います。
そんな私には、大学生になったら欲しいスピーカーがありました。
確か、セットで8万円。大学1年生にとっては、すぐに手の届く価格帯ではありません。
アルバイトをしてお金を貯める、という選択肢もあったのですが、頑張ってためても、大学生が買える「価格」では、高級スピーカーのような「音質」は得られないという現実も認識していました。
だったら、自作して、コスパに優れるスピーカーを作ってやろう。
そうしてスピーカー製作が始まりました。
最初のスピーカー製作
初めて作ったのは、Fostexというメーカーが販売している工作キット「BK-10」でした。板を張り合わせて箱の形を作り、簡単な内部配線をすればできるというものです。
使ったスピーカーユニットは「FE126E」。現在の「FE126NV2」の前身で、ペアで1万円以内に収まりつつ、口径も大きくていいなぁ、と思っての選択でした。
衝撃の音
初めてのスピーカー製作は、作業ミスもあって、「あ。。やっちまったなぁ…」という感じでした。
素人目に見ても、BHの音道に隙間があったので、完成前に気づいて埋めたりと、バタバタしながらの製作でした。うーん、これは失敗したかも。と思いました。
しかし、音を出してびっくり。
今まで聴いてきたミニコンポとは別次元の音が鳴っているのです!まるで、手で触れそうなほど、リアルで鮮明な音!!
ちょっと製作に失敗してしまった初めてのスピーカーから、ここまでの音が出るのか、と驚いたのと同時に、
もっとちゃんと作ったら、凄い音が出せるのでは…!という思いが沸き上がってきました。
その先の話は、また後日