樋口楓年表編纂者が語る「2024年樋口楓10大ニュース」
皆さん、こんばんは。ジョン・オービンです。普段は樋口楓さんの動画内容をひたすらメモした樋口楓年表を作っています。
毎年この10大ニュースの記事を出していますので、今回で7回目です。私個人としても、毎年の恒例行事となっております。
7年と言いますと長くも感じますが、子どもで言えば七五三の年でして、まだまだ祝っていい年ではないかな、とも思います。
この記事では、2024年に起きた印象深かった出来事を10個あげて2024年の樋口楓さんを振り返ります。
年末年始に、もし暇を持て余している方がいらっしゃいましたら、どうぞお付き合いください。
1. 樋口楓のTHE CATCH終了 & こんな良い時間に何してんねん!開始(4/7)
A&G ARTIST ZONE THE CATCHが番組編成変更に伴い3/29に終了。THE CATCHは、超!A&G+上で2015年から9年間続いた帯番組で、楓さんは2021年1月1日からの3年4か月間、金曜日のパーソナリティを務めました。
週末金曜日担当だったため、9年間続いたTHE CATCH 最後の放送を楓さんが務めました。
4/7から、新番組「樋口楓のこんな良い時間に何してんねん!」が開始。インターネットラジオである超!A&G+から、地上波ラジオの文化放送に移動しました。
ラジオ名の由来は、日曜20時30分という「良い時間」にやってるため。楓さん命名です。
これまでのTHE CATCHは生放送だったのですが、収録形式に変更。1時間から30分番組になりました。
生放送だとスケジュール的に難しかったゲストも来やすくなり、新番組となってからはゲストが多く訪れています。
楓さんが以前より愛好しているラブライブシリーズから降幡愛さん、伊波杏樹さん、小林愛香さん。アイドルマスターシャイニーカラーズから和久井優さん、河野ひよりさんといった、楓さんがプレイしたことあるゲームの声優がゲストに来たりもしました。
にじさんじからも戌亥とこさん、リゼ・ヘルエスタさん、瀬戸美夜子がゲストに来ました。
毎週欠かさず生放送のラジオ番組を3年以上に渡って継続したという実績が、楓さんの真面目さを表すエピソードです。7年間、継続的に公式番組に呼ばれたり、後に出てくる海外イベント等の新しい試みに楓さんが抜擢されるのは、このような実績からくる信頼感があるからではないかと思います。
2. 飼い猫が難病にかかり一命をとりとめる(5月)
ライバーとしての活動ではないですが、本年での重大事項だったため、取り上げさせていただきます。
楓さんは、タヌキとキツネという二匹の猫を飼っているのですが、そのうちのキツネがFIP(猫伝染性腹膜炎)という致死率の高い病気に罹患。一時は食事も採れなくなる等、危険な状態に陥りました。
昔であれば対処療法しかない病気でしたが、最近になって人間の新型コロナウイルスへの対応過程で見つかった薬がFIPにも効くとわかり、この薬で治療を開始。ただし、治療費は高額で、なおかつ数か月続き、確実に治るかはわからないものでした。楓さん自身、「この仕事(ライバー)をしていなければ払えなかった」と語っていました。
楓さん自身も長期間家を空けるのは難しいと、ライバーとの旅行を取りやめたり、早めに家に帰るようにしたり、生活に影響が出ました。今は治りましたが、楓さんもストレスのせいか一時的に耳鳴りの症状も出ました。
その後、幸いなことに治療が功を奏し、キツネは快復し、今は元通りになっています。
3. にじGTAで医局長になる(6/15~6/24)
星川サラさん、叶さんが企画・運営し、ストグラ運営にも協力して開催したにじさんじの大型企画「にじGTA」。ライバー参加総数は116人。にじさんじ内外で大きな反響を呼び、今年前半を代表するイベントになりました。
楓さんは、星川さんから依頼されて救急隊のリーダー・医局長として参加。救急隊は、倒れた人を助けるのが仕事のいわばインフラ・縁の下の力持ち的な役割。常にサーバー内に救急隊がいないといけないポジションでした。
10日間という短い期間でしたが、普段は絡みがないライバーとの交流や七次元生徒会のレオスさん・サンゴさんとパン屋を開く等、濃密な10日間となりました。
救急隊のリーダーとして、常に救急隊員が待機している状態を作れるように苦慮されており、単なるプレイヤーを超え「どうすれば参加者が円滑にこのゲームを楽しめるか」といった運営的な部分まで考えを巡らせている姿が印象的でした。
救急隊員のことを考え、給料をどうするかについてずっと悩み運営とも相談する、他の救急隊が出かけてる間に病院で待機する等、切り抜きではあまり出ない地味な部分での活動も積極的に行っていました。
4. V最協決定戦S6に参戦(8/24)
去年に引き続きV最協決定戦に参加。前大会では、見事優勝を果たし、色々な意味でプレッシャーが大きくなっています。
リーダー枠の星川サラさんから誘いを受け、叢雲カゲツさんとともに、オールにじさんじでのチームとなりました。星川さんとは前から仲良しですが、カゲツさんとは1/5に行ったAPEXコラボと、にじGTA内での絡みが少しぐらいでした。
前大会から引き続きみこだよさんをコーチに迎えてチームが結成されます。
星川さんからは「楽しくやれたらいいね」と言われていたようですが、練習するにつれて、いつも通りガチな雰囲気が漂っていきます。
今大会では、大幅に強化されたクリプトが猛威を振るいました。そして、楓さんが得意とするランパートはクリプトが大の苦手。ほぼ全てのチームがクリプトを採用する逆風の中、楓さんが使用するのは、もちろんランパート。
楓さん本人は「別のレジェンドでもいい」というのですが、周りからの期待や、そもそも他のレジェンドよりも圧倒的に習熟度が高い等の理由から、ランパートになります。
そして愛用武器はもちろんLスターです。
どちらかといえばエンジョイ勢な星川さんと楓さん、昔はかなりやりこんでいたが最近APEXから離れていた叢雲カゲツさん。そして、全チーム内でも唯一のランパートがおり、コントローラーという守り向けのロールが2体もいる唯一無二の構成。
戦略面では、ほぼ一からの組み立てを要求される状況で、連日コーチとともに研究・練習を重ねました。
そして、迎えた本番では、安定した順位を維持し続け、総合順位は20チーム中の3位。
最終戦・最終局面では、楓さんのランパートがアルティメットスキルのシーラを撃ち、神成きゅぴさんと撃ち合い。ほんの数ダメージ差で撃ち負けました。勝っていれば総合優勝になっていた紙一重の戦いで、大会を大いに盛り上げました。
2020年にランパートが登場した当初は、ランパート・Lスター不遇の時代であり、ランパート・Lスター使いは、一種の色物枠でした。その後、ランパート・Lスターも強化され、楓さん自身も成長し、単なる色物枠ではない実力で評価されるランパート使いとして活躍できるようになったのは感慨深いものがあります。
5. 鈴谷アキ卒業(8/30)
これも直接的には本人の出来事ではないのですが、大きな出来事だったので選びました。
にじさんじ一期生の鈴谷アキさんが7/22に卒業を発表。8/30の卒業配信を最後ににじさんじを卒業しました。
一期生としては、1/31に卒業した勇気ちひろさんに続いて二人目。今年に入って二人の同期が卒業したことになります。
勇気ちひろさんの卒業時に比べると、楓さんはだいぶ落ち着いた様子でしたが、それでもさみしそうでした。
モイラ様も現在休止中で、現在活動中の一期生は5人となっています。毎年年末付近には一期生コラボがありましたが、今年はなし。仕方ないとはいえ、さみしく感じます。
ちなみに、楓さんは8/29の一期生配信で、アキニウム光線を受け継いだのですが、今のところ使っていません。
6. 2ndフルアルバム「GAME GIRL」発売(10/9)
樋口楓2ndフルアルバムとなるGAME GIRLが発売。
アニメのオープニングテーマが3曲、ドラマのオープニングテーマが3曲、ゲームの主題歌が1曲入っています。アニメの楽曲を担当することが多いランティス所属らしい構成になっています。
アニメタイアップでは『転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます』、通称「第七王子」の主題歌である「キュンリアス」が話題になりました。
新興のアニメスタジオであるつむぎ秋田アニメLabが制作した高品質なオープニングムービーも含めて好評でした。
ドラマでは量産型リコシリーズ三部作が完結。楓さんは全てでオープニングテーマを担当しました。「ビューティーMYジンセイ!」「ぶっ飛んでラニカイ」「アイムホーム!」の三曲も「キュンリアス」と同様に、作曲:光増ハジメ、作詞:安藤紗々で、定番の組み合わせになってきました。
アルバムのタイトルは任天堂のゲーム機「GAME BOY」のパロディで、初回限定版のCDジャケットも、それっぽく作られています。
ファンとゲームをしながら交流する形式のリリースイベントも開催。
リリースイベント自体は、三D発売時も行っていましたが、内容では新しい試みをするなど、定番の中にも新しさを感じるイベントでした。配信などはありませんでしたが、レポート記事を書いていますので、よければご覧ください。
7. マビノギコラボ(10/23~)
ついに決まった念願のマビノギとのコラボ。
楓さんがライバーにデビューした理由は、マビノギを一緒に遊ぶ友達が欲しかったから。子供の頃(あるいは生まれた直後から)、現在に至るまでずっとマビノギをプレイし続けています。
今回はタイアップ曲として、自身で作詞した「MML」が登場し、ゲーム内でも流れました。マビノギ用語がてんこもりの歌詞に、マビノギ内のBGMをサンプリングして入れ込んだサウンド。MVはマビノギ内で撮影と、コラボ楽曲と言うより、純度100%マビノギな楽曲になっています。
まぁ楓さん自身が、ほぼマビノギの住人なので、こうなるのは必然なのかもしれません。
コラボアイテムとしてログインした人全員に樋口楓の制服と髪型になれる衣装アイテムが登場。マビノギ内では、樋口楓と同じ制服の人をあちこち見かけることに。
にじさんじとのコラボではなく、ライバー個人でコラボしているのもすごいところです。
移り変わりの激しく、2~3年で卒業やサービス終了も多いVtuberとネットゲームという世界において、7年経っても変わらずに続いていることが何よりもすごいと感じます。
8. にじさんじイカ祭り2024に参戦(11/23)
長尾景さん主催の塗りまくれ!にじさんじイカ祭り2024に参加。
二部構成に分かれたうちの、Day1 初級者・中級者の部で、ミラン・ケストレルさん、山神カルタさん、佐伯イッテツさんとともにチーム「イカヤミー!」として戦いました。
チームは事前の練習カスタム時点から、優勝候補の一つとして見られており、結果は見事に3位でした。
今大会で特徴的なのは、楓さんがリーダー枠だったこと。楓さん自身は、ほとんどランクマッチはしないカジュアル勢で、大会経験も一回だけ。しかし、他の三人がほとんどスプラトゥーンをやったことがないメンバーだったため、一番の経験者である楓さんがリーダー枠に。
楓さんは、色々なゲーム大会に出ていますが、どちらかといえばゲームが下手な方。APEXといったチーム戦では、チーム内で三番手になることが多いので、こういうチームを引っ張る役割となるのは珍しいです。5年前ならあり得ない話だったでしょう。
スプラトゥーンを遊び始めたのもライバーになってからなので、ライバーとしての活動の積み重ねによってリーダーに選ばれたとも言えます。
そういった意味では、歴史の積み重ねと変化を感じる大会でした。
9. 初ツアーBREAKING 台北公演開催(11/29)
樋口楓初となるライブツアーBREAKINGが開催。台北と東京の二都市で、個別のゲスト、まったく違うセットリストで行うツアー公演となります。
叶さん、壱百満天原サロメさん、遠藤霊夢さん、レン ゾットさんをゲストに迎え、ランティスで製作したオリジナル曲を中心として、カバー曲やファンメイドソング等、幅広い曲を歌いました。
基本的は日本語で進行したのですが、現地向けに一部の歌詞を変えた台北バージョンの曲も用意されていました。
楓さんは2018年から海外ファンがいることで知られており、2019年のKANA-DEROでは「中国楓組一同」と題したフラワースタンドが飾られていました。
2019/7/14にはVirtualReal(ANYCOLORとbilibiliの共同プロジェクト)主催のイベント超V派对を広州で行う等、海外のリアルイベントに参加したこともあります。
今回のリアルイベントは、日本国内で行われていたような本格的な音楽ライブが、ついに海外でも、ということで話題になりました。
ANYCOLORは、今年から新スタジオの稼働が開始。今まで以上のペースで、3D配信が出来るようになりました。
リアルイベントでの音楽ライブも増えており、9月にはVΔLZとNornisのツアー(ともに3Days)、11月には緑仙のツアー(3Days)、12月はさんばか、三枝明那、不破湊、そして楓さんのライブ、さらににじさんじ歌謡祭(3Days)とNIJISANJI COUNTDOWN LIVE、と、9~12月の4ヶ月間で17回のライブが開催。平均すると週一ペースでリアルイベントが行われています。
7/6、7/7に予定されていたロサンゼルスでのリアルイベントは残念ながら中止になってしまいましたが、今回のBREAKINGでは、ついに日本と同じようなライブを海外でも開催できることを証明しました。
これを足掛かりに、にじさんじの海外でのイベントも増えていくのではないかと思います。
ちなみに、実は7/27に台北で開催された漫画博覧会に緑仙さん、三枝明那さんとともに出演(リモート)しているので、楓さんの台北でのイベント自体は今年二度目だったりします。
10. VCR GTA3(12/2~12/12)
VAULTROOMとCrazy Raccoonが主催するストリーマー向けイベントVCR GTAが開催。楓さんも招待されて参加しました。
当初はにゃんたこさんとゲーム内で飲食店をする予定だったのですが、にゃんたこさんはパソコンのトラブルにより初日は参加できず。さらに、開始時から少し遅れて入ったため、周りには誰もいないところからのスタートとなりました。
その後、以前にコラボしたことがある葉さんと偶然会って合流します。
色々なことがあった末に、葉さんとともにギャングチームである餓狼に入ります。リーダーの常闇トワさんをはじめとして、ありけんさん、アステルさん、ふらんしすこさん等に教えてもらいながら、ギャング稼業を楽しみました。
後半には、にじGTAでレオスさんから感謝の証としてオリジナルパンをもらって嬉しかったという記憶から、餓狼のオリジナルワインを作ってチーム全員にプレゼントしていました。
にじGTAとは立場やメンバーは違えど、どちらでも仲間想いな部分が見られました。
にじさんじメンバー外との交流もあり、赤髪のともさんからは「にじさんじの前田敦子」と呼ばれたりしました。本間ひまわりさんによって吹き込まれたようです。
ちなみに、赤髪のともさんとは、実はマイクラ肝試し2020時の前川郷七不思議探索で会っています。チャットでのやりとりだけだったので、二人とも忘れていそうでしたが。
VCR GTAには以前のシーズンから招待はされていたようなのですが、参加したのは今回が初。楓さんは、今回のVCR GTAが楽しかったこともあり、「もっと前から真剣に向き合っておけばよかった」と後悔を口にしていました。
2024年を振り返って
毎年この10大ニュース記事を書く時、年表を眺めながら候補をあげていくのですが、だいたい最初は15個以上になります。そして毎年「10個に絞るの無理じゃないか?」と言いながら、10個に絞っています。
今年で言えば、音楽ライブイベントでは、ANISAMA V神やにじさんじ歌謡祭にも出演しています。どちらも非常に注目度が高い大型イベントでした。ただ、楓さん自身は数曲だけ参加で、こういう形式の出演はほぼ毎年あるので、今回は見送りに。
このレベルで10位に入らないのが、すごい話なのですが。
そして、NIJISANJI COUNTDOWN LIVEにも出演しているのですが、この記事を書いてる時点はまだ開催されておらず、中身を確認できないので、これも見送り。年の最後の最後まで活動しているのもすごい話です。
去年取り上げたので今年は見送りましたが、七次元生徒会も2024年の活動を語る上では欠かせないと思います。
にじさんじ内でも有数の人気ユニットに成長し、来年のにじフェス前夜祭でのステージも控えています。
ゴーカートに挑戦したり、志摩スペイン村に行ったり、とスタジオを飛び出した活動も増えています。七次元生徒会をきっかけに仲良くなったライバーとのコラボもあったり、活動・交流の幅が増えるきっかけとなったユニットです。
毎年恒例になったマイクラ肝試しや、剣持刀也さん企画のこのデスゲームはフィクションですなんかも話題になりました。
星川サラさん、フレン・E・ルスタリオさん、戌亥とこさんとのコラボでは、ドラム演奏に初挑戦。両親はドラムをやっていた以外だと、ほぼ初めてで、数時間練習しただけとのことでしたが、安定した演奏で視聴者を驚かせていました。これも楓さんの音楽的素養を感じさせるエピソードです。
個人的には、2019年の作詞企画からおよそ4年半越しに完成した周防パトラさん作曲のオリジナル楽曲GALSでしょ!や、クリアしてる人がほとんどいない奇ゲーSTRETCHER MENをクリアまでやったこと等も印象に残ってます。
このまま語り続けると年が明けるので、この辺りでまとめに入ります。
今年は「実績の積み重ねによる変化が起きた年」だと思います。
元々はゲームは苦手というポジションだったのが、にじイカ祭りでは実質上のリーダー枠となり、APEXのV最協では上位チーム常連の実力者扱いになっています。
ラジオもTHE CATCHを3年以上務めた実績を経て、地上波ラジオに冠番組を持つことになりました。
マビノギも、過去に案件配信は行っていましたが、あくまでプレイする側でした。それがついにコラボ。ゲーム内に自身の楽曲が流れ、衣装アバターもマビノギ内に登場したことで、マビノギ公式側の立場となりました。
このように今年は過去の積み重ねが立場・ポジションの変化として見えた年でした。
BREAKINGの台北公演も海外進出という新しい挑戦の一つでしたが、それも2018年から根強い海外ファンがいるという実績からの結果だと思います。
一方で、勇気ちひろさん、鈴谷アキさんという二人の同期の卒業もありました。これは寂しいことではありますが、本人たちにとっては、自分たちの活動を踏まえた上での新しいことへの挑戦です。アーカイブは非公開になってしまいますが、にじさんじの活動がなかったことになるわけではなく、活動での中での成長や実績が、新しい挑戦への背中を押したことは確かでしょう。
連続した時を生きている以上、全ての活動・出会いは未来につながっています。何気ない配信でも、後から振り返ると転換点になるような出来事に感じるのが、長く追い続ける面白みかもしれません。
来年も、この楽しみが続くことに感謝しながら、追いかけたいと思います。