兵庫県南あわじ市阿万海岸海水浴場にてユニバーサルビーチの講習会&体験会を実施
昨年に引き続き、今年も兵庫県南あわじ市の阿万海岸海水浴場にて、ユニバーサルビーチが開催され、講習会と体験会を実施しました。
主催は、淡路島でユニバーサルスポーツの普及活動を展開されているNPO法人コミュニティスペースエモラボさん。
海水浴をあきらめている淡路島の高齢の方や車いすユーザーに波打ち際まで行く機会をつくったり、夏の遊びの選択肢を増やすことを目的としています。
■まずは設営
車いすのタイヤが砂に沈み込まないように、長さ約70メートル、幅約1.5メートルのポリエステル製ビーチマットを海岸に敷きます。これで車いすはもちろん、ベビーカーも楽々通れるようになります。
事前の下見や昨年の資料などもありますが、相手は自然。行ってみると砂の状況が変わっていることもよくあり、今回も昨年よりずっと海側からビーチマットを敷くことになりました。現地での臨機応変な対応にはチーム力が不可欠。
■カズくん(4)
今回のご利用者様は、おふたり。
昨年も来てくれた脳性麻痺で気管切開をしているカズくん。
一目見た途端、カズくんが昨年より大きくなったのがわかる。今回は平日開催だったため、小学校にあがったお姉ちゃんは残念ながら学校へ。(会いたかったよー)
今回、カズくんに海を楽しんでもらいながらも、介助者も楽なように新しいツールを導入。なんとこれ、須磨UBPスタッフの手作りです。
最初は不安がっておられたお母さんも慣れてくるとこの通り余裕の笑み。カズくんも波が気持ちいいのかウトウトした様子。
この新ツール、カズくんも利用している児童発達支援・放課後等デイサービス「いざな」のスタッフの方も興味津々で、交代で試してみて「これ、いいー!」と絶賛。「いざな」のスタッフさん、社長をはじめとっても素敵な方々です。この日もお揃いのユニフォームが決まっていました!先日は施設でとうもろこし狩り?をさせてもらえたとか。スタッフの方の明るさと丁寧さ、いつも頭が下がります。
カズくんのお母さんはお風呂用にも欲しいということで、スタッフが作ってお届けすることになりました。これで毎日のお世話が少しでも楽になって、カズくんもご家族もより快適になっていけばいいな。
少し水が冷たいかな、というお天気でしたが、体内にこもった熱がちょうど放出されて程よい感じだったようです。海に来た時にはクロスしていた足も帰るころにはすとーんとまっすぐになっていました。いい感じに体の緊張もほぐれてくれたのかな。
■実証実験
カズくんが帰られた後は、昼食の前に来年に向けた実証実験。
もう少し奥の方の浜の状態を実際にヒッポキャンプとウォーターウィールを使いながら確認してみました。
幅広の階段をのぼるのも、どの方法が一番安定しているか、乗り心地はどうか、スタッフの負担はどうか、いろんな視点から検証します。
お昼は、エモラボの清水さんが手配してくださった地元のスーパーお手製のお弁当をいただきました。美味しくって皆ぺろりと平らげていました!
■ソエヤマさん(28)
午後からは、もうひとりの利用者さま。
車いすラグビーをされている頸椎損傷のソエヤマさん。
チャレンジ精神旺盛で「全部試してみたい!」とのこと。
早速、カズくんにも使った新ツールを試してもらったところ、かなりお気に召していただいたご様子。
「浮くっしょん」も試していただきました。いろいろ調整してベストなポジションを探します。
ウォーターウィールもよかったようなのですが、初めに一番いいのを試してしまったので、その感動が薄れていたかもしれません。この両脇の浮きが安定感抜群なのです。
陸にあがると、そのままデッキチェアのように休憩できます。3段階のリクライニング付きです。
■参加者の声
■2024年「阿万ユニバーサルビーチ」の開催予定
エモラボさんでは、今期まだあと3回、ユニバーサルビーチを開催されます。気になる方はぜひ一度足を運んでみてください。清水さんが明るい笑顔で迎えてくださるはずです。
『阿万ユニバーサルビーチ』in阿万海岸海水浴場
開催日:2024年7月17日(水) 、7月31日(水)、8月10日(土)、8月18日(日)
■活動を終えて
活動を終えた後は、阿万海岸海水浴場からすぐのペンションアマテラスさんでシャワーを浴びさせていただきました。ありがとうございました。
さっぱりして生き返りました!
■須磨海岸で開催しているユニバーサルビーチ
■2024年全国で開催しているユニバーサルビーチ
「自分の地元でもユニバーサルビーチを開催したい!」「体験会に参加してみたい」という方は、須磨ユニバーサルビーチプロジェクトのHPからお問い合わせください。
皆さまの街でお会いできるのを楽しみにしています!